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作家サリー・ルーニー、英国での著書販売停止を発表 親パレスチナ団体支援めぐり 世界

作家サリー・ルーニー、英国での著書販売停止を発表 親パレスチナ団体支援めぐり

アイルランド人作家のサリー・ルーニー氏は14日、自身の著書が今後、イギリスの書店に供給されなくなると発表した。BBCニュースなどの報道によると、電子書籍の販売はすでに停止され、出版社との合意により今後はあらゆる形式での提供が見送られる。. サリー・ルーニー氏がイギリスでの自著供給停止を発表 アイルランド人作家のサリー・ルーニー氏は14日、自身の著作が今後イギリスの書店に供給されなくなると発表した。BBCニュースが報じたところによると、イギリスの親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」を支持していることが背景にあるという。同団体は2025年7月に英内務省によってテロ対策法に基づく禁止団体に指定されており、ルーニー氏は直後から印税収入を用いた支援の継続を表明していた。 出版契約の履行が重大な犯罪行為に該当する可能性 ルーニー氏はBBCニュースへの声明で、自著を今後も出版し続けることがイギリス国内で「重大な犯罪行為」に該当する可能性があると説明した。「私は自分の信念と意図について、人々に正直であろうとあらゆる努力を尽くしてきた。そして、その結果を受け入れる覚悟もできている」と述べている。アイルランド共和国では同団体は非合法化されていないものの、イギリス国内での法的リスクから今回の決定に至った。 出版社フェイバーと作家による完全な合意 出版元のフェイバーはBBCニュースの取材に対し、イギリスの現行法では作家に対して著作の収益を支払うことができない状況にあると説明した。「作家の作品を販売しながら、その収益を作家に還元できないのは、出版社にとって到底容認できない状況だ」として、サリー・ルーニー氏との完全な合意に基づき、今後はいかなる形式でもイギリス国内での提供を見送る決定を下したと明かしている。 電子書籍の停止とイギリス国内に残る紙の在庫 ルーニー氏の作品の電子書籍版はすでにイギリスでの販売が停止されているが、多くの書店には紙の本が在庫として残っている状態にある。英書籍販売大手ウォーターストーンズはBBCニュースに対し、フェイバーから現在販売中の在庫を店頭に並べ続けることに制限はないとの説明を受けていると認めた。調査会社ニールセンIQブックデータによると、ルーニー氏の著書は世界中で600万部以上売れており、そのうち230万部がイギリスで販売されてきた。 言論の自由とパレスチナ・アクションを巡る法的争い パレスチナ・アクションの共同創設者であるフダ・アモリ氏は、ルーニー氏が活動禁止計画の発表当初から勇敢かつ原則に基づいた立場を取ったと評価し、作品の販売停止は「パレスチナ・アクションの禁止によって引き起こされた、言論の自由への攻撃激化における新たな悪状況だ」とBBCニュースに語った。イギリス国内では同団体の支援容疑で3700人以上が逮捕され、約2500人が起訴されているが、禁止措置に対する異議申し立てが続いており、11月にも英最高裁判所で審理が行われる予定となっている。

CNN.co.jp 世界

ゼレンスキー氏、ロシア製油所への攻撃再開を表明 トランプ氏への不満をあらわに

ウクライナのゼレンスキー大統領は英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューに対し、ロシアの製油所への攻撃を再開する方針を表明した。. 製油所攻撃の自制撤回を表明したゼレンスキー氏 ウクライナのゼレンスキー大統領は英首都ロンドンで英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の取材に応じ、ロシアの製油所に対する攻撃を再開すると強い調子で語った。FTによると、同氏は「自制は撤回する。もう終わりだ」と述べたという。この発言は、ロシア政府との取引に前向きな姿勢を見せるトランプ米大統領への不満をあらわにしたものだ。トランプ氏は11月の米中間選挙を前にエネルギー価格の引き下げを図っており、ロシア産の軽油を購入する取引を発表していた。これに伴い、ウクライナに対して製油所への攻撃を停止するよう圧力を強めていた経緯がある。 米軍からの圧力とスターリンク制限の波紋 ウクライナ側は米国からの圧力や支援の制限に直面している。ゼレンスキー氏は、米軍関係者から「エネルギー施設への攻撃をやめなければ、情報共有を停止する」と告げられたことを明らかにした。さらにウクライナ政府は14日、通信衛星サービス「スターリンク」が軍用インターネットサービスの一部を制限し、重要な軍事活動に支障が出ていると公表した。ウクライナ政府や欧州の支援国の間で懸念が深まる中、ゼレンスキー氏は英国の著名司会者ピアーズ・モーガン氏のユーチューブ番組でも発言を行った。モーガン氏からトランプ政権に裏切られたと感じるかと問われ、「その通りだ」と答え、強力なパートナーを失いつつあると訴えた。 米国企業を狙ったロシアの攻撃とホワイトハウスの沈黙 CNN.co.jpの報道によると、トランプ政権がロシアの製油所への攻撃をやめるようウクライナに圧力をかける一方で、ウクライナ国内の米国企業に対するロシアの攻撃については沈黙を守っている。ロシアはここ数カ月、コカ・コーラやペプシコ、マクドナルド、オレオなど米国を代表するブランドの施設をミサイルやドローンで繰り返し攻撃してきた。在ウクライナ米商工会議所のアンディー・ハンダー会頭はCNNに対し、米国企業を狙った明確なメッセージであるにもかかわらず「ホワイトハウスからは何の反応もない」と批判している。9月上旬にはキーウ郊外のコカ・コーラ工場がドローン攻撃を受け、同月25日にはマクドナルドが使用している倉庫も破壊された。ゼレンスキー氏は、こうした日常生活や食品に対する攻撃がロシアのエスカレーション作戦の一環であると非難している。 深まる米ウ間の亀裂と今後の動向 トランプ氏とゼレンスキー氏の関係は悪化の一途をたどっており、米国のエネルギー政策や情報共有の制限がウクライナの軍事戦略に直接的な打撃を与えている。ロシア政府にとって今回の燃料取引や一連のインフラ攻撃は「紛れもない勝利」と映る一方で、民主、共和両党の議員や欧州の同盟国からもトランプ氏の合意に対する批判や反発の声が上がっている。米国企業の間では攻撃の事実をどこまで公表すべきか意見が分かれており、商工会議所に対応を求める声がある一方で、慎重な姿勢を崩さない企業も存在する。米国の支援体制や情報共有が今後どのように変化するのか、そしてウクライナが再開を宣言した製油所攻撃が戦況にどのような影響を与えるのかは、不透明なままとなっている。 関連情報: ゼレンスキー大統領、ロシアのエネルギー施設攻撃を非難 トランプ氏の停戦発表直後 · トランプ米大統領がゼレンスキー氏に退陣要求 ロシア産燃料輸入巡り対立 写真:CNN.co.jp ゼレンスキー、三菱重工の技術力を名指しで絶賛 #高市早苗 #自民党 #政治 #ゼレンスキー

