世界 米国務省、サウジアラビアの米大使館職員に出国命令 フーシ派攻撃激化で
米国務省は2026年10月21日、イエメンのフーシ派による攻撃激化を受け、サウジアラビアの首都リヤドにある米大使館や衛星領事館の非要員職員および家族に対し、出国命令を出したと発表し…
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世界 米国務省は2026年10月21日、イエメンのフーシ派による攻撃激化を受け、サウジアラビアの首都リヤドにある米大使館や衛星領事館の非要員職員および家族に対し、出国命令を出したと発表し…
世界 中国の習近平国家主席は1982年憲法が定めた任期制限を2018年に撤廃し、2023年の全国人民代表大会で3期目の国家主席に選出された。軍事問題研究家の田中三郎氏は、これが極めてリスクの高い決断であったと指摘している。 国家主席の任期制限撤廃という危険な賭け 中国の1982年憲法は文化文革の反省を踏まえ、国家主席の任期を1期5年、連続2期10年までと規定した。2013年に選出された習主席は本来であれば2023年に退任するはずだったが、18年に制限を撤廃した。田中三郎氏は、2期10年の終わりで後継者を指名し引退後に院政を敷くほうが安全であり、前例を踏襲すれば党内の平穏を保てたはずだと指摘する。しかし習主席は終身独裁の実現を目指し、リスクの高い選択に踏み切った。多くの専門家はロシアのプーチン大統領への強い憧れが背景にあると分析している。 求是誌が公表した内部演説と党内の抵抗勢力 時事通信解説委員の西村哲也氏の解説によると、党理論誌「求是」は10月15日、1月12日の第20期党中央規律検査委第5回総会における習主席の演説内容を公表した。習氏は二心を抱き、表裏のある党員や、思想的自由主義、政治的投機主義、セクト主義、自分本位主義、事なかれ主義などの問題を具体的に挙げ、厳しく批判した。中国共産党が党内に多くの抵抗勢力が存在することを公然と認めるのは異例であり、今年の党中央委員会総会を前に政治的引き締めを強化する狙いがあるとみられている。 写真:時事ドットコム 軍部や改革派に対する相次ぐ大粛清の背景 こうした党内の不満や抵抗に対し、習政権は大規模な粛清を進めてきた。1月20日には軍人トップだった中央軍事委の張又侠筆頭副主席が党行事を欠席し、24日には重大な規律・法律違反の疑いで取り調べが決まったと発表された。さらに10月には、上海閥出身で経済通の論客として知られた元重慶市長の黄奇帆氏が不正調査の対象となったことが発表された。デイリー新潮の報道では、こうした相次ぐ粛清により、人民解放軍や太子党といったグループが反撃の機会をうかがっているとの見方が伝えられている。 相次ぐ健康不安説とアメリカ訪問時の対応 デイリー新潮が伝えるところによれば、習主席の健康状態を巡る懸念も浮上している。9月12日にインドのニューデリーで開かれた第18回BRICS首脳会議の際、習主席が約30秒間意識を喪失していたとの情報が流れた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は首脳会議の晩餐会を体調不良で欠席したと報じ、9月23日にワシントン郊外のアンドルーズ統合基地に到着した際も、タラップで夫人や手すりにすがる姿が確認された。インディペンデント紙や米メディアは、休憩時間の確保や昼食会の中止など中国側が厳しい要求を出したと伝えている。 今後の政治日程と政権の行方 10月26日から29日まで北京で第20期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が開催される予定となっている。田中氏は、習主席が健康不安を抱える中で開かれるこの会議や来年秋の党大会が、今後の権力闘争の行方を占う最大のポイントになると強調している。党内の引き締めを図る習氏に対し、不満を抱く勢力がどのような動きに出るのか、今後の動向が注目されている。
世界 ロバート・F・ケネディ元米司法長官の孫娘であり、教育政策分野で活動してきたカイル・フランシス・ケネディさんが、マサチューセッツ州ウェストウッドの自宅で先月21日に42歳で死去したと、topics.smt.docomo.ne.jpなどの海外メディア報道として報じられた。 カイル・フランシス・ケネディさんの自宅での死去と報道 ロバート・F・ケネディ元米司法長官の孫娘であるカイル・フランシス・ケネディさんが42歳で死去したことが明らかになった。topics.smt.docomo.ne.jpが米NBCなどの海外メディアを引用して伝えたところによると、カイルさんは先月21日、マサチューセッツ州ウェストウッドの自宅で亡くなった。一族をめぐる悲劇の歴史の中で、教育政策や障がい者支援に力を注いできた人物の突然の訃報に注目が集まっている。遺族には未成年の息子2人が残されている。 教育政策の推進と障がい者権利擁護への取り組み カイルさんはジョージタウン大学を卒業後、ハーバード大学で教育政策の修士号を取得し、ニューヨーク市の公立学校で教師として教壇に立った。その後は初等教育の改善やチャータースクールの拡大、教育課程の改革などに深く取り組んできた。2019年にはボストンマラソンを完走するほど活発だったが、2020年に重度の脊髄損傷を負って四肢がまひした。その後も障がい者の権益擁護活動を続け、マサチューセッツ州議会の公聴会に出席するなどして医療差別を防ぐ制度改善を訴え続けた。 父親のスキー事故死と祖父の暗殺という歴史的背景 カイルさんの父親は、ジョン・F・ケネディ元米大統領の弟であるロバート・ケネディ氏の6番目の子どもであるマイケル・ルモイン・ケネディ氏である。父親のマイケル氏は1997年12月31日にコロラド州でスキー中、木に衝突して39歳で死亡したとtopics.smt.docomo.ne.jpが伝えている。さらに、祖父であるロバート・ケネディ氏も1968年に民主党の大統領候補指名争いに出馬した同年、暗殺によって命を落としており、一族は歴史的な苦難を重ねてきた。 葬儀社が明かした人柄とケネディ家に続く悲劇の歴史 葬儀を担当したバーク葬儀社側は、カイルさんが持ち前のユーモアと強い意志を持って2人の息子を育てる良い母親であったと振り返っている。また、幼児教育への献身や恵まれない子どもたちのための教育改革活動を通じて、その功績が長く記憶されるだろうと明らかにした。米国社会では、ジョン・F・ケネディ元大統領が1963年に現職大統領として暗殺された事件をはじめ、航空機事故やスキー事故などで一族が相次いで亡くなっていることから、「ケネディ家の呪い」という表現で長年にわたり語り継がれてきた。 ケネディ家にまた悲報…ロバート・ケネディ氏の孫娘カイルさん、42歳で死去
