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カナダ・アルバータ州の住民投票で分離独立が否決され、残留支持が約75%に達した 世界

カナダ・アルバータ州の住民投票で分離独立が否決され、残留支持が約75%に達した

カナダ西部アルバータ州で10月19日に実施された分離独立の是非を問う住民投票は、カナダ残留を支持する票が約75%に達し、否決された。英エコノミスト誌(2026年10月17日号)やBBCなどの報道によると、米国との貿易摩擦が続く中で国論の分裂を回避した形となり、マーク・カーニー首相はこの結果を「素晴らしい結果」と歓迎した。 アルバータ州の住民投票でカナダ残留が決定 アルバータ州の選挙管理委員会が発表した20日夜時点の開票結果によると、投票者の約75%が州の分離独立に反対し、引き続きカナダの州にとどまるべきだとの選択肢を選んだ。今回の投票には法的拘束力はなかったものの、石油資源が豊富な同州の分離派グループが数カ月前から実施を求めていたものだった。分離派は中央政府の環境政策が経済成長を阻害していると主張してきたが、結果として過半数の住民は連邦政府との統一維持を選択した。JBpressが報じたように、アルバータ州には米国全体の埋蔵量を上回る大量の石油が眠っており、その帰趨は国内政治の大きな焦点となっていた。 写真:BBC カーニー首相が示したミドルパワーの現実路線 就任から18カ月を迎えたマーク・カーニー首相は、米国のドナルド・トランプ大統領による関税引き上げや圧力に対して対決姿勢を貫いている。英エコノミスト誌の報道によると、カーニー氏は今年1月のダボス会議で、ミドルパワー(中堅国)は威嚇的な大国に立ち向かう方法を見いださなければならないと説いた。米国による関税引き上げや国境沿いの湖の名称変更といった挑発行為が続く中、カナダは単独ではなく欧州連合(EU)との連携模索や防衛装備品の調達先見直しなどを通じて、大国の圧力を緩和する外交・安全保障上のアプローチを続けている。 州首相と連邦政府の今後の協力姿勢 アルバータ州のダニエル・スミス州首相は、今回の投票結果を受けて「アルバータ州民は、統一されたカナダの中で、より強いアルバータ州を求めて投票した」と述べた。スミス氏は自身としては分離独立運動に反対しつつも投票の実施を容認していた。BBCの取材によると、カーニー首相は20日朝にスミス氏と電話で会談を行い、移民問題や太平洋岸への石油パイプライン建設といった共通の優先事項について、協調的連邦主義の精神に基づいて前進していくことで一致した。 分離派の動きと今後の政治的課題 開票速報が出たエドモントンのパーティー会場では一転して重い空気が流れたが、分離運動を率いる弁護士のジェフリー・ラス氏は、今回の投票が運動にとって「貴重な教訓」となる第一歩だと述べ、今後も活動を継続する意欲を示した。また、中西部サスカチュワン州のスコット・モー州首相は、アルバータ州民が統一を選んだことを歓迎しつつも、中央政府によるカナダ西部の扱いを改善するためにはまだ取り組むべき課題があると指摘している。住民投票では分離の是非に加え、移民制度に関する拘束力のない質問も行われ、過半数が合法移民の公共サービス利用条件厳格化などを支持した。