トルコ文化観光省、ケコバ島付近で約4700年前の世界最古の沈没船を発表 世界

トルコ文化観光省、ケコバ島付近で約4700年前の世界最古の沈没船を発表

トルコ沖の水深約30メートルの海底で発見された沈没船について、考古学者らは約4700年前のものであると突き止め、世界最古の沈没船になると発表したと、cnn.co.jpが報じた。出土したアンフォラと呼ばれる古代の貯蔵容器の分析からは、海洋の歴史や交易ルートに関する新たな知見が得られている。. ケコバ島付近の海底で見つかった世界最古の沈没船 トルコ南部沿岸のケコバ島付近で、約4700年前の沈没船が発見された。トルコ文化観光省が14日に発表した声明で明らかになったものである。調査を行ってきた考古学者らによると、この船は水深約30メートルの海底に沈んでおり、これまでに確認された中では世界最古の沈没船になるという。発掘調査を指揮したアンタルヤのアクデニズ大学ハカン・オニズ教授が取材に対し、4年前に初めて発見されたと語った。当初はもっと新しい時代のものと考えられていたが、エジプトのギザのピラミッド付近で出土したアンフォラに関する論文との類似性が判明したことで、再度の潜水調査が行われることになった。 出土したアンフォラの年代と製造地の特定 沈没船からは、アンフォラと呼ばれる古代の貯蔵容器が多数回収された。これらは4400~4700年前のものであり、海洋の歴史や船乗りの日常生活、交易ルートに関する重要な情報を提示している。トルコのエルソイ文化観光相は声明において、粘土の分析結果について言及した。アンフォラはヨルダン渓谷の工房で製造された可能性が高いという。さらに、エジプトやトロイ、クレタ島でも同様の事例が確認されていることから、異なる地域を結びつけていた当時の交易ネットワークを理解する上で極めて重要な手がかりとなっている。 船乗りたちの航海と乳製品製造の可能性 回収されたアンフォラは、主にオリーブオイルやワインの運搬に使われていたと考えられている。しかし、あるアンフォラには特徴的な刻印と二つの穴が確認された。研究者らはこの容器がチーズやバターの製造に使われていた可能性を示唆している。この存在について研究者らは、船乗りたちが航海にヤギを連れて行き、その乳で乳製品を作っていた証拠ではないかと指摘している。錨やその他の現場の遺物も同じ時代のものであることが分かっており、当時の船上生活を具体的に裏付ける資料となっている。 専門家の協力を得て得られた大まかな確信 年代特定の精度を上げるため、研究チームはアンフォラ研究の第一人者であるオーストラリアの考古学者カリン・ソワダ氏を現場に招いた。遺物の調査を依頼されたソワダ氏と研究チームは、アンフォラの年代について互いに見解が一致した。オニズ氏は、世界最古の沈没船であるという大まかな確信を得たと語っている。ギザのピラミッドのうち最古のものは、この沈没船が沈んだのと同じ年代に建設されていたと考えられており、同時代の文明の広がりを示す好例となっている。 レバント沿岸からトロイやクレタ島へ向かう航路 研究者たちの分析によると、当該の船はレバント沿岸を出発地としていた。北はトルコから南はエジプトまで続く沿岸域を経由した後、トロイまたはクレタ島へ向かう途中で難破した可能性があるという。異なる地域間を結ぶ海上ルートの実態が徐々に明らかになる中、出土品の詳細な分析やさらなる潜水調査の進展が、太古の航海術や交易の実態をどこまで解き明かすのかに関心が集まっている。 関連情報: トルコ沖の沈没船、遺物調査で約4700年前と判明し世界最古の可能性

トランプ大統領 相次ぐ“過激発言” なぜ?太平洋が「トランプ洋」 世界

トランプ大統領がICC本体を制裁対象に指定し太平洋の改称やウクライナ停戦を相次ぎ発表

トランプ米大統領は日本時間12日、ロシアとウクライナがエネルギー関連施設への攻撃停止で合意したとSNSで発表した一方、当事国であるウクライナのゼレンスキー大統領が「初耳だ」と否定し、専門家は米国内の軽油価格高騰に対応するための圧力であると指摘している。. 国際刑事裁判所への制裁と広がる名称変更の要求 トランプ政権は、国際刑事裁判所(ICC)が意欲を示してきたノーベル平和賞に元判事が選ばれた直後のタイミングで、ICC本体を制裁対象に指定した。これまでは赤根所長ら個人への資産凍結などを科してきたが、本体への制裁へと踏み切った形となる。これに先立ち、テネシー州での選挙集会では太平洋か大西洋を「トランプ洋」や「アメリカ洋」に改称する考えを示した。過去にもメキシコ湾を「アメリカ湾」に改称する大統領令に署名し、8月にはカナダ国境のオンタリオ湖を「アメリカ湖」に変更するよう要求するなど、名称変更の連発が続いている。 ウクライナの製油所攻撃とトランプ氏による突然の停戦発表 トランプ大統領は日本時間12日、自身のSNSでロシアとウクライナの戦争におけるエネルギー関連施設への攻撃停止に双方が合意したと投稿した。しかし、ウクライナのゼレンスキー大統領はニュースサイト「アクシオス」のインタビューに対し、そのような事実は「初耳だ」と述べ、ロシア側が同意するならウクライナも同意すると語った。実際には、この投稿のあともウクライナ国内の発電所がロシアによる攻撃を受けていることが確認されており、当事者間の合意形成とはかけ離れた状況にある。 中間選挙を3週間後に控え浮き彫りになる国内要因 なぜトランプ大統領は当事国に相談することなく停戦を突然発表したのか。アメリカ政治に詳しい明海大学の小谷哲男教授は、米国内での軽油価格の上昇が背景にあると分析する。農業や運送関係者から悲鳴が上がるなか、軽油価格の高騰は3週間後に迫った中間選挙に向けた大きなマイナス要因となっている。ウクライナがここ数カ月間にわたってロシアの製油施設への攻撃を強めたことで世界全体の軽油供給量が減り、価格が上がっているという認識のもと、ウクライナに圧力をかける狙いがあったと小谷教授は指摘している。 ウクライナへの圧力と今後の政治日程がもたらす影響 ウクライナ側が関知しないまま発表された今回の停戦合意は、ウクライナの製油施設攻撃をやめさせるための外交的・政治的な揺さぶりとして機能している。米国内の経済的な不満を和らげたい政権側の思惑と、戦況を有利に進めたい当事国の思惑が交錯する中、中間選挙までの限られた期間でさらなる発言や政策的措置が飛び出す可能性もある。ウクライナ側の反発が続く一方で、米国内のエネルギー価格の動向と選挙戦への影響が引き続き最大の焦点となっている。