世界 ドナルド・トランプ米大統領の特使スティーヴ・ウィトコフ氏が20日、オスロでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。しかし、両国間の関係には深い亀裂が生じており、ウクライナに対するアメリカ政府の現在の方針をめぐり、ゼレンスキー氏の懸念が払拭された可能性は低い。. ウィトコフ特使とゼレンスキー大統領の抱擁が意味するもの 20日午後、オスロでウィトコフ特使とゼレンスキー大統領が抱擁を交わす姿が動画で公開された。bbc.comによると、ゼレンスキー氏はソーシャルメディアに「ウクライナは平和のために努力している。パートナーたちの支援に感謝する!」と投稿した。しかし、この親密さを演出するような場面の裏で、両国関係はかつてないほど悪化している。トランプ氏は先週、ニュースマックスに対しゼレンスキー氏を「付き合う相手として良くない」と酷評し、19日には「自分が何を言っているのか分かっていない」と攻撃した。個人的な感情が外交に持ち込まれるトランプ氏の強引な手法は、ウクライナ側を困惑させている。 写真:Yahoo!ニュース 軍事支援の停滞と「パトリオット」の枯渇 ウクライナの戦況は、アメリカによる支援の遅れで深刻さを増している。ワシントン・ポストの報道によると、ウクライナ国内の米製防空ミサイル「パトリオット」の備蓄は「わずか数発」にまで減少した。同盟国が備蓄の提供を試みているものの、トランプ政権がその承認を遅らせていると指摘されている。bbc.comは、2025年2月にトランプ氏が支援を一時停止した際と同様の緊張状態にあると分析する。情報共有の制限も続いており、ウクライナ政府はロシアによる弾道ミサイル攻撃の際に必要な事前警告を受け取れなかったと主張している。 米露のディーゼル燃料取引とグレアム法の撤回 トランプ政権とロシアの接近は、ウクライナにとって決定的な打撃となっている。10月、米マイアミでの会談中、トランプ氏がロシア製ディーゼル燃料の輸入で合意したというニュースが飛び込んだ。さらにトランプ氏は16日、ロシアに対する広範な制裁措置を盛り込んだ「グレアム法」の適用を、発効の2日前に撤回した。元駐ウクライナ米大使のウィリアム・テイラー氏はbbc.comに対し、「トランプ政権がやっているのは、ロシアにニンジンを与え、ウクライナにはムチを振りかざすことだ」と批判した。 「和平合意」を急ぐトランプ政権の思惑 ロイター通信によると、トランプ大統領は20日、ウクライナに対してロシアとの戦争を終結させるための和平合意に応じるよう求めた。北海道大学の服部倫卓教授はYahoo!ニュースへの寄稿で、トランプ政権の態度は戦況や政権内の力学で変化しつつも、現在は米中間選挙を意識した内政上の要因が強いと指摘する。原則的な支援よりも、早期の停戦を優先するトランプ氏の焦りが、外交の非対称性を生んでいる。プーチン大統領という内政制約の少ない相手に対し、任期や選挙を抱えるトランプ政権が交渉を急ぐ構図は、過去の失敗例を想起させるものだ。 スターリンク制限と深まる不信感 アメリカとウクライナの信頼関係をむしばんでいるのは、軍事インフラへの介入疑惑だ。ウクライナ軍が前線で使用するイーロン・マスク氏の衛星通信サービス「スターリンク」が制限され、端末の高速接続が困難になっているとの報告が相次いでいる。ロイター通信はホワイトハウスが関与したと報じたが、マルコ・ルビオ国務長官は関与を否定している。こうした不透明な対応は、トランプ氏が抱くウクライナへの長年の不信感と重なり、現場の指揮官や当局者を疲弊させている。 オスロ会談後の不透明な展望 オスロでの会談後、ウィトコフ特使は改訂された提案を携えてロシアのサンクトペテルブルクへと向かった。ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相は、オスロでの会談が「いくつかの問題を解決するのに役立った」と一定の評価を示したが、今後の交渉が実を結ぶかは不透明だ。ゼレンスキー氏は、早期警戒システムの問題については解決に向かっているとし、パトリオットやスターリンクに関しても楽観的な姿勢を見せている。しかし、トランプ氏との個人的な亀裂が修復されない限り、ウクライナが求める安定的な支援が保証される保証はない。
世界 トランプ米大統領は11月3日の投票に向けた中間選挙戦終盤の6週間で、テレビ広告やダイレクトメール広告に2億7700万ドル超を投じた。連邦選挙委員会(FEC)のデータや、Yahoo!ニュースが報じた内容によると、共和党の多数派維持の鍵を握る激戦区の支援に巨額の資金が集中している。 トランプ氏のスーパーPACが投じた3億ドル超の資金規模 米連邦選挙委員会(FEC)のデータによると、トランプ氏の特別政治活動委員会(スーパーPAC)「MAGAインク」は、今回の中間選挙でこれまでに3億ドル超を費やしている。トランプ氏は20日、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、中間選挙までに共和党の選挙活動支援に4億から5億ドルを投じると表明した。スーパーPACは、制約なく選挙運動のために無制限に資金を受け取り、支出することができる仕組みになっている。直近の支出では、他の2つのスーパーPAC「ノー・ゴーイング・バック」と「セーフティー・アンド・アフォーダビリティー」を通じて、2億2500万ドルが拠出されている。西日本新聞meの報道では、全米各地の集会で支持層動員や逃げ切りに向けた動きが進む様子が伝えられている。 トランプ氏、広告費用をスーパーPACへ転換 税金返還には言及せず | AURN News 上院多数派の維持を左右する激戦3州への集中投資 ほとんどの世論調査で民主党の対立候補に後れを取っているテキサス州、ミシガン州、オハイオ州の上院選に、直接または他のPACを通じて最も多額の資金が投入されている。テキサス州上院選に立候補するケン・パクストン氏の支援には3600万ドル超、ミシガン州のマイク・ロジャーズ候補には3010万ドル、オハイオ州のジョン・ハステッド候補には2800万ドル超がそれぞれ投じられた。共和党が53対47の過半数を占める上院の支配権を維持するには、これら3議席が最大の鍵を握る構図となっている。西日本新聞meが伝える通り、共和党は牙城とされる州でも想定外の苦戦を強いられており、必死の防衛戦が展開されている。 選挙予測データが示す民主党優位の形勢と議席の行方 選挙予測で知られるネイト・シルバー氏の最新データによると、民主党が上院を制する確率は77%超で、53対47の多数派になると予測されている。さらに、下院を制する確率についても94%超で、240対195の多数派になると予測されている。世論調査での後れを取り戻すため、トランプ氏側は巨額の広告費を動員して支持固めを急いでいるが、予測との乖離をどこまで埋められるかが焦点となっている。 写真:西日本新聞me 終盤戦の猛追がもたらす今後の投票行動への影響 11月3日の投票日に向け、共和党陣営は牙城とされる州も含めた激戦区での資金投下と集会を通じた動員をさらに加速させる構えだ。ネイト・シルバー氏の予測では野党側が優位とされているものの、トランプ氏が表明した最大5億ドル規模の支援が実際の投票行動や選挙結果にどのような変化をもたらすのか、今後の動向が注目されている。 トランプ大統領、広告費はスーパーPACが負担すると発表