国連演説でイラン核開発阻止を誇ったネタニヤフ首相の実像と政治的原点に迫る 世界

国連演説でイラン核開発阻止を誇ったネタニヤフ首相の実像と政治的原点に迫る

イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相は9月24日、ニューヨークの国連総会で一般討論演説を行い、イランの核施設に大打撃を与えたと誇り、自らの安全保障政策を正当化した。ガザでの戦闘をめぐり国際刑事裁判所から逮捕状が出される中、10月27日の総選挙を前に長期政権の行方が注目されている。. 国連演説でイラン核開発への打撃を誇示 9月24日、ニューヨークで開かれた国連総会の一般討論演説の冒頭で、イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相は登壇した。「14年前、私はこの壇上でレッドラインを引いた。イランに核開発させないと誓った。それをまさに我々は実行した」と述べ、2012年に同じ演壇で警告した通り、イランの核開発に大打撃を与えたと主張した。 さらにネタニヤフ首相は、「イランの核施設を破壊するのは難しかった。しかし、それは首相として最も簡単な決断の一つだった。やらなければ、我々は全員死んでいたからだ」と語った。危機を見抜き、最後には自らの手で取り除くという、自身が長年描いてきた安全保障に強い指導者像を演説で強調した。 国際社会の批判と逮捕状の中での続行 自信に満ちた表情で議場を見わたし、時には両手を広げ、流暢な米国アクセントの英語を操るネタニヤフ首相に対し、演説開始前には数十カ国の外交官らが抗議の意思を示して退席していた。パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、国際刑事裁判所(ICC)は2024年11月に戦争犯罪などの容疑で同氏に逮捕状を出している。 それでもネタニヤフ首相は一切意に介さず演説を続けた。国際社会からの非難や法的追及を浴びながらも、イスラエル政治の中心に座り続けるその姿勢は、国内外で大きな波紋を呼び続けている。 繰り返される兄の言葉と政治的原点 演説の中で、ネタニヤフ首相は亡くなった兄の言葉を繰り返し用いた。「我々は勝つ。それ以外の選択肢はない」これは50年前に亡くなった兄、ヨナタンの言葉である。 1976年、イスラエルの商都テルアビブ発のエールフランスの旅客機がハイジャックされ、ウガンダのエンテベ空港に着陸した。イスラエル軍の精鋭部隊を率いたヨナタンは、乗客の救出作戦に参加して戦死し、イスラエルの英雄となった。「英雄の弟」という背景が、ネタニヤフ氏の政治活動の原点となっている。 10月27日の総選挙と長期政権の行方 「ミスター安全保障」「魔術師」と呼ばれながら長期政権を率いてきたネタニヤフ首相は、ガザ、レバノン、イランと戦線を広げてきた。歴史学者の父から右派思想を継いだ同氏を巡り、イスラエルの総選挙が10月27日に迫っている。今回の選挙の最大の焦点は、批判を浴びながらも権力を維持してきたネタニヤフ首相の続投の是非であり、その結果次第で中東情勢の枠組みが大きく揺れ動く可能性がある。

スターマー前首相関連の放火事件、受刑者をイギリスが国外追放 世界

スターマー前首相関連の放火事件、受刑者をイギリスが国外追放

イギリス内務省は16日、キア・スターマー前首相に関連する住宅や乗用車が放火された事件をめぐり、有罪判決を受けて服役していたスタニスラフ・カルプッチ受刑者(28)を国外追放したと発表した。 ウクライナ生まれのカルプッチ受刑者、国外へ イギリス内務省は16日、ウクライナ生まれでルーマニア国籍のスタニスラフ・カルプッチ受刑者をすでにイギリスから強制送還したと明らかにした。追放先は公表されていない。 同受刑者は、キア・スターマー前首相に関連する住宅や乗用車への放火事件に関与したとして、今年6月に有罪評決を受け、拘禁2年の判決を言い渡されていた。 内務省報道官は、一連の犯行について金銭の約束に目がくらんだ者に対する明確な警告であると述べ、必ず捕まり厳しい結果に直面すると強調している。 ロンドン北部で相次いだ標的型放火 スターマー氏が首相在任中の2025年5月8日、ロンドン北部で同氏がかつて所有していた乗用車が路上で燃えているのが見つかり、一連の襲撃事件が始まった。 その3日後には、近くのイズリントンで数年前に住んでいた住宅が炎上しているのが発見された。 さらに5月12日には、妻の女きょうだいに貸していたケンティッシュ・タウンの住宅の入り口でも火災が見つかり、当時屋内には住民がいたことが確認されている。 共犯者ロマン・ラヴリノヴィッチ受刑者への判決 昨年5月に起きた一連の事件では、カルプッチ受刑者とともにウクライナ国籍のロマン・ラヴリノヴィッチ受刑者(22)も放火を共謀した罪に問われた。 裁判では、ラヴリノヴィッチ受刑者が「EL」という偽名を使うロシア語話者にオンラインで勧誘されたと検察が説明している。 裁判所は今年6月、ラヴリノヴィッチ受刑者に対して拘禁7年の判決を下し、カルプッチ受刑者とともに実刑判決が確定していた。 ロシア語話者「EL」の正体と国家の影 BBCの確認によると、ラヴリノヴィッチ受刑者に指図していた「EL」は若いロシア人外交官であり、ロシア政府の最高レベルに近くプロパガンダを広める扇動家やスパイから情報戦教育を受けていることを示す証拠がある。 「EL」は、ほかの攻撃を実行すれば引き換えにロシア市民権を与えると約束し、ウラジーミル・プーチン大統領を称賛するメッセージを複数送っていたことが明らかになっている。一連の事件はロシア側の関与が指摘されており、事件の背後にある国家ぐるみの工作活動について、関係当局が引き続き詳細を追っている。

