世界 トランプ氏を囲む司教たちの祈り動画が波紋、カトリック聖職者が「政治利用された」と後悔と謝罪
アメリカ・ホワイトハウスの大統領執務室で行われた会合で、カトリック教会の司教たちがドナルド・トランプ大統領を囲んで祈りをささげる映像が公開され、参加した聖職者から「政治利用された」として後悔や謝罪の表明が相次いでいる。11月3日の中間選挙を控える中、宗教と政治の距離をめぐる議論が広がっていると、BBCが報じた。 ホワイトハウスの大統領執務室で撮影された祈りの映像 10月22日、ホワイトハウスのスタッフがソーシャルメディアで公表した映像には、大統領執務室のデスクを囲んで複数の司教がトランプ大統領とともに祈りをささげる様子が映し出されている。この動画は、大統領特別補佐官兼広報アドバイザーのマーゴ・マーティン氏が投稿した。ニューズウィーク日本版の報道によると、デンバー大司教のジェームズ・ゴルカが中心となり、大統領と国のために祈りを捧げたという。しかし、11月3日の中間選挙までわずか12日というタイミングで公開されたことから、司教たちがトランプ支持を表明しているかのような印象を与えるとして批判が広がった。 Catholic Archbishops and Bishops pray with President Trump in the Oval Office ❤️ pic.twitter.com/facV5wTGQQ— https://x.com/MargoMartin47/status/2113343568823894180 参加した司教たちからの反発と謝罪 会合に参加したミルウォーキー大司教のジェフリー・グローブ氏は25日、この会合は非公開の政策協議であり、政治的な撮影の機会ではないと自分は思っていたと述べた。BBCの報道では、グローブ大司教は会議の参加者の誰一人として、この会合の動画や写真の公開や掲載を許可していなかったと説明している。同氏は声明の中で、国政選挙まで2週間を切ったこの時期に意図せず政治的なイベントに参加してしまったかもしれず、それについて深刻な懸念を示すメッセージが届き始めたと述べている。さらに、大統領の政策によって傷ついたと感じる人々からも話を聞いたとし、自身の行動について謝罪を表明した。デモイン司教のウィリアム・ジョーンセン司教も24日に声明を出し、会合は移民問題や外国人聖職者へのビザ、弱い立場にある貧困層の搾取などを話し合うために手配されたものだったと説明している。ジョーンセン司教は、特定政党や候補者への支持にかかわるつもりは全くなかったとした上で、党派的な政治目的に悪用した人たちと同じくらい、自分がもっと抜け目なく賢明であればよかったと後悔の念を記した。 カトリック教会とトランプ政権の緊張関係 こうしたホワイトハウスでの光景は、政治的な立場を表明することを慎重に避けてきたカトリック教会を率いるローマ教皇レオ14世の姿勢の対極に位置すると、CNNは指摘している。教皇は司教たちがいかなる政治的な党派性にも関わるべきではないと主張してきた。一方で教皇はより広範な政策課題については発言しており、トランプ政権による移民取り締まりなどに反対の声を上げている。ピュー研究所の調査では、トランプ氏は2024年の大統領選でカトリック教徒の有権者の55%から支持されていたが、最近の調査では、トランプ氏の仕事ぶりを支持すると答えたカトリック教徒は30%にとどまっている。. 写真:CNN ホワイトハウスの対応と今後の政治的影響 BBCがコメントを求めたところ、ホワイトハウスは会合や両司教によるその後の発言に関する質問に直接回答しなかった。一方でホワイトハウスのテイラー・ロジャース報道官は、「トランプ大統領ほどカトリック教徒のアメリカ人にとって偉大な大統領はこれまで存在せず、彼の輝かしい実績がそれを証明している」との声明を出した。Yahoo!ニュースなどの報道によると、ホワイトハウスは宗教的権利の拡大や中絶反対活動家への恩赦などをその実績として挙げている。カトリック教徒における支持率の低下や今回の司教たちの反発は、議会の支配権を左右する11月3日の中間選挙の投票行動にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まっている。 関連情報: トランプ氏のために祈った米司教らが後悔を表明、「利用された」と主張 写真:ニューズウィーク日本版 トランプ大統領への祈り #祈り #祈る #トランプ大統領 #ドナルド・J・トランプ #ドナルド・トランプ…