世界 トランプ米政権は2026年10月20日、ウクライナ侵攻を受けて2022年から実施していたロシア産ディーゼル燃料の禁輸措置を一時的に解除した。11月3日の中間選挙を控え、農業州の支持獲得を狙い、燃料価格の高騰を抑える方針だが、共和・民主両党から強い批判を浴びている。 中間選挙を意識した禁輸解除の背景 米西部サンフランシスコでは、ガソリンスタンドに掲示されたディーゼル燃料価格が注目を集めている。毎日新聞によると、トランプ政権による今回の禁輸解除は、11月3日に投開票を控えた中間選挙を見据えた措置とみられる。共和党は支持基盤である農業州で苦戦を強いられており、トラクターなどの農機具に不可欠な軽油の価格高騰を抑制することで、形勢挽回を図る狙いがある。政権はロシア産資源の輸入国に課す追加関税も見送った。法案署名から1カ月足らずでの方針転換について、政権側は「国益にかなう」と説明するにとどめている。 与野党から噴出する批判の声 この決定に対し、与党・共和党内からも反発の声が上がっている。Wedge(ウェッジ)が報じたところによると、テッド・クルーズ上院議員ら複数の共和党議員が「停止は間違いだ」「無責任極まりない」と公然と批判した。民主党のミークス下院議員も「ウクライナを支持する代わりに、プーチン大統領に取り入り、自己利益のために取引している」と厳しく非難している。党派を超えた批判の背景には、ロシアへの制裁緩和が同国の資金調達を容易にし、結果としてウクライナ侵攻を長期化させるという懸念がある。 トランプ政権がロシア産ディーゼルの購入を表明⇒他国への制裁警告から一転した身勝手ルールに批判の声 ウクライナへの厳しい姿勢と外交の混迷 トランプ大統領の対ロシア融和策は、ウクライナへの強硬な態度と鮮明な対照をなしている。トランプ氏は、ロシア国内の製油施設を攻撃するウクライナに対し、攻撃を控えるよう要求した。さらに、ゼレンスキー大統領に対しては「和平合意をまとめられる新たな指導者に代えた方がよい」と辞任を迫る発言も行っている。また、ウクライナ軍による米企業製衛星通信の利用が制限される事態も発生しており、冬の到来を前に防空能力やエネルギー施設の維持が危ぶまれている。トランプ氏は燃料輸入をめぐるロシアとの合意に際し、「プーチン大統領に感謝したい」と述べるなど、ロシア側を擁護する姿勢を隠していない。 公私混同が疑われる和平交渉の場 米メディアの報道によれば、トランプ氏の娘婿であるクシュナー氏らが先月、プーチン氏と和平交渉を行った際、ロシア企業が保有する国外資産の売買取引についても協議されたとされる。この場には中東の富豪らも関与しており、停戦交渉の場が商談に利用されているとの指摘が出ている。公正な仲介役であるべき立場でのこうした言動は、公私混同との批判を免れない。経済的利益が優先される状況に対し、停戦そのものが本来の目的であるのかという疑念が、米政界や国民の間で広がっている。 トランプ氏のロシア産ディーゼル燃料取引、米議会とウクライナが反発する理由 米国民の世論と選挙への影響 トランプ政権の政策に対する米国民の視線は厳しい。エコノミストとユーガブが10月14日に行った世論調査では、ロシア産ディーゼル油の輸入問題が浮き彫りになった。調査では米国民の57%がウクライナに同情を示し、ロシアに同情する層はわずか4%にとどまった。ロシアからの石油輸出に対する制裁そのものには57%が賛成している。ロシアからのディーゼル油輸入に限定した質問では、賛成33%に対し反対が40%と上回った。米国民の8割以上がプーチン氏を信頼できないと考える中、中間選挙まで残り2週間を切った現在、今回の融和策が支持率をさらに押し下げる可能性も指摘されている。 今後の焦点は、この禁輸解除が実際に米国内の燃料価格を押し下げる効果を生むか、そして有権者がこの対ロシア政策をどのように評価するかに移る。冬を前にしたエネルギー需要の高まりと選挙戦の終盤戦が重なる中、政権の判断がどのような結末を招くのか、米国内では厳しい視線が注がれている。 関連情報 【米ロ急接近】トランプがプーチンと異例の燃料合意!ゼレンスキーが猛反発した理由 #ウクライナ #ロシア侵攻 #トランプ #ゼレンスキー #プーチン #経由…
世界 国際通貨基金(IMF)は今年の世界経済の実質成長率を3.1%と予測した。AI投資が成長を支える一方、トランプ政権下の関税政策やイランを巡る軍事行動が引き起こすエネルギー価格の高止まりが、世界経済の重荷となっている。 AI投資が支える世界経済の成長率 IMFの世界経済見通しによると、今年の世界全体の実質成長率は3.1%となる見込みだ。成長の主軸となっているのは人工知能(AI)関連の投資である。トランプ大統領はAIブームを積極的に推進しており、業界の自主ルールによる規制に留めることで経済を牽引させている。ニューズウィーク日本版の報道によれば、米国の株価が最高値圏にある背景には、こうしたAI関連企業への期待が大きく寄与している。しかし、成長の実感は国民の間で必ずしも共有されておらず、経済指標と生活実感の乖離が鮮明となっている。 写真:ニューズウィーク日本版 イラン情勢とエネルギー価格の高騰 世界経済を冷やす要因の一つが、トランプ政権による外交・軍事政策だ。今年1月、米国はベネズエラに対して攻撃を行い、マドゥロ大統領を拘束した。さらに2月にはイランへも軍事介入を行い、最高指導者ハメネイ師を殺害した。これに対するイラン側の報復措置により、ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態に陥った。現在は圧倒的な海軍力を持つ米国が海峡を支配し、原油の輸送自体は戦前の水準に戻ったものの、エネルギー価格は高止まりしたままだ。読売新聞は、この対イラン軍事行動に端を発する燃料費の高騰が米国家計を強く圧迫していると伝えている。 トランプ関税が招く世界的な混乱 トランプ政権が掲げる関税政策は、世界経済の混乱を長引かせている。関税を課す側の国では輸入量の減少に伴い外貨需要が低下し、自国通貨が強くなりやすい傾向がある。対照的に、関税の対象となった国では通貨の下落リスクが高まる。日米間では、トランプ関税の影響でドル高が進行し、日本円が必要以上の円安に見舞われている。嘉悦大学の高橋洋一教授は、この円安は日本にとって悪影響ではないとしつつも、米国経済にとっては余計な負担であり、トランプ政権の政策が世界経済全体の重石になっていると分析した。 【中間選挙後の米経済の行方】トランプの経済運営を加谷珪一氏と検証/関税で国内産業・雇用は守られたか/米株高はAI企業頼み/ウォルマート業績不振は悪い予兆/敗北で日本への圧力増/スタグフレーションの懸念 中間選挙を前に低迷する支持率 トランプ大統領は「米国は黄金時代にある」と繰り返し主張しているが、国民の評価は伴っていない。読売新聞が報じたFOXニュースの世論調査(14日公表)では、政権の支持率は過去最低の36%に沈んだ。特にインフレ対策については77%、経済対策は70%が不支持と回答している。移民政策による人手不足や、関税による輸入品の値上がり、そして燃料費の高騰が、支持基盤であるはずの地域にまで悪影響を及ぼしている。11月の中間選挙に向け、トランプ政権は厳しい現実に直面している。 片山さつき財務相のIMF・世銀委員会議長就任 こうした状況下で、片山さつき財務相が15日にIMF・世界銀行合同開発委員会の議長に就任したことが報じられた。この人事は米国の後押しがあったとみられている。欧州勢がトップを独占してきた国際金融の枠組みにおいて、日本人初の快挙である。世界経済の先行きが不透明さを増す中、日本が国際的な金融運営でどのような役割を果たせるのか、その手腕が注目されている。 写真:読売新聞