フルリモートで経営者として働く奈須香織さん【写真提供:奈須香織(nasukaori_hyaline)さん】 世界

希少難病ヒアリン線維腫症候群を抱えウェブ会社を経営する奈須香織さん、過酷な介護制度の壁を乗り越えた軌跡

日本国内の患者数がわずか10人程度とされる希少難病「ヒアリン線維腫症候群」を抱えながら、完全リモート体制でウェブ制作会社を経営する奈須香織さん。可動範囲がわずか20センチという過酷な身体状況のなかで、制度の壁を乗り越えて事業を継続するまでの道のりと、直面してきた生活の実態が明らかになった。 生後半年から見られた異変と5歳で下された診断名 奈須さんは生後半年を過ぎても寝返りが打てず、手足が硬直するなどの症状が見られたため地元の病院を受診した。Hint-Potの報道によると、県内の大学病院を経て他県の大学病院を何軒も受診し、5歳の頃にようやく「ヒアリン線維腫症候群」という病名が判明したという。この病気は体内に線維性物質が沈着して全身に結節ができたり、関節が固まって曲げ伸ばしが難しくなる関節拘縮などを引き起こす遺伝性の疾患である。常染色体潜性遺伝の形式をとり、両親がそれぞれ変異のある遺伝子を1つずつ持つ保因者の場合、子どもが発症する確率は25%とされている。保因者自身には通常、症状は現れない。 小学校の受け入れ拒否から普通学校への通学へ 知能やコミュニケーションに問題はなかったものの、地元の公立小学校からはサポートが難しいとして受け入れを拒否された。奈須さんは養護学校へ進学したものの、身体的なケアに時間が割かれることが多く、望ような学習機会は限られていた。もっと勉強したいという強い思いから地域の学校への進学を希望し、養護学校の教師らの背中押しや両親の働きかけによって、中学校からは普通学校に通うことができたとHint-Potは伝えている。4歳頃からは歩くことが難しくなり、2週間に1度、痛みに耐えながら硬直した手足を伸ばすリハビリや歩行器を使った訓練を受けていた。 可動範囲20センチの生活とカップラーメンの昼食 学校生活や就職活動でさまざまな困難を経験しながら独学でウェブデザインを学び、ウェブ制作会社の経営者となった奈須さん。体調に合わせて働ける完全リモートの環境を手に入れたが、その裏では過当な生活を送っていた。当時は朝1時間だけヘルパーが自宅を訪問する「居宅介護」を利用し、両親は日中仕事で不在だった。動ける範囲がわずか20センチほどだったため自力でトイレや食事の用意ができず、ヘルパーが朝に用意してくれた水筒のお湯を注いだカップラーメンを昼食にする生活が4年も続いた。水分摂取量を1日200ミリリットルに制限し、起床後と就寝前の2回でトイレを済ませる過酷な日々で、自力で体勢が変えられないことからおしりには褥瘡ができていたという。 制度の狭間を越えて進める会社経営の現在 水分を制限し痛みに耐えながら働く状態が当たり前になっていた奈須さんだが、周囲からの指摘や障害福祉に詳しい関係者との出会いをきっかけに、自身の生活がいかに過酷だったかを認識した。現在は「重度訪問介護」と「重度障害者等就労支援特別事業」という2つの制度を利用できるようになったことで、就労中や通勤時の介助支援を受けながら事業を続ける環境を整えている。幼少期からの困難を乗り越えて会社経営を続ける奈須さんは、自身の経験や現在の支援体制をもとに、さらなる事業の展開と未来を見据えている。

