日本 2026年大西洋ハリケーンシーズン、エルニーニョの影響で過去40年で最も遅い滑り出し
2026年の大西洋ハリケーンシーズンは、記録上最も活動が緩慢な立ち上がりを見せている。Weatherの報道によると、今シーズンは過去40年近くで最も遅い滑り出しとなっており、例年なら8月に活発化して9月中旬のピークへ向かう地域でも、嵐の発生に苦戦している状況だ。 2026年大西洋ハリケーンシーズンは過去40年で最も遅い滑り出し コロラド州立大学の集計では、これまでに活動した熱帯低気圧(named storms)はわずか3個にとどまり、それらの総持続期間は合わせて4.5日間のみとなっている。最も影響大きかったのは6月中旬のアーサー(Arthur)だが、南部ディープサウスでの主な豪雨被害は、同嵐が温帯低気圧に変わったあとのことだった。NOAAによれば、これまでに発生した命名された熱帯低気圧はアーサーとバーサ(Bertha)の2個であり、まだハリケーンは1個も発生していない。 エルニーニョ現象がもたらす影響と蓄積サイクロンエネルギー(ACE) この異例の停滞の最大の要因となっているのが、発達を続けるエルニーニョ現象である。Weatherの解説では、強いエルニーニョは通常、大西洋海域での風の垂直シアー(風速や風向の急な変化)を強め、これが発達前の嵐を引き裂いたり、発達した嵐を弱めたりすると指摘されている。 また、各嵐の強さと持続時間を測定する「蓄積サイクロンエネルギー(ACE)」の指標で見ると、2026年は1988年以来の最もスローな出だしとなっている。衛星観測の時代において、8月21日時点でのACEが2026年より遅いペースで始まったのは、1988年、1984年、1977年、1967年のわずか4シーズンのみである。Clickondetroitによると、エルニーニョ発生時には貿易風が弱まり、太平洋東部へ温かい水が押し戻されることで、大西洋の熱帯低気圧やハリケーンの発生を抑える傾向が強まる。 A record die-off of sea stars was followed by something that stunned biologists NOAAの最新予測と今後の警戒の必要性 アメリカ海洋大気庁(NOAA)の気象予報士らは、シーズン全体の活動予測を更新し、大西洋海域では平年を下回る活動が続くとの見通しを維持している。NOAAの発表では、今シーズンの命名された嵐の予想数を7〜13個(風速39マイル以上)に調整し、そのうちハリケーンとなるのは2〜6個(風速74マイル以上)、さらに大型ハリケーンとなるのは0〜2個(風速111マイル以上)と予測している。平年のシーズンでは14個の命名嵐、7個のハリケーン、3個の大型ハリケーンが発生するため、今年はそれを下回る確率が75%と見積もられている。 Photo: NOAA Photo: Weather 一方で、専門家は嵐の少なさが危険性の低さを意味するものではないと警鐘を鳴らす。NPRの報道において、国立ハリケーンセンターの関係者は、エルニーニョが嵐の数を抑えると予想される場合でも、2026年のシーズン全体の潜在的な威力を過小評価せず、どの年も同様に備える必要があると強調している。また、大西洋の一部の海面水温が異例の温かさを見せていることから、破壊的な嵐のリスク依然として高い状態にある。 2026年大西洋ハリケーンシーズン見通し