世界 中国の習近平国家主席は2023年の全国人民代表大会で3期目の選出を果たし、2018年の憲法改正による任期制限撤廃を経て長期政権を確立した。かつて文化大革命の反省から設けられた「1期5年、連続2期まで」という規定は事実上無効化され、党内での権力集中と統制が一段と強化されている。 憲法改正による任期制限の撤廃と3期目の選出 中国の「1982年憲法」は、文化大革命の反省を踏まえ、国家主席の任期を「1期5年、連続は2期10年まで」と定めていた。2013年に選出された習近平国家主席は、この規定に従えば2023年に引退するはずだった。しかし、dailyshincho.jpによると、習主席は任期の制限を撤廃した。この動きは多くの専門家から終身独裁を狙うものと分析され、事実として2023年の全国人民代表大会において習主席は3期連続で国家主席に選出された。. 党内ガバナンス強化を掲げた内部演説の公表 時事通信解説委員の西村哲也氏(時事ドットコム)は、習主席が党員を厳しく批判した内部演説の内容が公表されたと報じている。10月15日に党理論誌『求是』が掲載したこの演説は、1月12日の第20期党中央規律検査委第5回総会で行われたものだ。習主席は「二心を抱き、言行が一致せず、表裏のある人」を警戒するよう強調した。党内に抵抗勢力が存在することを公然と認めるのは異例であり、来年後半に予定される第21回党大会を見据え、政治的な引き締めを強化する狙いがあるとみられる。 写真:時事ドットコム 習体制が名指しで批判した5つの政治的問題 習主席は演説の中で、党内で生じている問題として以下の5点を具体的に列挙した。これらはこれまでも指摘されてきたことだが、習氏自身が詳細にわたって批判するのは珍しい。 思想的な自由主義:自分に都合の良い思想のみを利用する姿勢。 政治的な投機主義:利益を基準に常に立場を変える態度。 セクト主義:派閥を作り、仲間以外を排斥する行為。 自分本位主義:全体に損害が出ても私利を優先する傾向。 事なかれ主義:問題を見過ごし、団結維持を名目に責任を逃避する姿勢。 軍部と改革派に対する相次ぐ粛清の背景 時事ドットコムによると、習主席の演説直後から幹部の失脚が相次いでいる。1月24日には中央軍事委員会の張又侠筆頭副主席(当時)が重大な規律・法律違反の疑いで取り調べを受けることが発表された。かつて盟友と呼ばれた張氏の失脚は、軍内での習氏側近グループとの対立が背景にあるとされる。また、10月には元重慶市長の黄奇帆氏が不正調査の対象となった。黄氏は改革派の論客として知られ、市場重視の立場をとっていた。こうした知名度の高い人物の断罪は、党内を威圧する政治的意図があると分析されている。 経済低迷下の党内不満と今後の政治展望 習氏が総書記に就任して14年が経過したが、個人独裁体制を固めた現在も意向に従わない者が多く存在することは、現体制が抱える課題を浮き彫りにしている。時事ドットコムは、習氏の経済政策による国内経済の低迷が続き、国民のみならず党内にも不満や諦めの空気が広がっている可能性を指摘した。軍の要職には空席が目立つ異常事態も報じられており、習氏は組織の正常な運営よりも、自らの政治的威信を誇示することを優先している側面がある。第21回党大会に向けた人事と統制の行方が、今後の中国政治の焦点となる。
世界 2026年10月21日、ロシアで拘束されていた米国人スティーブン・ハバード氏の解放交渉に当たったスティーブ・ウィットコフ和平交渉担当特使が、プーチン大統領を「人道主義者」と称賛し、米国内で波紋を広げている。トランプ大統領は解放の成果を自賛する一方、政権内外からは批判と擁護の声が交錯している。 サンクトペテルブルクでの会談と「人道主義者」という発言 2026年10月21日、ロシアのサンクトペテルブルクにおいて、米国のスティーブ・ウィットコフ和平交渉担当特使とウラジーミル・プーチン大統領が会談した。この会談は、ロシア側で拘束されていたスティーブン・ハバード氏の解放を実現するためのものだった。会談の席でウィットコフ氏は、プーチン氏に対し「あなたは私の大統領であるトランプ氏を人道主義者だとよく言っているが、あなたもまた人道主義者だ。敬意を表する」と述べ、ロシア側の対応を公に称賛した。Yahoo!ニュースなどの報道によれば、ウィットコフ氏は「あなたを称賛するとともに、改めて感謝する」と重ねて謝意を示している。 写真:産経ニュース トランプ大統領の自賛と解放の経緯 トランプ大統領は同日、ホワイトハウスで記者団に対し、ハバード氏の解放について「私が成し遂げたことだ」と自らの成果を強調した。産経ニュースによると、トランプ氏はプーチン氏との電話会談が解放を導いたとの見解を示し、ロシア側の決定に感謝の意を表している。拘束されていたハバード氏は元教師で、2022年4月にウクライナ東部で拘束された。ロシア側からはウクライナの雇い兵として戦闘に参加したとして、2024年10月に懲役6年10月の判決を受けていた。ハバード氏は過去に日本で約25年間暮らし、日本人と結婚していた経歴を持つと報じられている。 米議会から噴出する批判と政権側の擁護 ウィットコフ氏の発言に対し、共和党内からも驚きと批判の声が上がっている。トランプ氏をたびたび批判してきたトム・ティリス上院議員は、自身のX(旧ツイッター)で「なんてこった。スティーブ、『人道主義者』の意味を調べてみろ」と投稿し、強い不快感を示した。これに対し、トランプ大統領はウィットコフ氏の発言を直接否定することは避けている。トランプ氏は「その特定の目的に関しては、そう言えるかもしれない」と述べつつ、「私なら肯定も否定もしないだろう」と語るにとどめた。一方で、J・D・バンス副大統領は「米国人の人質を解放した人物に対し、好意的な言葉を掛けたことには賛成だ」とウィットコフ氏を擁護した。 今後の3か国協議再開の可能性 クレムリン(ロシア大統領府)は、今回の会談後に声明を発表し、ウクライナでの戦争終結に向けた協議を再開する意向を示した。具体的には、ロシア、ウクライナ、米国の3か国による協議を原則として再開する用意があるとしている。トランプ政権がこれまで決定したロシア産軽油への制裁緩和などは、一部で「ロシアへの融和的姿勢」として批判の対象となってきた。トランプ氏は、これらをロシア側との交渉材料として必要な対応だったと正当化している。今後、今回の人質解放を突破口として、ウクライナ情勢を巡る外交交渉がどのような進展を見せるのか、国際社会の関心が集まっている。