務安チェジュ航空機事故の調査委、右エンジン電力装置停止は鳥類衝突の可能性との見方 世界

務安チェジュ航空機事故の調査委、右エンジン電力装置停止は鳥類衝突の可能性との見方

2024年12月に韓国南西部の務安国際空港で発生したタイ・バンコク発チェジュ航空機の炎上事故をめぐり、航空鉄道事故調査委員会は事故当時の右エンジン電力装置停止について、操縦士の操作ではなく鳥類の衝突が原因だった可能性があるとの新たな見方を示したと、chosunonline.comが20日報じた。乗客乗員181人のうち179人が死亡した惨事の核心原因を巡り、調査の方向性が大きく転換している。 務安チェジュ航空惨事の調査委が示した新たな見方 韓国南西部の務安国際空港で2024年12月に起きたチェジュ航空機の炎上事故では、機体に電力を供給する装置である右エンジン電力装置(IDG)が停止したことが、機内の電力供給を正常に行えなくさせた主な事故原因とされてきた。chosunonline.comの取材によると、事故当時の調査委はこれまで、左エンジンと右IDGを操縦士がいずれも停止させた可能性を示してきたという。 しかし今年に入り、調査委の調査チームが大幅に入れ替わったことで、右IDGの停止理由に対する解釈が覆りつつある。調査チームは「操縦士がこれを切った痕跡は見つからず、そうする時間もなかった」として、バードストライク後にエンジンから切り離された可能性があるとの見方を強めている。 ボーイングのマニュアルと右IDG停止を巡る検証 ボーイングのマニュアルでは、IDGが停止するケースは潤滑油温度が上昇した場合と、操縦士が手動で切った場合の二つに限定されている。昨年の調査段階では、調査委が「事故当時、IDGの潤滑油温度は高くなかった」と明らかにしていたため、右IDGも操縦士が直接切ったものと広く受け止められていた経緯がある。 これに対し、今年の調査チームはバードストライク後の右エンジンに注目している。内部が揺れた可能性を示す振動値が、左側の3.44に対して最大値の5を記録していたことが判明し、鳥の衝突が機械的な切り離しを誘発したという仮説の裏付けとなっている。ただし、IDGがバードストライクで停止したという事例は、世界の航空事故調査でこれまで一度も立証されていない。 務安空港のローカライザーと国土交通部の書類送検 事故を拡大させたインフラ側の問題についても、調査は大きく進んでいる。調査委は、務安空港のローカライザー(着陸誘導システムの方位角装置)とコンクリート盛り土が事故を拡大させる決定的な役割を果たし、違法に造られたという点に異論がないほど調査を進めたとされる。 こうした状況を受け、今年8月には韓国警察も動きを見せた。国土交通部が「ローカライザーは規定に合うよう設置された」として出した報道資料を虚偽文書とみなし、関係する国土交通部職員7人を書類送検している。空港設備の違法性と安全管理の不備が、司法判断の場でも厳しく問われている。 事実調査報告書の公表に向けた今後のスケジュール 航空鉄道事故調査委員会は今後のスケジュールとして、早ければ今月末にも確定した事実を盛り込んだ事実調査報告書の作成を終える方針を固めている。その後、年末には事故調査報告書の草案を公表する計画を立てており、最終的な報告書は来年6月ごろに提出される予定となっている。世界で前例のないバードストライクによるIDG停止の検証結果が、最終報告書にどのように盛り込まれるのか注目が集まる。

Anthropic、AI「Claude」でサソリ毒の作用を阻害する可能性を持つ分子を生成 世界

Anthropic、AI「Claude」でサソリ毒の作用を阻害する可能性を持つ分子を生成

米Anthropicは2026年10月21日、AIモデル「Claude」にタンパク質を設計させることで、サソリの神経毒の作用を阻害する可能性を持つ分子を17種類生成したと発表した。毎年約120万人がサソリに刺される中、AIを活用した新たな治療法開発への足がかりとして注目される。 Claudeが自律的に設計した30万超のタンパク質 Anthropicの研究チームは、社内の研究用モデルであるClaudeに対し、標的となる神経毒の指示を与えてタンパク質の設計および折りたたみツールを操作させた。品質基準を定義した上で最初のプロンプトを入力すると、Claudeは24時間にわたって自律的に作業を継続した。チームが4回の追加指示を出して結果を精査した結果、総計31万8484個の設計が生成され、最終候補として180個が提示された。この初期段階の処理には約1万GPU時間が使用された。. New on our Science Blog: designing protein binders against scorpion neurotoxins.Scorpions sting about 1.2m people every year, and antivenoms…