韓国政府、外交・国防部など44機関の世宗市移転計画を発表 野党からは反発の声 世界

韓国政府、外交・国防部など44機関の世宗市移転計画を発表 野党からは反発の声

韓国政府は13日、首都圏にある中央行政機関など44カ所、約1万人の公務員を中部の行政都市・世宗市へ移転させる第2次計画を発表した。外交部や国防部といった安全保障の中枢まで対象に含まれたことで、野党からは安全保障を脅かす自滅的決定だとの強い批判が出ている。 外交部や国防部を含む44機関の世宗移転計画 行政安全部が13日に発表した第2次中央行政機関移転計画によると、対象となるのは計44機関、公務員定員ベースで9万929人である。これは2012年から2021年までの第1次移転で世宗へ移った1万4731人の67%に相当する規模となる。中央省庁の大半を世宗に集めて行政首都機能を強化する狙いがあるが、最高裁判所や憲法裁判所、中央選挙管理委員会などの憲法機関は今回の対象から外れたとchosunonline.comが報じた。 総額3兆2000億ウォン規模の財政負担と段階的日程 機関の移転には総額3兆2000億ウォン以上が必要と見積もられており、その内訳は新庁舎建設費が3兆1000億ウォン、臨時庁舎の賃借料や公務員の引っ越し費用などが897億ウォンとなっている。移転は来年から段階的に進められ、放送メディア通信委員会など6機関が来年上半期に、金融委員会など19機関が下半期に移転する。法務部や性平等家族部などは関連法改正後に決定され、外交部や国防部など残る17機関は新庁舎建設後の2031年ごろに移転する計画であると伝えられている。 大統領室や国会の完全移転を巡る憲法上の論争 外交部、国防部、統一部、法務部、性平等家族部の5省庁を移転するには、幸福都市法を改正する必要がある。これらの省庁は2004年の憲法裁判所による新行政首都違憲決定を受けて対象から外れていた。大統領秘書室や国会関連機関は今回の移転対象に含まれておらず、2029年に大統領第2執務室、2033年に国会世宗議事堂が完成する予定である。しかし、中央省庁に続いて大統領室や国会まで世宗に移った場合、再び違憲論争が浮上しかねないとの指摘もあるとchosunonline.comは伝えている。 最大野党による国防部移転への猛烈な批判 韓国最大野党「国民の力」は15日、政府の移転計画に対して国会で記者会見を開き、強く非難した。聯合ニュースの報道によると、同党の朱豪英議員は外交や安全保障の中枢機関の移転について「国の安全を脅かす自滅的な決定」と主張し、休戦状態にある分断国家で徹底した安全保障対策のない国防部の移転は首都防衛を放棄するものだと訴えた。さらに、ソウルにある118カ国の大使館が移転に伴って非効率を強いられる点や、公務員1万人を地方へ送ってもソウルの住宅価格抑制には焼け石に水であると指摘し、総合的な再検討を求めている。

カザフスタン拠点のハッカー集団「サイレント・リンクス」、ロシアの製油所や自治体に侵入か 世界

カザフスタン拠点のハッカー集団「サイレント・リンクス」、ロシアの製油所や自治体に侵入か

カザフスタンを拠点とするハッカー集団「サイレント・リンクス」が、今年ロシアの石油精製施設や地方自治体のネットワークへ侵入していたことが判明した。米シスコシステムズとサイバーセキュリティー企業レコーデッド・フューチャーの研究者らが14日、共同報告書で発表した。 カザフスタン拠点のハッカー集団がロシア製油所を標的 米ネットワーク機器大手シスコシステムズとサイバーセキュリティー企業レコーデッド・フューチャーの研究者らは14日、ロシアの石油精製施設や地方自治体のネットワークに侵入していたとする共同報告書を公表したと、ロイターが報じた。報告書をまとめたのはシスコのチーエン・シェン氏とレコーデッド・フューチャーのジュリアン・フェルディナンド・フェーゲレ氏で、研究者らはこのハッカー集団を「サイレント・リンクス」と呼称している。 研究者らは同集団について、カザフスタンを拠点としている可能性が高いと推定している。調査では、中央アジア各国の政府機関への侵入も確認された。サイレント・リンクスは標的型メール攻撃(スピアフィッシング)を多用し、重要文書を装った添付ファイルを開封した相手の端末にマルウェアを感染させていた手口が判明している。 写真:ニューズウィーク日本版 オルスク製油所とニジニ・ノブゴロド市行政機関への攻撃 報告書によると、サイレント・リンクスはロシア南部のオルスクネフチェオルグシンテズ製油所を標的にしたほか、モスクワの東約425キロに位置するニジニ・ノブゴロド市の行政機関への侵入を示す証拠も確認された。中規模の同製油所はカザフスタン国境から約25キロに位置している。 ウクライナのドローン(無人機)攻撃による度重なる操業停止を受け、ロシア政府はカザフスタンの精製能力活用を進めている。また、ニジニ・ノブゴロドはボルガ川とオカ川の合流地点に位置し、内陸国カザフスタンにとって重要なカスピ海の上流域にある。オルスクネフチェオルグシンテズ製油所とニジニ・ノブゴロド市当局は、コメント要請に応じていない。 カザフスタンとの関連を示す証拠と戦略的利益の合致 研究者らは、サイレント・リンクスがカザフスタンと関係している根拠としていくつかの点を挙げている。悪意あるソフトウェアのコードがコンパイルされた直後にカザフスタン国内からテストされた形跡や、活動時間帯がカザフスタンの勤務時間と一致している点などだ。さらに、同集団の活動はカザフスタンの戦略的利益とも整合していると分析されている。 例えば、カザフスタンが今年初めにタジキスタンとの条約を批准していた時期に、タジキスタン政府機関が侵害されていた証拠が見つかった。また、4月のカザフスタンとベラルーシの外交会談を前に、ベラルーシ政府機関が同様に侵害されていた証拠も確認されたという。カザフスタン、ロシア、タジキスタン、ベラルーシの各政府はいずれもコメント要請に応じていない。 サイバー諜報活動の広がりと専門家の見方 米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)でサイバー政策や紛争を研究するオレグ・シャキロフ氏は、「サイバー諜報活動が少数のサイバー大国だけの専売特許ではないことを示している。他国も追い上げている」と指摘している。国家的な大国に限られていたサイバー空間での諜報活動が、より広範な地域に波及している実態が浮き彫りとなった。 今回の報告書が明らかにした一連のサイバー活動は、中央アジア周辺の地政学的な動きや外交日程と密接に連動しているように見える。標的となったロシアのインフラや各国の政府機関が今後どのような防衛措置を講じるのか、さらなる警戒が続けられている。