世界 2026年10月、ザイFX!の読者が選ぶおすすめFX会社トップ3が公開された。総合1位にはGMOクリック証券「FXネオ」が選ばれ、高い機能性を持つ取引ツールや優れたスマホアプリの操作性が多くのトレーダーから支持を集めている。 GMOクリック証券「FXネオ」が総合1位を獲得した理由 ザイFX!が公開した最新のランキングにおいて、GMOクリック証券「FXネオ」が総合1位に輝いた。米ドル/円のスプレッドは0.2銭原則固定(9-27時・例外あり)、ユーロ/米ドルは0.3pips原則固定(9-27時・例外あり)となっており、最低取引単位は1000通貨、通貨ペア数は24ペアを備えている。 多くのトレーダーから支持を集める最大の理由は、機能性に優れた取引ツールにある。特にスマートフォンアプリの操作性が非常に優れていると評価されている。スプレッドやスワップポイントなどのスペック面も申し分なく、あらゆるスタイルのトレーダーにおすすめできる口座だ。取引環境の良さをFX口座選びで優先するならば、選択肢から外せないFX口座と言える。 SBI FXトレードは1通貨単位の少額取引に対応 総合2位に選ばれたのはSBI FXトレードである。主なスペックとして、米ドル/円のスプレッドが0.18銭、ユーロ/米ドルが0.3pips、最低取引単位が1通貨、通貨ペア数が34ペアとなっている。 すべての通貨ペアを1通貨単位、一般的なFX口座の1000分の1の規模から取引できる点が最大の特徴である。これからFXを始める人や、少額取引ができるFX口座を探している人にとって絶対にチェックしておきたいFX会社だと言える。スプレッドの狭さにも定評があり、1回の取引で1000万通貨まで注文が出せるため、取引量が増えて稼げるようになってからも長く使い続けられる。 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」の充実した学習コンテンツ 総合3位には外為どっとコムの「外貨ネクストネオ」がランクインした。米ドル/円のスプレッドは0.2銭原則固定(9-27時・例外あり)、ユーロ/米ドルは0.3pips原則固定(9-27時・例外あり)、最低取引単位は1000通貨、通貨ペア数は42ペアである。 業界最狭水準のスプレッドと豊富な情報量が多くのトレーダーに支持されている理由だ。FX取引が初めての初心者からスキル向上を目指す中・上級者向けまで、各自のレベルにあわせて受講できる学習コンテンツも魅力となっている。比較チャートや相場の先行きを予測してくれる機能など、取引をサポートしてくれるツールも充実している。 2026年10月時点におけるFX口座選びの基準 今回のランキングデータは2026年10月1日時点のものであり、スプレッドはいずれも例外がある。最新の情報とは異なっている場合があるため、正確な数値を確認する際はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や各社の公式サイトを参照する必要がある。 トレーダーが自身の取引スタイルや資金量に合わせて最適な口座を選ぶ傾向は、今後もFX市場において重要な判断基準となり続ける。
世界 北朝鮮が韓国との軍事境界線沿いで道路造成や地雷埋設などの要塞化を進めている。2024年4月に始まったこの動きは、金正恩総書記による韓国の「敵対国」認定に伴うものだ。韓国軍は緊張の高まりを警戒し、偶発的な衝突のリスクを注視している。 軍事境界線で進む北朝鮮の要塞化工事 北朝鮮が南北軍事境界線に沿って、軍事物資や兵員を迅速に移動するための道路造成を急いでいる。読売新聞の取材によると、韓国北西部の江華島から対岸の北朝鮮側を観測した際、軍服姿の兵士らが道路造成作業に従事する様子が確認された。造成の手順は、草地を爆破した後に整地を行い、道路を敷設するというものだ。韓国政府関係者は、これが軍用車両が通行する「戦術道路」や、徒歩移動用の「機動路」であると説明している。北朝鮮は、この約250キロメートルに及ぶ境界線一帯の要塞化を2028年までに完了させる見通しであると韓国軍は分析している。 江華島の住民が目撃した爆発の衝撃 境界線から約2キロメートル離れた江華島では、住民が繰り返される爆発音に不安を募らせている。江華島で生まれ育った50歳代の女性は、9月後半から10月前半にかけて、対岸で何度も爆発が起き、白煙が上がる光景を目撃したと証言した。この女性は「初めてのことで、とても恐ろしかった」と当時の心境を語っている。読売新聞の報道によれば、境界線付近での活動は北朝鮮が国境線化を図り、脱北を阻止する狙いがあるとみられている。地雷の埋設や鉄柵の設置も並行して進められており、居住地域のすぐそばで軍事的な緊張が物理的に高まっている現状が浮き彫りとなった。 急増する軍事境界線の侵犯回数 北朝鮮軍の活動活発化に伴い、境界線付近での事案は増加傾向にある。韓国軍のデータによると、軍事境界線を越える北朝鮮軍の侵犯は、2024年に9回、2025年に17回だったが、今年はすでに50回を超えた。9月には韓国軍将兵が北朝鮮側の埋設した地雷を踏んで負傷する事故が発生し、南北双方が互いを激しく非難する事態となった。これに対し、韓国軍も境界線以南に設置された地雷の処理に乗り出すなど、双方の軍事活動が連鎖的に活発化している。 北朝鮮幹部による強硬姿勢の示唆 北朝鮮側は、一連の要塞化を正当化し、韓国への対決姿勢を強めている。朝鮮中央通信の報道によれば、北朝鮮の朴正天国防省顧問は、金正恩総書記の妹である金与正党総務部長とともに要塞化の現場を視察した。朴氏は「敵の妄動に圧倒的な軍事行動で対応しなければならない」と主張した。また、金与正氏は19日の談話で、韓国軍が警告放送や警告射撃を行っていることに反発し、戦術的攻撃手段の増強配備を検討していると言及した。 写真:Yahoo!ニュース 高まる偶発的武力衝突への懸念 南北間の緊張状態について、専門家からは偶発的な衝突を危惧する声が上がっている。韓国国会国防委員会の庾龍源議員は読売新聞の取材に対し、韓国軍の警告射撃に対して北朝鮮軍が対応射撃を行った場合、予期せぬ武力衝突へ発展する恐れがあると指摘した。物理的な障壁の建設と軍事的な示威行動が重なることで、現場の緊張はかつてないほど高まっている。双方の軍事的な動きが今後どのように推移するのか、予断を許さない状況が続いている。 【北朝鮮】金与正氏 軍事境界線付近の“要塞化”工事現場を視察 北朝鮮側で複数の爆発も