豪議員が車での襲撃事件で両脚切断、夫が会見で明らかに 世界

豪議員が車での襲撃事件で両脚切断、夫が会見で明らかに

オーストラリア・ヴィクトリア州ワンガラッタで12月19日、無所属のヘレン・ヘインズ下院議員が車ではねられ重傷を負った事件で、夫のフィル・ヘインズ氏が21日に記者会見を開き、同議員が両脚を失ったことを明らかにした。事件をめぐっては、環境活動家のブレンダン・ニュージェント被告が起訴され、同日初出廷している。 選挙区事務所前で発生した意図的な車両衝突事件 オーストラリア・ヴィクトリア州ワンガラッタにあるヘレン・ヘインズ議員の選挙区事務所の外で19日午後3時35分ごろ、事件は発生した。BBC Newsなどの報道によると、白色のトヨタ・ランドクルーザーを運転していた男が車をUターンさせてヘインズ議員をはね、さらにバックしてもう一度はねたとされる。現場では居合わせた通行人が容疑者を車から引きずり出して身柄を拘束し、駆けつけた警察に引き渡した。政治的暴力がまれな同国において、この衝撃的な事件はワンガラッタの地域社会だけでなく、オーストラリア政界全体に大きな動揺を与えている。 夫が語った現在の容体と過酷な回復への道のり メルボルンの病院で治療を受けているヘインズ議員について、夫のフィル・ヘインズ氏が21日に記者会見で詳細を語った。事件直後の手術で片脚を失い、同日朝の時点で残るもう片方の脚も切断したという。フィル氏は「恐ろしい事件」により重傷を負ったものの本人は心身ともに健康だと述べ、「この事件で唯一良い知らせは、彼女が生きているということだ」と胸中を明かした。さらに、回復への道のりは長く困難になるとしながらも、妻の強い意志に期待を寄せている。病院スタッフや国内外からの支援に対し、慈善団体「セーブ・ザ・チルドレン」への寄付を呼びかけるとともに感謝の意を表した。 写真:Yahoo!ニュース 起訴されたニュージェント被告の法廷出廷と背景 事件に関与したとして逮捕されたのは、近隣の町タラウィンギーに住む環境活動家のブレンダン・ニュージェント被告(43)である。被告は危険運転致傷、故意に重傷を負わせた行為、および連邦公務員への傷害の3件の罪状で起訴され、21日午前に初めて裁判所に出廷した。短い審理の間は終始無言で感情を表に出さず、保釈の申請は行わなかったため、来年2月に再び出廷する予定となっている。弁護人は被告に精神的な健康上の問題があり、特発性の横断性脊髄炎という神経疾患を患っていると主張した。警察は殺人未遂の罪状追加も視野に入れて捜査を進めている。 政治的緊張と安全確保をめぐる議論の行方 アンソニー・アルバニージー首相は事件直後から事故ではなく意図的な襲撃であるとの見方を示し、対テロ警察も捜査に加わっていることを明らかにした。トニー・バーク内相によると、オーストラリア国内では政治家に対する脅迫や嫌がらせの報告が過去1年間で951件から1067件へと増加傾向にある。連邦警察は国内の連邦議員226人全員を個別に警護するには膨大な人員が必要であるとしており、今回の事件を受けて議会議員の警備体制や安全確保のあり方について深刻な議論が巻き起こっている。動機の解明や被告と議員の個人的なつながりの有無については、引き続きヴィクトリア州警察とオーストラリア連邦警察による捜査が進められている。 関連情報: 豪議員ヘレン・ヘインズ氏が車にはねられ重体、首相は意図的と表明 · 豪ヘレン・ヘインズ下院議員が車で故意にはねられ重体、男を逮捕