米ワイオミング大学の同僚にお茶に毒を盛った中国出身の大学院生の女を逮捕 世界

米ワイオミング大学の同僚にお茶に毒を盛った中国出身の大学院生の女を逮捕

米西部ワイオミング州の名門州立大学で、同僚の男性大学院生のお茶に有害な化学物質アクリルアミドを混入させたとして、微生物学を専攻する中国出身の大学院生アイリー・ワン容疑者(32)が逮捕された。AP通信が13日に報じた。容疑者は中国への帰国直前の6日、ロサンゼルス国際空港で身柄を拘束された。 ワイオミング大学で起きた同僚への毒物混入事件の詳細 AP通信の報道によると、逮捕されたのはワイオミング大学で微生物学を専攻するアイリー・ワン容疑者である。検察の説明として、同容疑者が中国へ帰国しようとしていたところ、6日にロサンゼルス国際空港で拘束された事実を伝えている。被害を受けたのはベトナム出身の男子大学院生で、8月から指のしびれや感覚の低下、足の脱力感といった症状を訴えていた。 異変に気づいた被害男性の妻らが共用オフィスのコーヒーメーカーの水から白い粉末を抽出し、大学の教員が分析したことで有害な化学物質アクリルアミドが検出された。被害男性と警察がオフィスに監視カメラを設置したところ、ワン容疑者が自分のマグカップに入った液体で男性のカップをすすぐ様子などが記録されていた。警察の調べでは、ワン容疑者は夏ごろに通販サイトでアクリルアミドを2回購入した後、アカウントの削除を試みていたとされる。 被害男性の現在の健康状態と完全回復の懸念 指導教授の証言によると、被害男性は現在も集中力の低下や左手の感覚低下などの症状が続いており、完全に回復するかどうか分からない状態にあるという。男性はがん治療などに向けた細菌研究に従事しており、関連する特許も出願していた。ワン容疑者は渡米前、中国で類似の研究に取り組んでいたとされる。 防犯カメラが捉えた不審な行動と動機の背景 AP通信の報道では、ワン容疑者が自身が中国で進めていた研究に似た研究を行う被害男性の机を物色し、研究ノートを撮影する様子なども防犯カメラに記録されていたことが明らかになっている。こうした行為が発覚した契機として、被害男性の体調不良から家族がコーヒーメーカーの水に着目した経緯がある。 米中関係と大学における知的財産を巡る動向 今回の事件を受け、トランプ米政権がこれまで主張してきた、中国が米国の大学から知的財産を盗んできたとする見方が改めて背景として浮上している。AP通信の報道でも、大学内の研究環境や知的財産の保護をめぐる問題として言及されている。 米国の高等教育機関には世界各国から研究者が集まる中、同僚間のトラブルや研究成果を巡る競争が深刻な事件に発展した形だ。ワン容疑者がロサンゼルス国際空港で拘束されたことで、今後は司法の場において事件の全容や動機の詳細が明らかにされる見通しである。