世界 ニューヨーク市の連邦下院候補者ブラッド・ランダー氏が2026年10月21日、パレスチナ人農家によるオリーブ収穫を支援するため訪れていたヨルダン川西岸地区で、イスラエル軍と警察に一時…
世界 欧州各地で生活費の急騰や教育環境の悪化に抗議するデモが広がり、イタリア・ミラノでは治安部隊との衝突や店舗の略奪が発生して警察が271人を連行するなど、社会的な分断と混乱が深まっている。. パリの共和国広場を包んだ白い煙と急進左派の台頭 パリの共和国広場は17日、教育環境の改善などを求めるデモで発生した白い煙に包まれたと、読売新聞オンラインが報じた。共和国の象徴であるマリアンヌ像によじ登って気勢を上げる若者らに向け、治安部隊は催涙弾を発射した。広場の真横では黒服の集団が石を投げつけるなど緊迫した空気が漂う中、大通りを練り歩くデモ隊から「大統領、大統領!」というシュプレヒコールがわき上がった。来春の大統領選の有力候補で、急進左派「不服従のフランス」を率いるジャンリュック・メランション氏が姿を見せたためである。左派ポピュリストの代表として知られるメランション氏は、デモを主導する若年層を支持層としている。現実的な財源を示さないまま食品や燃料への上限価格導入といった公約を並べ、デモでは「公立校にお金を」と書かれたプラカードを配っていた。公務員のロバンさん(25)は同氏について、「貧富の格差や人種差別に反対し、常に人民の側に立っている」と絶賛している。 イタリア・ミラノで広がった生活費抗議デモと深刻な略奪被害 フランスでの抗議デモはインフレや光熱費・燃料費の高騰に対する不満に火をつけ、全国規模の生活費危機デモへと急拡大した。JBpressが英紙ガーディアンの報道として伝えたところによると、10月17日にはイタリア、ベルギー、ポルトガルでもそれぞれの社会的・経済的背景を持つ抗議デモが行われた。特にイタリアのミラノでは、17日と18日の両日にわたって平和的に行われていた生活費高騰への抗議デモに覆面姿の若者らが加わり、ごみ箱に火を付けたり店舗の窓ガラスを割ったりするなどの暴動に発展した。シャネル、ティファニー、ディオールなどの高級ブランド店は略奪を警戒してショーウインドウから商品を撤去し、スポーツ用品店やアウトドアブランド、携帯電話大手の店舗も襲撃を受けた。警察は催涙ガスや放水車で鎮圧にあたり、271人を連行してそのうち32人を逮捕した。連行された者のうち220人が未成年者であったことが判明している。ジョルジャ・メローニ伊首相は19日に治安当局と会議を開催し、アントニオ・タヤーニ副首相兼外相は「国家に対する攻撃には断固として対応する」と表明した。 写真:JBpress ドイツの議会選で起きた首都ベルリンの衝撃と左派党の躍進 ドイツ全土では排他的な主張を強める強硬右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が勢力を拡大する一方、9月にベルリンで行われた議会選では旧東独の共産主義政党の流れをくむ「左派党」が初めて第1党となり首都に衝撃を与えたと、読売新聞オンラインが伝えている。左派党は家賃の高騰を争点に据え、民間住宅を公有化して家賃を抑制する公約を打ち出して若年層の支持を集めた。公共放送ARDによると、16〜34歳の有権者の4割以上が左派党に投票し、これまで投票したことのない有権者約7万5000人も同党を支持した。皮肉にもAfDの伸長が左派党の追い風となっており、大学生のカロル・シェルムリーさん(20)は、ナチスの歴史を持つドイツに強硬右派はそぐわないと信じ、「AfDのファシストたちに対抗できる『左派の選択肢』が必要だ」と力説している。 先細る中道勢力と左右のポピュリズムによる激しい分断 戦後の欧州政界はファシズムの台頭が第2次大戦を招いたことの反省に立ち、極端な主張を排除した中道路線が主流だった。しかし50年以上の時を経て中道勢力の先細りは止まらず、ニュースサイト・ポリティコの集計によると、フランスのマクロン大統領率いる中道勢力の支持率は2020年の26%から25年には15%まで落ち込んだ。ドイツでも左右の中道2大政党の支持率合計は32%で、AfDの支持率とほぼ変わらない水準となっている。中道政権が移民や経済格差といった問題で有効な処方箋を示せない中、有権者は右派と左派それぞれのポピュリズム的主張に引き寄せられてきた。英国でも9月上旬に開かれた右派ポピュリスト政党「改革党」の党大会で、ナイジェル・ファラージ党首が不法移民を100日間でゼロにすると宣言して熱狂を呼んだが、さらに過激な新興右派政党「復興党」に支持者を奪われるなど、より過激な勢力への移行が加速している。 写真:Yahoo!ニュース 深まる欧州の分断と残された懸念 元仏大統領のジスカールデスタン氏は1980年、中道路線を堅持することが国民を団結させフランスを引き裂かないために不可欠だと演説していた。しかし、その願いもむなしく欧州は現在も分断を深めている。2月には仏南東部リヨンで急進左派に対する抗議集会を支援していた右派の大学生が、急進左派の集団に暴行されて死亡する事件も起きた。イタリアのメローニ政権が予防拘禁の拡大や若者ギャングの取り締まり強化など未成年者による暴力の抑止策を検討する中、各国の既成政党は激化する暴動とポピュリズムのうねりに対して有効な歯止めをかけられずにいる。
世界 中国の習近平国家主席をめぐり、健康不安説が国際的に浮上している。9月のBRICS首脳会議での意識喪失情報や、その後の外遊先での不自然な動作が注目を集める中、軍事問題研究家の田中三郎氏は、10月の5中全会が今後の権力基盤を占う鍵になると指摘した。 習近平氏の健康不安説とBRICS会議での異変 中国軍事問題の研究家である田中三郎氏は、インドのニューデリーで開催された第18回BRICS首脳会議における習近平国家主席の様子について、異変があったと指摘しており、会議の第1セッション中に習主席が約30秒間意識を喪失していたとの情報が流れたほか、北京帰還時に姿が確認されなかったことや、晩餐会を体調不良で欠席したことなどが報じられた。. 米訪問時に見られた身体的な違和感 9月23日、習主席はアメリカのワシントン郊外のアンドルーズ統合基地に到着した。一部メディアはこれを健康不安説を否定する材料と報じたが、現地での様子からは依然として懸念が払拭されていない。 イギリスのインディペンデント紙は、習主席が手すりと彭麗媛夫人の手を握りながらタラップを降りた様子を報じ、健康状態への疑義を呈した。田中三郎氏は、この時の習主席の動作について「身体のバランスを取るのに苦労しているように見えた」と分析する。また、最近の軍事パレードでも兵士への敬礼を行わない場面が見られ、腕の動かしにくさや体調の影響が推測されている。 写真:topics.smt.docomo.ne.jp ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた中国側の要求 習主席の体調については、訪米時の中国側からの要求事項からもその深刻さがうかがえる。