ビジネス+IT 世界

アンソロピック、サソリ神経毒に結合するタンパク質をClaudeで設計 211件中17件が合格

アンソロピックは10月20日、社内の研究用Claudeモデルを用いてサソリの神経毒に結合する小型タンパク質「ミニバインダー」を設計し、実験で検証した結果を発表した。将来の抗毒素開発を見据えたもので、設計した211件のうち17件が結合基準を満たしたと、ビジネス+ITなどが報じた。 サソリ刺傷による人的被害と顧みられない熱帯病の現状 アンソロピックの発表によると、サソリの刺傷は年間120万人以上に発生し、3,250人以上が死亡している。その多くは医療へのアクセスが限られる地域の子どもたちである。サソリの治療薬は製造費が高く、開発費も回収しにくいことから、世界保健機関などが定義する「顧みられない熱帯病」の一つとされている。こうした背景のもと、今回のAIを活用した分子設計の取り組みが注目を集めている。 投資調査会社の提案から始まった約64時間の自律的な実験 今回の研究は、投資調査会社のCitrini Researchが「意図のある非専門家でも人の健康に関わる現実の課題に取り組めるか」と持ちかけたことから始まった。アンソロピックはCitriniと共同で修正したプロンプトと4回の追加指示をモデルに与えた。モデルは「Claude Science」の環境下で約64時間、主に自律的に作業を進めた。標的となったのは、メキシコ、ブラジル、北アフリカ、中東に由来する5種類の神経毒である。 30万件超の生成から絞り込まれた211件の設計と実験評価 モデルは12種の設計ツールを用いて31万8,484件の候補を生成し、その中から180件を選出した。さらに研究チームが31件を追加し、合計211件の設計データを作成した。委託研究機関であるAdaptyv BioとTwist Bioscienceが、表面プラズモン共鳴を用いて結合の測定を実施した。評価基準は、両機関で結合が確認されること、全反復で結合が見られること、解離定数が1マイクロモル以下であることなどが設けられた。 基準を満たした17件の内訳と抗毒素開発に向けた今後の課題 検証の結果、すべての基準を満たしたミニバインダーは211件中17件だった。内訳はCn2が7件、AaH IIが4件、AaH Iが4件、LqhIIIが2件であり、単一の毒素を狙った60件のうち11件が該当した。一方で、今回の実験で結合が確認されたのは組換え毒素に対してのみであり、細胞での中和試験や動物での有効性試験は実施されていない。アンソロピック側も、抗毒素の完成や作製を主張したわけではないとしている。 AI創薬のデータ公開と高まる業界内の開発競争 アンソロピックは、今回の211件に関する設計データと実験結果のすべてを、世界中の研究者が利用できるように公開した。AIを活用した創薬分野においては、テック企業やバイオベンチャーによる競争が激化している。細胞や動物を用いた実証試験という次の段階へ向けて、公開されたデータがどのように活用されるのか、今後の研究動向に注目が集まっている。 写真:ビジネス+IT 【アンソロピック上場とAI投資の真実】コアウィーブショックを徹底解説/循環投資の規模は?/アンソロピック、売上鈍化の理由/ビックテックの業績ブースト効果/個人投資家の防衛策【田中慎一×柏村祐】