ウクライナ軍のスターリンクに速度制限、マスク氏「米政府が関与の可能性」 世界

ウクライナ軍のスターリンクに速度制限、マスク氏「米政府が関与の可能性」

ウクライナ政府高官は14日、自軍がドローン誘導や領空防衛に利用する米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」に制限がかけられ、軍事行動に影響が出ていると発表した。これに対し、同社を所有する米実業家イーロン・マスク氏は、制限にはアメリカ政府が関わっている可能性があるとの見方を示した。 スターシールドの速度制限がウクライナの軍事行動を妨害 ウクライナ政府は13日夜の時点で、軍用サービス「スターシールド」に予期せぬ速度制限が設定され、戦場での任務が妨げられていると訴えた。制限が導入された当時、時速160キロを超えて移動した兵器はネットワークとの接続を失う仕様となっていた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の側近は、この制限が偶然ではなく、ウクライナとアメリカの最近の緊張関係に関係していると考えられるとの見解を示している。ゼレンスキー氏は英メディアに対し、「これが間違いであることを願っている。大きな技術かもしれないが、私たちはスイッチをオンにするよう求めている」と述べたと、bbc.comが報じた。 マスク氏が語った米政府の関与とシステム管理の権限 ウクライナのミハイロ・フェドロフ前国防相は、従来のサービスが14日夜までに部分的に復旧したとXに投稿した。フェドロフ氏はスターシールドの速度制限を完全になくすことが防衛にとって極めて重要だと訴え、マスク氏に感謝するとともに継続的な支援を求めた。この投稿の約1時間後、マスク氏は返信する形で、「スターシールドのシステムは米政府が所有・管理している。速度や使用に関する制限は米軍、そして最終的には合衆国大統領によって決定される」とXに書き込んだ。さらにマスク氏は、スターリンクは民間または防衛活動のためのものであり、攻撃的な軍事行動に使用することはできないと付け加えている。 全土で60万人が停電となった最大規模のロシア軍ドローン攻撃 通信制限の課題が生じる中、ウクライナは大規模な攻撃にも直面している。ゼレンスキー氏は、今回の攻撃がこれまでで最大規模の攻撃の一つであるとし、ドローンのかなりの部分を撃墜した一方で命中したものもあったと述べた。この影響により、ウクライナ全土で少なくとも60万人が停電に見舞われた。住民らはドローンの飛来前に何の警告もなかったと証言している。ゼレンスキー氏の側近であるセルヒイ・ベスクレストノフ氏は14日朝、この行動が偶然であるはずがなく、現在の政治情勢と関連していることは明らかだとメッセージアプリに投稿した。 ウクライナとアメリカの関係悪化とエネルギー施設を巡る対立 アメリカのドナルド・トランプ大統領は、ウクライナがロシアのエネルギー施設への攻撃を続けていることに不満を募らせている。ゼレンスキー氏は、トランプ氏が打ち出しているエネルギー停戦に署名しなければ情報共有を制限するとアメリカから脅されたと述べているが、トランプ氏は13日にこれを否定した。ゼレンスキー氏は14日に英ロンドンを訪れた際、アメリカがロシアとの間でディーゼル燃料30万トンの輸入で合意したことについて、アメリカに裏切られたと感じたとBBCのインタビューで語った。 英国によるミサイル供与加速とゼレンスキー氏のロンドン訪問 ゼレンスキー氏は1日間の英国訪問で、アンディ・バーナム首相から抱擁で迎えられ、国王チャールズ3世とも会談を行った。ゼレンスキー氏の到着に先立ち、英首相官邸は、ロシアのドローン撃墜に使用されている軽量多目的ミサイルのウクライナへの供与を加速すると発表している。バーナム氏はゼレンスキー氏に対し、「私たちはあなたたちを支持しており、それは変わらない」と直接伝えた。米国との緊張や通信制限という技術的な課題が交錯する中、ウクライナは防衛体制の維持に向けた外交と軍事の両面での対応を迫られている。 関連情報: ウクライナ、スターリンクの夜間速度制限で軍事任務に支障か

米陸軍のMQ-1C後継機計画、GA-ASIとシールドAIらが競合へ 世界

米陸軍のMQ-1C後継機計画、GA-ASIとシールドAIらが競合へ

伝統的な大手防衛企業が米軍の主要調達プログラムを独占してきた構図が崩れつつある中、米陸軍が計画する無人機「グレイイーグル」の後継機選定や米空軍の次期機体開発を巡り、防衛スタートアップが急速に食い込んでいる。 防衛スタートアップが挑む米陸軍のMQ-1C後継機計画 伝統的な大手防衛企業はこれまで米軍の主要調達プログラムを独占してきたが、現在では防衛スタートアップが急速に食い込みつつある。ゼネラル・アトミクス・エアロノートカル・システムズ(GA-ASI)が開発したMQ-9AおよびMQ-1Cの後継機を巡り、複数の新興企業が挑戦する構図となっている。シールドAIのアーマー・ハリス氏はDefense Oneの取材に対し、自社製プラットフォーム「X-BAT」について「陸軍のMQ-1C後継機、もしくは他のプログラムにとって非常に有力な候補になり得ると考えている」と述べた。 X-BATはAH-64とほぼ同じ重量であり、同氏は陸軍と多くの取り組みを進める中で「X-BAT運用に必要な後方支援規模がAH-64と非常に似ている」と示してきたという。空軍の対地攻撃任務に合致する特性を持つ一方、垂直離着陸能力が陸軍航空隊の運用形態と一致し、空軍と陸軍の間の論争に火をつけるような兆候も今のところ見られないとハリス氏は言及している。 米陸軍AUSAで明かされたVSTOL機導入計画の行方 米陸軍は12日に開幕したAUSAの場で、グレイイーグル(MQ-1C)の後継機に関する提案依頼書(RFP)をまもなく発行する予定であると明かし、強い注目を集めている。米陸軍のフィリップ・ベイカー少将は、グループ4+クラスのVSTOL機導入計画について、偵察、監視、目標捕捉任務を担う長時間滞空型の多用途機配備を目的にしていると説明した。防衛産業界から多くのフィードバックを得て現在精査を進めており、それを踏まえてRFPの手続きを進める方針を示している。 ベイカー少将は、このVSTOL機において本当に重要なのはプラットフォームではなくアーキテクチャだと指摘している。ハードウェア、ソフトウェア、センサー、通信ネットワーク、他システムとの連携能力を一つのシステムとしてどう作動させるかというシステム全体の設計構造がより重要視されており、トレンドを反映してハードウェア定義型からソフトウェア定義型へ移行する流れにある。 シールドAIとGA-ASIおよび競合企業の参戦構図 Aviation Weekの報道によれば、シールドAIはAUSAでX-Batを提案すると明かしており、GA-ASIもSTOL能力を備えたグレイイーグルの派生型であるモハベを提案すると見られている。さらにアンドゥリルが7月に発表したティルトローター式無人機であるサンダーの名前も挙げられている。GA-ASIが提案する見込みのモハベはハンファエアロスペースとの共同開発製品であり、両社は9月16日に韓国で戦場を想定したシナリオ下でのモハベ運用テストを完了した。 もしMQ-1C後継機にモハベが採用されれば、米陸軍の大型無人機調達にハンファエアロスペースが参入する格好となる。MQ-1C後継機は今のところシールドAIのX-BatとGA-ASIのモハベで争われる様相を呈している。また、米空軍が進めているMQ-9Aの後継機(MMA)についても、GA-ASI、アンドゥリル、シールドAI、ケイオス、グリッド・エアロ、オットー・エアロスペース、スウォーム・エアロの7社で競合が行われており、新興企業の台頭が鮮明になっている。 主要調達プログラムにおける独占構図の崩壊と再編 防衛市場では伝統的な大手企業の優位性が揺らいでいる。特にアンドゥリルは、ロッキード・マーティン、ボーイング、ノースロップ・グラマンを退けて米空軍のCCA第一弾調達にGA-ASIと共に選ばれ、ロッキード・マーティンとの競争に勝利して米陸軍の次世代戦場指揮システム開発契約(最大18億ドル)を受注した。さらに低コスト迎撃ミサイルでもアンドゥリルのスティールフィンとロッキード・マーティンのPAC-3 ACEが競合する可能性がある。 低コスト巡航ミサイル、極超音速ミサイル、大型無人潜水艦、自律型ミッションソフトウェアといった分野でも防衛スタートアップは大手防衛企業を圧倒しつつある。主要調達プログラムにおける独占の構図が崩れ始めている現状を受け、ウォール街からは伝統的な主要防衛企業が10年後までにバラバラに分社化されて再編されるのではないかという予想まで登場しており、今後の防衛市場における支配力は大きく変化していく見通しだ。 関連情報: シールドAIが無人戦闘機「X-BAT」プロトタイプを数週間以内に完成へ、米陸軍MQ-1C後継機にも関心 · 米海軍が235億円を追加援助し開発資金630億円に到達したシールドAIの垂直離着陸無人戦闘機「X-BAT」