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国側は以下の対応を求めたとされる。 習主席の休憩時間を十分に確保すること ホワイトハウス内に専用の休憩室を用意し、習主席と彭麗媛夫人以外の立ち入りを禁止すること 24日に予定されていた昼食会を中止すること 田中氏は、来年6月で74歳になる習主席にとって持病があるのは当然とした上で、健康状態が今後の権力闘争の行方を左右する可能性があるとの見方を示した。. 任期制限撤廃という「危険な賭け」 習主席が2018年に国家主席の任期制限を撤廃したことは、党内でもリスクの高い決断と受け止められている。1982年憲法では文化大革命の反省から、国家主席の任期を「1期5年、連続2期10年まで」と定めていた。本来であれば2023年に引退すべきところ、習主席はこれを撤廃し、2023年の全国人民代表大会で3期目の選出を果たした。 田中氏は、後継者を指名して引退後に院政を敷く方が、終身独裁を目指すよりも安全な権力維持が可能だったと指摘する。習主席が前例を覆してまで終身独裁に固執する背景には、ロシアのプーチン大統領への強い憧れがあると専門家らは分析している。 10月開催の5中全会が占う今後の権力構造 今後の焦点は、10月26日から29日まで北京で開催予定の5中全会(党中央委員会第5回全体会議)と、来年秋の党大会に集約される。田中氏は、習主席の強権的な姿勢が党内に多くの「敵」を作っていると分析しており、今回の会議で融和的な姿勢を示すのか、さらなる引き締めを図るのかが注目される。 習主席が健康な状態で会議に出席できるかどうかも、今後の権力闘争を左右する重大な変数となる。田中氏は「もし彼が元気な姿で出席したのなら、激しい権力闘争が繰り広げられる可能性がある」と述べ、中国共産党内の不穏な空気について警鐘を鳴らした。
世界 米中間選挙をめぐり、共和党の敗北が予想される中、フィナンシャル・タイムズ紙はルース記者の論説を掲載し、今回の結果は従来の「地殻変動」とは異なる特殊な状況にあると分析した。議会が事実上の機能不全に陥る中、トランプ大統領の政策や行動は議会を迂回して進められており、民主党は手詰まりの状態に追い込まれている。 米中間選挙とこれまでの政権運営の決定的な違い Yahoo!ニュースが伝えたフィナンシャル・タイムズ紙の報道によると、米国政治は現在「巨大なうねり」の中にあり、予想される共和党の敗北が持つ意味については統一的な見解が存在しない。かつてはねじれ議会への転換が大統領の裁量を半減させ、1994年以降のクリントン、2006年以降のG・W・ブッシュ、2010年以降のオバマの各政権はいずれも対立党との妥協を模索してきた。しかし、2018年のトランプ第1期政権では、大統領が自分の名前は投票用紙になかったと主張して民主党に全く配慮しなかったという。この姿勢がトランプに対する訴追や法廷闘争の引き金となり、現在に至るまでの強硬な政治手法の原型となった。 議会が機能を失った過去20カ月の実態 過去20カ月間、米議会は事実上無意味な状態が続いており、トランプ政権の継続を止めることは困難を極めている。トランプ大統領の経済政策や戦争の選択といった最も劇的な行動は議会を迂回して実行されており、民主党は有効な対抗策を打てずに手詰まりとなっている。トランプの行動を阻止しようとする法案はすべて大統領拒否権に阻まれ、弾劾事案に上院の3分の2が賛成することも現実的ではない。民主党が法律にならない政策に過度にコミットしないのは賢明とされる一方、議会内での膠着状態が政権の独走を許す要因となっている。 写真:Wedge ONLINE 急落する支持率と有権者の厳格な評価 中央日報の報道によると、ロイターがイプソスに委託して実施した世論調査では、トランプの支持率が31%まで下落して過去最低を更新した。トランプに対する否定的な評価は66%に達し、今すぐ選挙を実施した場合にどの党に投票するかとの質問には47%が民主党、35%が共和党を選んでおり、民主党の12ポイントのリードは今回の選挙期間中で最大の差となっている。また、フィナンシャル・タイムズ紙の分析でも、トランプに対する支持と不支持の差は2018年の共和党大敗時と比較して倍に膨らみ、ウォーターゲート事件当時のニクソン大統領を除けば過去どの大統領よりも悪い水準にあることが示されている。 選挙結果の受容に対する国民の根強い不信感 dメニューニュースが伝えたところでは、ワシントン・ポストがABCニュース、イプソスと共同で実施した世論調査において、米国人の10人中7人が中間選挙で共和党が敗北した場合にトランプがその結果を受け入れるかどうか確信を持てないと回答した。全体の半数は「全く確信が持てない」と答え、共和党支持者でも36%、無党派層では77%、民主党支持者では94%が同様の懸念を示している。一方で、中間選挙が公正かつ正確に実施されることについては回答者の約60%が確信を抱いており、選挙の公正性そのものへの信頼と、結果をめぐる政治的リーダーの対応への不信感が複雑に交錯している。 写真:dメニューニュース
人類で最古とされるペストの流行は、約5500年前にロシア・シベリア南東部のバイカル湖付近で起きていた。英オックスフォード大学の研究チームが2026年6月17日付の学術誌「ネイチャー」で発表した論文により、当時の狩猟採集民の墓地からペスト菌の証拠が見つかったことが明らかになった。 バイカル湖周辺で発見された約5500年前のペスト証拠 英オックスフォード大学のルアイリ・マクラウド氏が率いる研究チームは、約5500年前にシベリア南東部のバイカル湖近くの墓地に埋葬された狩猟採集民に、ペスト菌が存在していた証拠を発見した。知られている限り、これが人類史上最古のペスト流行を示す記録となる。natgeo.nikkeibp.co.jpが報じた。埋葬されていた人々は、地域に生息するシベリアマーモットからペストに感染した可能性が高いとマクラウド氏は指摘している。 マーモットと古代の狩猟採集民をつなぐ副葬品 バイカル湖周辺の同じ地域の墓地からは、マーモットの門歯が数百個見つかっている。長く湾曲したこの前歯は装飾品として珍重され、副葬品として埋葬されたとみられている。マクラウド氏は、マーモットがヒトと密接な関わりがあったことを示す明確な考古学的証拠がある、唯一のペスト媒介動物であると述べている。ネコほどの大きさで穴を掘って暮らすジリスの一種であるマーモットは、太古の昔から人々の生活圏に深く入り込んでいた。 中国満州やシベリアに広がる長期的な感染の歴史 マーモットからヒトへの感染は、その後も数千年にわたって中国の満州地方やモンゴルなどで続いてきた。ソビエト連邦のペスト防疫体制を10年にわたり研究している米ミネソタ大学の歴史学者で獣医師のスーザン・ジョーンズ氏によれば、1870年代にシベリアへ向かった調査隊は、マーモットの間でペストが広がっており、それを扱ったヒトへの感染が起きているという推測を持ち帰ったという。さらに1910年から1911年にかけて中国の満州地方で約6万人が死亡したペストの大流行では、地元の猟師たちが調査員に対して、病気の原因はマーモットにあるという見方を示していた。 中央アジアの草原地帯に残る文化的価値と違法猟 中央アジアのステップに暮らす人々にとって、マーモットの文化的価値は現在も失われていない。熱した石でマーモットを皮ごと焼くボードグはモンゴルの国民的料理であり、内臓は健康によいと信じる人々によって違法なマーモット猟がいまだに続けられている。マーモットの生肉を食べることはペスト感染と深く関連づけられており、2019年にはモンゴル西部で夫婦が生肉を食べたあとに死亡し、翌年には近隣地域で15歳の少年が狩りで捕まえたマーモットを食べたあとに死亡する事例が発生している。