ナショナル ジオグラフィック日本版 世界

バイカル湖の5500年前の墓地からペスト菌を発見、シベリアマーモットが感染源か

人類最古とされるペスト流行の証拠が、ロシア・シベリア南東部のバイカル湖近くにある約5500年前の墓地から発見された。英オックスフォード大学の研究チームが2026年6月17日付の学術誌「ネイチャー」で発表したもので、現地の狩猟採集民がシベリアマーモットから感染した可能性が指摘されている。 バイカル湖周辺の墓地で見つかった5500年前のペスト証拠 人類で最古とされるペストの流行は、ロシアのシベリア南東部にあるバイカル湖の近くで起きていた。英オックスフォード大学のルアイリ・マクラウド氏が率いる研究チームは、約5500年前にこの地域の墓地に埋葬された狩猟採集民に、ペスト菌の存在を示す証拠を発見したと2026年6月17日付けの学術誌「ネイチャー」で発表した。マクラウド氏は、この狩猟採集民たちが地域に生息するシベリアマーモットからペストに感染した可能性が高いと述べている。マーモットはネコほどの大きさを持つ、穴を掘って暮らすジリスの一種であり、その関与を示す考古学的な裏付けも複数確認されている。 マーモットの門歯が物語るヒトとの深い歴史的関わり バイカル湖周辺で起きていたペスト流行を裏付けるように、同じ地域の墓地からはマーモットの門歯が数百個も見つかっている。長く湾曲したその前歯は装飾品として珍重され、副葬品として埋葬されたとみられている。マクラウド氏は、マーモットについてヒトと密接な関わりがあったことを示す明確な考古学的証拠がある唯一のペスト媒介動物であると指摘する。中国の満州地方やモンゴルにおいても、マーモットからヒトへの感染は数千年にわたって継続してきた。米ミネソタ大学の歴史学者で獣医師のスーザン・ジョーンズ氏によると、1870年代にシベリアへ向かった調査隊は、マーモットの間でペストが広がり、それを扱ったヒトへの感染が起きているという推測を持ち帰っている。同氏はソビエト連邦のペスト防疫体制を10年にわたり研究してきた実績を持つ。 満州の大流行と現代に続くモンゴルの伝統料理文化 歴史的にもマーモットをめぐる感染被害は記録されている。1910年から1911年にかけて中国の満州地方で約6万人が死亡したペストの大流行では、地元の猟師たちが調査員に対して病気の原因はマーモットにあるという見方を示していた。それでも中央アジアのステップに暮らす人々にとって、マーモットが持つ文化的価値は失われていない。熱した石でマーモットを皮ごと焼くボードグはモンゴルの国民的料理であり、内臓は健康に良いと信じる人々によって違法な猟がいまだに続けられている。生肉を食べることはペストの感染と深く結びついており、2019年にはモンゴル西部で夫婦が内臓を生で食べたあとにペストで死亡したほか、翌年には近隣地域で15歳の少年に同様の犠牲が出ている。 ペスト菌の温床となるシベリアマーモットの特殊な生態 ヒトは通常ペスト菌を長く維持する宿主にはならないが、シベリアマーモットは菌を長期間保持するのに極めて適した宿主であると、ノルウェー・オスロ大学でペスト菌の生態を研究するニルス・ステンセス氏は語っている。シベリアマーモットはペスト菌に感染しても50%から80%が生き延びる特性を持つ。さらに、地下で密集した社会性コロニーを作り、十数匹の大家族が同じトンネルを共有して生活しているため、ノミが次々と飛び移る病原体にとってうってつけの環境が形成されている。ロシアの研究チームは、ペスト菌がげっ歯類の巣の敷き材の中で400日以上生存することを確認しており、冬眠中の巣穴も菌にとって居心地の良いすみかとなっている。ソビエト連邦による徹底した撲滅計画をも生き抜いてきたマーモットをめぐり、中央アジアの草原地帯では現在も感染リスクと文化的慣習のせめぎ合いが続いている。 関連情報: ロシア・イルクーツク州のペスト対策研究所で女性研究員が死亡、ペスト感染の疑いも指摘される · ロシア当局がWHOにペスト感染例なしと報告、イルクーツクでの研究者死亡めぐり

プレジデントオンライン 世界

下北沢病院の久道勝也医師が指摘する、コーヒーのかわりに10分の散歩を取り入れる生産性向上法

午後の眠気や仕事中の集中力低下に対し、コーヒーに頼るのではなく「10分の散歩」を取り入れることで生産性が向上すると、医療法人社団青泉会下北沢病院理事長の久道勝也医師がYahoo!ニュースなどで指摘している。足裏の感覚器が脳を刺激し、カフェインを上回る覚醒効果や発想力の維持をもたらすという。 足裏のセンサーが脳を刺激する仕組み 多くの人は脳が司令塔で足は従属物だと考えがちだが、歩行医学の視点では足こそ「外に飛び出した脳の支部」だといえる。人間は歩行時間の約80%を片足立ちで過ごしており、足裏に張り巡らされた「メカノレセプター」と呼ばれる精密センサーが地面の硬さや傾斜を瞬時に感知している。一歩ごとに感覚信号が脳へ送られ、姿勢の調整や次の体勢の準備が行われる。四足歩行と異なり、片足だけで全体重を支え続ける人間の二足歩行は、脳と足裏の精密なバランスと予測の回路への依存度が極めて高い。 写真:topics.smt.docomo.ne.jp 生産性向上とアイデア維持の実験データ 歩行は仕事の生産性にも大きく寄与し、歩いた日は歩かなかった日と比べて生産性がおよそ20%上がると言われている。スタンフォード大学の実験では、歩きながらアイデアを出した後に椅子に座っても、その創造性は約9割の高さが保たれることが確認されている。ただし、効果は数時間で徐々に薄れていくため、30分をまとめて歩くのではなく、10分を3回に分けるなどこまめに分割して歩く方が1日を通じて脳の活性化した状態を保つ上で効果的である。 今日から実践できる細切れの散歩習慣 日常生活の中で歩行を取り入れる方法は複数存在する。朝、隣の駅まで10分歩いてから仕事に向かう、昼休みにコーヒーのかわりにオフィスビルの周りを一周する、午後に行き詰まったらオフィスフロアを出て少し歩くといった行動は、どれも今日から始められる習慣である。スタンフォード大学の研究に基づく創造性維持の効果も含め、こうしたこまめな移動は日々の業務における頭の切り替えを助ける。 動くことと考えることの生物学的背景 生き物の世界には「動かなくなれば脳は要らなくなる」という摂理が存在する。生まれたときは海を泳いで動き回るホヤは、岩などにくっついて動かない暮らしを始めると自らの脳と目を消化して食べてしまう。人間の場合も、歩くことを諦めれば脳はその働きを手放していく。毎日歩く習慣を持つ人の脳は年齢を重ねてもしっかりと働き続けるため、歩行は脳の若さを保つための重要な手段となっている。