トランプ氏、英動物園のトラ襲撃動画を投稿し批判殺到 男性死亡の惨事めぐり 世界

トランプ氏、英動物園のトラ襲撃動画を投稿し批判殺到 男性死亡の惨事めぐり

10月10日、英国ヨークシャー野生動物公園で男性がトラの飼育エリアに侵入し、襲われて死亡した件について、AFPBB Newsによると、ドナルド・トランプ米大統領は13日、その襲撃の様子を捉えた動画を自身のSNSに投稿し、批判を浴びている。. 英野生動物公園で発生したトラによる死亡事故 10月10日、イングランド北部ドンカスター近郊にあるヨークシャー野生動物公園で、トラによる死亡事故が発生し、警察によると午後1時35分に男性が飼育エリアに侵入したとの通報があり、警察や救急隊が出動した。英BBCは死亡した男性をウィリアム・チャップマンさんと特定し、現場には救急車2台と救急ヘリコプター、医師が派遣され懸命な救命措置が行われたが、男性はその場で死亡が確認された。. SNSで拡散された襲撃動画とトランプ氏の投稿 事件発生後、飼育エリア内での襲撃の様子を捉えた41秒間の動画がSNS上で拡散された。これに対し、ドナルド・トランプ米大統領は13日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」にこの動画を投稿し、「自然をなめるな!」とのコメントを添えた。さらに、この動画はホワイトハウスのXアカウント「ラピッド・レスポンス47」でも共有された。AFPBB Newsによると、この投稿に対し、ユーザーからは「病的だ」といった批判や、支持者からも困惑の声が上がるなど、SNS上で波紋を広げている。警察は、ネット上に出回っている襲撃映像の共有を控えるよう呼びかけている。 目撃者が語る現場の緊迫した状況 ニューズウィーク日本版が伝える目撃者の証言によると、トラが突然頭を動かし、飼育エリア内の一点を見つめたことで、そこに男性がいることが発覚した。男性は四つん這いになったり、祈るようなしぐさを見せたりしていたという。周囲の来園者は「死んだふりをしろ」と叫び、男性自身もトラに向かって「大人しくしろ」と呼びかけていた。園の職員らも音響式の威嚇装置を使用してトラを男性から引き離そうと試みたが、救うことはできなかった。男性がなぜ単独で危険なエリアに侵入したのか、その経緯は現時点で明らかになっていない。 園側の対応と今後の調査方針 ヨークシャー野生動物公園の「ランド・オブ・ザ・タイガーズ」エリアには、来園者用の全長300メートルの高架式遊歩道が設置されており、通常は安全にアムールトラを観察できる環境が整っている。今回の事件を受け、同園は営業を一時中止した。園側は、男性を襲ったトラのアルタイについては「けがはなく、殺処分もしない」との方針を示している。警察は引き続き、男性が飼育エリアに侵入した経緯について捜査を進めている。また、動物園の営業許可を所管する当局も、施設内の安全管理体制に関する調査を開始した。 発生日時:10月10日 午後1時35分(通報) 現場:英国ヨークシャー野生動物公園 被害者:ウィリアム・チャップマンさん 関与した動物:アムールトラ(シベリアトラ)の「アルタイ」 絶滅の危機にひんしているアムールトラは、野生では約500頭しか生息していないと推定されている。今回の惨事を受け、警察による現場調査と当局による安全基準の再確認が今後も続く見通しだ。 トランプ氏が投稿したAI動画が話題に!トラとプロレスごっこで仲良くなる展開

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トルコ沖の沈没船、遺物調査で約4700年前と判明し世界最古の可能性