世界 フランス全土で広がる大規模な抗議デモと暴動の中で、ゲーム販売店の店を守り抜いた男性の姿が、日本国内でも「オタクニキ」として大きな反響を呼んでいる。9月にパリ近郊の高校から始まった生徒たちの抗議は、物価高への不満や賃上げ要求を巻き込み、教員や労働組合なども合流する社会運動へと発展した。Yahoo!ニュースや各社の報道によると、10月17日には全国で約55万人が参加し、一部が暴徒化する事態となっている。 物価高と格差が招いたフランス全国の抗議デモ フランスでは燃料をはじめとする物価高騰への抗議や、公共サービスの改善を求める市民らによる政府への抗議活動が9月ごろから続いている。教育環境の改善を求める高校生や大学生、教員らも加わり、SNSを通じて連帯が広がった。10月17日から18日にかけてパリを中心に全国で大規模なデモが行われ、パリだけで11万人が参加したと報じられている。大半は平和的だったが、一部の参加者が暴徒化し、各地で放火や略奪行為が発生した。 高級ブランドや小売店を狙った略奪と被害の広がり WWDJAPANの報道によると、パリのモンテーニュ通りにある「セリーヌ」やサントノレ通りの「ディオール」、マルセイユの「ルイ・ヴィトン」などの店舗が襲撃され、暴徒らが商品を手に持ち去る姿が確認された。さらに「ロレックス」「バーバリー」「ゴヤール」などの店舗でもショーウインドーが割られる被害が出ている。フランス商業・小売連盟(FCD)の会長を務めるアレクサンドル・ボンパール=カルフール最高経営責任者は、全国で3000以上の事業者が影響を受けており、損害額は小売セクター全体で数百万ユーロに上る可能性があると警告している。 謎の覆面集団「ブラック・ブロック」と若者の失業率 関西テレビの報道では、デモに紛れ込んで破壊や略奪行為を行う覆面集団「ブラック・ブロック」の実態について、神戸大学大学院の山下泰幸講師が解説している。明確な組織性はないものの、大半が若者で構成され、将来の不安から破壊的な暴力衝動を発散するために参加しているという。フランス国立統計経済研究所のデータによると、若者の失業率は20%を超えており、大学を卒業しても仕事が見つからない構造的な課題が背景にある。政策研究大学院大学の安田洋祐教授は、フランスのガソリン価格が1リットルあたり約400円近くに達するなど、日本以上の深刻な格差社会が背景にあると指摘している。 店を守り抜いた「フランスの悟空」とピエールさんの証言 南仏の観光地ニースでも中心街の十数店舗が荒らされ、ゲーム販売チェーン「マイクロマニア」の店舗が被害に遭った。当日は休みだったピエールさんは、同僚からの連絡を受けて現場に駆けつけ、割れたガラス窓から侵入した略奪者たちを一人で追い出した。NEWSポストセブンの取材に対し、ピエールさんは「現場に着くと、人々が笑いながら破壊を続けていた」と当時を振り返っている。割れたショーウィンドウの前で、ドラゴンボールの孫悟空のパネルと並んで店を守る姿はSNSで世界中に拡散され、日本でも大きな反響を呼んだ。 写真:JBpress マクロン大統領の対応と欧州各国の連鎖的な動き 事態を受け、エマニュエル・マクロン仏大統領は18日の国民向け演説で秩序の回復と沈静化を呼びかけ、「無軌道な暴力行為はどのような理由でも正当化されない。そうした行為をした者には、断固たる態度で裁きを受けさせる」と述べた。パリなど複数の都市では安全のために夜間外出禁止令が出され、ルーヴル美術館も一部の学生による封鎖で開館できない状態となっている。また、フランスだけでなくイタリアのミラノやベルギー周辺の国々でも、同様に物価対策や教育環境の改善を求めるデモや略奪行為が発生している。 写真:WWDJAPAN 今後の見通しと政府が迫られる困難な舵取り 一連の暴動がいつ収束するかについては、専門家の間でも見通しが立っていない状況が続いている。半年後には大統領選挙を控えており、それぞれの政治家が立場の違いから対立をあおる構造も指摘されている。関西テレビの解説では、財政の持続可能性に懸念が生じる中でフランス政府は非常に難しい舵取りを迫られていると分析されており、欧州全体を巻き込んだ社会不安の行方に国内外の注目が集まっている。 写真:ktv.jp
韓国・釜山市の人工水路に迷い込み、1カ月以上閉じ込められている体長約3メートルのサメ「プカンイ」を海へ戻すため、関係機関が10月21日に3度目の救出作戦を実施すると、海洋水産部などが20日に発表した。衰弱や水温低下が懸念されている。 人工水路にとどまるサメ「プカンイ」の現状と健康状態 韓国・釜山市都心部のノースポート・ウォーターフロント公園にある人工水路で、ドタブカの「プカンイ」が初めて確認されたのは9月18日である。ペンスオンライン(pen-online.jp)などの報道によると、海から獲物を追ってこのエリアに入り込んだとみられている。しかし、水路にとどまる期間が長引くにつれ、健康状態の悪化が表面化している。朝鮮日報の報道では、10月19日午前には水路の外壁に頭を強くぶつける異常行動が見られたほか、前日の市民撮影の映像で右側の胸びれ先端が白く変色し一部損傷していることが確認された。 過去2回の救出失敗と今回の新たな誘導計画 当局はこれまでも海へ戻す作業を試みてきたが、難航している。9月29日には5隻のボートと水ポンプを使用したものの失敗し、10月2日には網を使って出口付近まで誘導したものの、翌日には再び水路の奥へ戻ってしまった。こうした経緯を受け、韓国海洋水産部は20日、釜山市や国立海洋生物資源館など10の関係機関による対策会議を開催した。21日午後に実施される3度目の作戦では、水上作業用の浮体施設「ポンツーン」に網を固定し、ゆっくりと海側へ移動させる方法を採用する。さらに、水深が深くなる出口付近で隙間からサメが入り込むのを防ぐため、内側にもう1枚の網を設置する方針である。 Trapped Shark Draws Over 600,000 Visitors in South Korea’s Busan | Asia One NewsA 3.5-metre shark trapped…