プレジデントオンライン 世界

中国融資のアブジャ―カドゥナ鉄道が運行本数激減、車両や資金不足に苦しむ

ナイジェリアの首都アブジャと北部カドゥナを結ぶアブジャ―カドゥナ鉄道は、中国の融資と建設で2016年に開業した看板路線だが、現在は運行本数が激減し、車両や資金の不足に苦しんでいる。Yahoo!ニュースなどが報じた。武装勢力による過去の襲撃や最近の脱線事故もあり、インフラの老朽化と安全性の確保が大きな課題となっている。 アブジャ―カドゥナ鉄道の建設と中国企業の関与 アブジャ―カドゥナ鉄道の建設は、中国の国有企業である中国土木工程集団(CCECC)が請け負い、機関車も中国のメーカーが納入した。プレジデントオンラインおよびYahoo!ニュースの報道によると、全長約187キロのこの路線は契約額8億7600万ドルのうち、5億ドルを中国からの融資が占めている。道路移動における誘拐のリスクを避ける市民にとって、この鉄道は当初、最も信頼される重要な交通手段となった。 相次ぐ脱線事故と当局の説明の食い違い 2025年8月26日、アブジャからカドゥナへ向かっていた列車がアシャム駅付近で脱線し、先頭車両が横転した。乗客618人に死者は出なかったものの、21人が負傷したと、現地紙リーダーシップなどの報道を引用してYahoo!ニュースが伝えている。ナイジェリア鉄道公社のカヨデ・オペイファ社長は整備不良説を否定したが、その後ナイジェリア安全調査局(NSIB)の予備報告書は、過去の事故で傷んだ枕木が応急補修で済まされていた事実を指摘し、説明の食い違いが浮き彫りになった。 武装勢力による襲撃事件と甚大な被害 期待を集めて開業した同路線は、治安の悪化による深刻な打撃も受けている。2022年3月28日の夜、カドゥナ行きの列車が武装集団の爆破によって脱線し、銃撃を受ける事件が発生した。ガーディアン紙などの報道によると、この襲撃で約9人が死亡し、62人が拉致された。運行は8カ月にわたって停止され、鉄道公社は約66億ナイラの収入を失うなど、経済的にも大きな痛手を負った。 アフリカ各地で老朽化する中国製インフラの現実 プレジデントオンラインの報道によれば、中国が巨額の融資を行ったアフリカの鉄道網は、ナイジェリアだけに留まらず厳しい状況にある。タンザニアとザンビアを結ぶTAZARA鉄道でも、半世紀の経過による老朽化に加え、労働者の給与遅配が重なり、2025年春には一時運行が停止した。これらの路線では旅客輸送よりも沿線の資源輸送が優先されている側面があり、運営権を中国企業に委ねる動きが進んでいる。 写真:PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) 運行本数の減少と今後の見通し 開業から10年を経て、アブジャ―カドゥナ鉄道は当初の1日5往復から1往復へと運行本数が減少している。配備された機関車はわずか2両で、そのうち1両が故障した状態にあると報じられている。資金不足と部品の欠乏が重なる中、利用者の頼みの綱である交通インフラの再建と維持に向け、両政府や中国企業による今後の対応が注視されている。 中国44兆円の不正融資どうしてそうなった? #中国 #習近平 #粛清 #池畑修平 #short