トルコ南部沿岸のケコバ島付近、水深約30メートルの海底で発見された沈没船が、考古学者らの調査により約4700年前のものであることが判明し、世界で最も古い沈没船である可能性が高いとされています。この発見は、当時の交易ルートや海上生活を解明する貴重な手掛かりとなります。. 世界最古の沈没船を特定した潜水調査 トルコ文化観光省が14日に発表した声明によると、この沈没船はトルコ南部のケコバ島沖、水深約30メートルの海底で発見されました。発掘調査を指揮したアンタルヤのアクデニズ大学、ハカン・オニズ教授によれば、この船が最初に見つかったのは4年前のことです。当初、研究チームは沈没船から回収されたアンフォラ(古代の貯蔵容器)について、比較的新しい時代のものと推測していました。しかし、オニズ教授がエジプトのギザのピラミッド付近で出土したアンフォラに関する論文を読み、沈没船の遺物との類似性に気づいたことで、再調査の機運が高まりました。 アンフォラが明かす4700年前の交易網 船内からは、当時の交易品であった多数のアンフォラが回収されました。トルコのエルソイ文化観光相は、これらの粘土を分析した結果、ヨルダン渓谷の工房で製造された可能性が高いと指摘しています。この事実は、当時の船がエジプトやトロイ、クレタ島といった広範囲の地域を結び、海上ネットワークを形成していたことを裏付けています。研究者らは、この船がレバント沿岸を出発し、トロイやクレタ島へ向かう途中で難破したと推測しています。アンフォラは主にワインやオリーブオイルの運搬に使用されていましたが、一部には特殊な刻印と二つの穴が見つかりました。 船上で乳製品を製造していた可能性 回収されたアンフォラの中には、チーズやバターの製造に使われた可能性を示唆するものがありました。研究者らは、当時の船乗りたちが航海にヤギを連れ込み、その乳から乳製品を作っていたのではないかと分析しています。この発見は、数千年前の航海における乗組員の日常生活を具体的に描き出すものです。 発掘調査を指揮したハカン・オニズ教授は、アンフォラだけでなく、現場で発見された錨(いかり)やその他の遺物も同じ時代のものであることが分かったと述べています。 専門家による年代特定と確信の根拠 調査の信頼性を高めるため、研究チームはアンフォラ研究の第一人者であるオーストラリアの考古学者、カリン・ソワダ氏を現場に招きました。遺物の詳細な調査を経て、ソワダ氏と研究チームは年代について合意に達しました。これら遺物の年代が4400年から4700年前のものであるという結論は、ギザのピラミッドの建設時期とも重なります。一連の検証作業により、研究者らはこの沈没船が「世界最古」であるという大まかな確信を得るに至りました。 海に眠る古代史のさらなる解明へ 今回確認された沈没船は、青銅器時代の海上交易を解明するための新たな知見を提供し続けています。トルコ文化観光省は、この発見が当時の船乗りたちの日常生活や、地域間の経済的な結びつきを理解する上で非常に重要であるとの認識を示しました。今後も現場での詳細な遺物調査が続けられる予定であり、古代の海運ルートに関する歴史的な空白を埋める成果が期待されています。

CNN.co.jp 世界

トランプ大統領、ハサン死刑囚の銃殺刑ライブ配信に慎重 車椅子生活を知り再考か

ドナルド・トランプ米大統領は、ニダル・ハサン死刑囚の銃殺刑をライブ配信する計画について、側近らと協議を続けている。当初、処刑の公開に前向きだった大統領だが、同死刑囚が下半身不随であることを把握し、公開に慎重な姿勢を見せていると報じられた。. 大統領と側近の間で続く処刑公開の協議 ニダル・ハサン死刑囚の銃殺刑をインターネットで生配信する案をめぐり、ホワイトハウス内では現在も協議が続いている。Yahoo!ニュースによると、事情に詳しい関係者2人は、トランプ大統領が当初、この死刑囚が2009年の事件で警察に撃たれ、車椅子生活を送っていることを知らなかったと証言している。ピート・ヘグセス国防長官が先週、自身のX(旧ツイッター)で処刑のライブ配信予定を公表した際、大統領はその発表のタイミングを事前に認識しておらず、対応に苦慮していたという。 処刑の公開をめぐるトランプ氏の判断 トランプ大統領は10日、記者団に対し「公開しないか、公開するかという二つの考え方がある」と述べ、自身の判断で最終決定を下す意向を示した。銃殺刑の執行自体には賛成の立場を崩していないものの、公開の是非については慎重な姿勢を見せている。大統領は、処刑の様子が敵国やテロ組織によってプロパガンダに利用され、ハサン死刑囚が「殉教者」として偶像化されるリスクを懸念しているという。イメージ戦略を重視する大統領にとって、公開がもたらす政治的影響は無視できない要素となっている。 米国における公開処刑の歴史的背景 今回の論争をめぐり、過去の事例と比較する動きもある。dメニューニュースによると、1936年8月14日にケンタッキー州オーエンズボロで執行された絞首刑は、米国最後の大規模な公開処刑として知られている。当時、約2万人の見物人が集まり、周辺には露店も出るなど「見世物」化した様子が全国紙で報じられ、大きな批判を呼んだ。この事件がきっかけとなり、ケンタッキー州では公開での執行を廃止する法律が1938年に成立した。歴史研究者のマイケル・トロッティ氏は、かつて国家が処刑を公開した目的について、犯罪の代償を社会に示し、人々の行動を制御する心理的効果を狙ったものだと分析している。 犯罪抑止と処刑の見世物化という論理 ピート・ヘグセス国防長官が処刑の生配信を計画した背景には、犯罪行為には重大な結果が伴うことを人々に理解させるという意図がある。この論理は、公開処刑を犯罪抑止や威嚇の手段として利用する一部の国々の司法制度と重なる側面がある。しかし、1936年の事例が示したように、国家による刑罰と大衆の好奇心との間に一線を引くことは、米国の司法の歴史において重要な転換点であった。現在の米国において、死の「見世物化」が社会的に容認されるのか、あるいは再び歴史的な境界線が引かれるのかが問われている。 写真:dメニューニュース 残された決定と今後の見通し 銃殺刑の執行計画は、依然として流動的な状況にある。トランプ大統領は、軍側の意向を理解しつつも、自らの権限で最終的な判断を下すと明言している。ハサン死刑囚が車椅子を使用しているという事実を知ったことで、公開に賛成する気持ちが薄れたとする関係者の証言もあり、計画がこのまま実行されるか、あるいは方針が転換されるのかは不透明だ。処刑のあり方をめぐるこの議論は、現代の司法執行と世論の関わりを浮き彫りにしている。最終的な結論がいつ下されるのか、現時点で当局からの具体的な日程は示されていない。 トランプ大統領が公表したUFO文書の思惑とは⁉

韓米の戦時作戦統制権移管に向けたFOC検証に米国が難色、SCMを12月に延期検討 世界

韓米の戦時作戦統制権移管に向けたFOC検証に米国が難色、SCMを12月に延期検討

韓国政府が年内に目標としていた戦時作戦統制権移管に向けた「完全運用能力(FOC)」の検証について、米国側が難色を示していることが13日までに分かった。北朝鮮のロシア派兵による実戦経験の蓄積を受け、安全保障環境の変化を重く見る米側の慎重姿勢が鮮明となっている。 FOC検証の年内完了に黄色信号 戦時作戦統制権の韓国軍への早期移管を目指す韓国政府にとって、大きな障壁が生じている。朝鮮日報(chosunonline.com)によると、韓米が統制権移管の条件として設定した3段階の検証プロセスのうち、第2段階にあたる「完全運用能力(FOC)」の検証完了について、米国側が難色を示している。この検証が年内に完了できなければ、早ければ来年にも移管を実現させるという韓国政府の構想は、計画の修正を余儀なくされる可能性が高い。 韓米定例安保協議(SCM)の先送り検討 韓国政府は、FOC検証の完了に向けた時間を確保するため、例年11月に開催される韓米定例安保協議(SCM)を12月に延期する案を推進している。通常、この会議は韓米両軍のトップが主宰する韓米軍事委員会(MCM)の直後に開かれるが、今年は日程調整を急ぐ方針だ。保守系最大野党「国民の力」の韓起鎬議員は、「大統領任期内という政治的日程に固執し、韓国の防衛体制を弱める拙速な移管が進められている」と懸念を表明した。また、別の外交消息筋は、青瓦台(大統領府)が米国側への説得に外交力を集中させ過ぎる現状に警鐘を鳴らしている。 写真:AFPBB News 変化する朝鮮半島の安全保障環境 在韓米軍のザビエル・ブランソン司令官は14日(米東部時間)、ワシントンでのセミナーにおいて、作戦統制権移管の条件が変化したことを明言した。連合ニュースによると、ブランソン氏は「新聞に目を通すだけでも条件が変わったことが分かる」と述べ、北朝鮮による弾道ミサイル発射やロシアへの派兵といった情勢の変化を重視する姿勢を示した。同氏は、移管に向けた「計画変更」の必要性に言及し、単なる時期の調整ではなく、中核的な任務を完璧に遂行する能力が不可欠であると強調している。 分散型訓練への転換と北朝鮮の脅威 ブランソン司令官は、北朝鮮がウクライナ戦争を通じて実戦経験を積んでいる現状を警戒している。AFPBB Newsおよび中央日報(日本語版)によると、同氏は毎年2回の大規模な指揮所演習から脱却し、朝鮮半島全域を活用した「分散型訓練」への転換を提唱した。これは、北朝鮮側から標的となるリスクを低減し、現代戦の教訓を反映させる狙いがある。韓国軍合同参謀本部はこれに対し、連合防衛態勢を維持するため、より実戦的かつ効率的な演習方法について米側と緊密に協議していると説明した。 写真:dメニューニュース 今後の移管プロセスと不透明な見通し 韓国政府は政治的決定としての統制権移管を急ぐ構えだが、米軍当局は主要能力の確保を最優先する姿勢を崩していない。ブランソン司令官は、自身が移管時期を決定する権限はないとしつつも、大統領や国防長官に対し、条件を満たさない状態で移管を実行した場合のリスクを説明する考えを示した。今後、12月の開催を目指すSCMにおいて、FOC検証の扱いと移管目標時期を巡る両国の調整が焦点となる。北朝鮮の軍事動向が刻々と変化する中、移管の条件充足をめぐる韓米間の綱引きは当面続く見通しだ。

スーダン内戦で5万9000人死亡、利権を巡り地域大国やロシアが介入 世界

スーダン内戦で5万9000人死亡、利権を巡り地域大国やロシアが介入

アフリカ・スーダンで続く内戦が、10月に発生から3年半を迎えた。国連が「世界最悪の人道危機の一つ」と指摘する一方で、国際社会の関心は低いままだ。国軍と準軍事組織の権力闘争は、地域大国やロシアの介入により混迷を極めている。 内戦の火種となった二人の権力者の対立 スーダン内戦の発端は、軍事組織を束ねる二人の実力者による主導権争いだった。毎日新聞によると、国軍トップのブルハン氏と、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」を率いるダガロ氏は、かつて2019年のクーデターで共闘し、バシル独裁政権を打倒した経緯がある。その後、両者は民主化勢力を抑え込み権力を握ったが、民政移管プロセスにおける「国軍とRSFの統合」を巡り対立が激化した。2023年4月、首都ハルツームでの市街戦を皮切りに、紛争は国土全域を巻き込む大規模な内戦へと発展した。 広がる支配地域と金鉱山の利権 中東の衛星テレビ局アルジャジーラの報道では、現在の支配状況は二分されている。国軍は首都ハルツームのほか、北・東・中部の大部分を勢力下に置く。対するRSFは、ダルフール地方のほぼ全域を含む西部の多くを掌握した。RSFはダルフール地方にある金鉱山の利権も握っており、これが軍事資金の源泉となっているとみられる。最近では、両陣営の支配地域が接する南コルドファン州で戦闘が激化しており、国軍側が攻勢を強める動きを見せている。 1000万人以上が家を追われる深刻な人道危機 内戦の長期化は、市民生活に壊滅的な打撃を与えている。米国の調査団体「ACLED」などの集計によると、過去3年半の紛争で少なくとも5万9000人が死亡し、1000万人以上が住居を追われた。国連機関などで構成される連合体「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」は、今年5月時点で人口の4割以上に相当する約1950万人が深刻な飢餓に直面していると警鐘を鳴らした。さらに、今年だけで約82万5000人の5歳以下の子どもが、重度の急性栄養不良に苦しむとの予測も出されている。 ノーベル平和賞の候補に挙がるも受賞に至らず スーダンの人道危機は国際社会の優先順位において、ウクライナや中東の紛争と比較して低い位置に置かれている。毎日新聞によれば、過去2年のノーベル平和賞ではスーダンの人道支援団体が有力候補に挙がっていたが、いずれも受賞には至らなかった。国際的な注目度が低い「忘れられた戦争」とされる中で、トランプ米大統領の関心も薄いと報じられている。一方で、ロシアや地域大国はそれぞれの利権を狙って介入を強めており、現地の状況はさらに複雑化している。 混迷を極める紛争の行方 スーダン内戦の長期化には、豊富な資源を背景とした地域諸国の思惑が複雑に絡み合っている。ロシアは戦況に応じて支援先を乗り換えるなど、代理戦争の構図が鮮明になっている。血塗られた内戦の歴史を抱える同国において、今後どのような形で和平の糸口が見いだされるのか。国際社会の関与が薄いまま、利権に群がる国々の介入によって混迷が続くのか、事態の収拾に向けた具体的な道筋は見えていない。 写真:trecome.info