世界
ロシア・イルクーツクのペスト対策研究所で女性職員が原因不明の肺炎で死亡し、肺ペストへの疑いが高まっている。 28歳女性が肺炎で急死、ペスト感染の疑い ロシア・イルクーツク州のペスト対策研究所に勤務する28歳の女性研究員が10月1~2日にかけて病院で急死した。現地メディアは「実験室事故で肺ペストに感染した可能性」と報じたが、ロシア当局はこれを否定している。死亡原因は「原因不明の肺炎」とされたが、研究施設がペストを扱うため、国際社会から感染の疑いへの懸念が広がっている。 ペスト感染か原因不明の肺炎か ロシアの研究所で検査技師の28歳女性死亡 トランプ大統領「支援する」(2026年10月06日) ペストの3つの病型と特徴 ペストは「ペスト菌」による感染症で、抗生物質で治療可能。主な病型は腺ペスト(リンパ節腫れ)、敗血症ペスト(血液感染)、肺ペスト(咳による空気感染)の3種類。肺ペストは24時間以内の治療が不可欠で、人から人への感染が可能なため特に警戒されている。WHOによると、年間数百~数千人が世界中で確認されており、マダガスカルやコンゴ民主共和国が主な発生地だ。 ロシアのペスト対策研究所の検査技師が死亡 保健当局は「ペスト菌検出されず、原因不明の肺炎」と主張|TBS NEWS DIG ロシア当局の情報公開が不透明 ロシア当局はWHOに「ペストの症例は確認されていない」と回答し、一般住民へのリスクは低いと評価している。しかし、地元メディアが「ペスト疑い」の情報を流出させた直後に削除されるなど、情報統制が目立つ。隣国カザフスタンやキルギスも国境予防措置を強化しており、透明性の欠如が懸念されている。 写真:Wedge ONLINE WHOがリスク低めると発表、国際社会の懸念は続き WHOは「一般住民へのリスクは低い」と述べたが、ロシア側の情報開示が限られているため、疑念は解消していない。Wedge ONLINEが報じた通り、テドロス事務局長はロシア政府に情報提供を求めた。ペストは「手の打ちようがある病気」とされるが、感染経路や拡大の有無に向けた調査が急務だ。 ロシアのペスト研究所員が原因不明の肺炎で死亡 「割れた試験管から感染」説を当局が否定 シベリアの研究施設が注目される背景…
2026年10月14日
世界
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海沿岸の要衝を制圧し、商船攻撃能力を強化したことを受け、サウジアラビアの支援を受けるイエメン政権軍が反攻を開始した。この紛争の激化はサウジアラビア国内のインフラや経済活動にも深刻な影響を及ぼし、地域全体の安定を揺るがしている。. 紅海沿岸でフーシ派が支配地を拡大 イエメンのシーア派系武装組織フーシ(正式名アンサール・アッラー)は9月、サウジアラビアが支援するイエメン政府軍に対し、電撃的な攻勢を仕掛けた。紅海に面する歴史的な港湾都市モカや、ズカル島、ペリム島といった要衝を短期間で相次いで制圧した。この進撃により、フーシは紅海南端の重要なチョークポイントであるバブ・エル・マンデブ海峡を通過する船舶輸送に対して、強力な支配力を確保した。Forbes JAPANによれば、フーシはイエメン政府側の内部亀裂や戦闘能力の低さを突く形で支配地を広げ、イランのイスラム革命防衛隊からの戦術支援を受けていたとされる。 政府軍による奪還作戦と「ジャイアンツ連隊」の役割 フーシの支配地拡大を受け、イエメン政府軍はサウジアラビアの航空支援を背景に反攻作戦を開始した。Yahoo!ニュースによると、この地上戦で主導的な役割を果たしているのが、アラブ首長国連邦(UAE)から訓練と装備の支援を受けてきた民兵組織「ジャイアンツ連隊」である。同連隊はフーシとの戦闘経験が豊富であり、モカなどの要衝奪還において前線に立った。ただし、UAEがイエメン南部で独自の影響力を強める動きには、サウジアラビアやイエメン政府が警戒感を抱いており、対フーシという共通の目的の裏側では、複雑な勢力争いが繰り広げられている。 経済多角化構想「ビジョン2030」への打撃 サウジアラビアのムハンマド皇太子が推し進める経済改革構想「ビジョン2030」も、今回の紛争激化によって重大な試練に直面している。TBS NEWS DIGによると、リヤドで予定されていた世界石油会議(WPC)などの国際的な会合では、大手企業の幹部が参加を取りやめる動きが出ている。サウジアラビア政府は投資環境の安全性をアピールしているものの、相次ぐ空港閉鎖や死傷者の発生は、観光や金融の拠点化を目指すリヤドの計画に影を落としている。防衛費の増大も重なり、今年の財政赤字見通しは引き上げられ、経済成長への影響も懸念される。 写真:TBS NEWS DIG 国際的な航空・物流への警戒感 フーシによる一連の商船攻撃と航空インフラへの軍事行動は、グローバルな物流網に緊張をもたらしている。欧州航空安全庁(EASA)はサウジアラビア領空に関する警告の対象範囲を拡大し、米連邦航空局(FAA)も米国の航空会社に対して警戒を促した。エールフランスKLMやルフトハンザ・グループなど、複数の航空会社がリヤド発着便の運航停止を余儀なくされている。紅海という世界的な海上輸送路の要所において、フーシが長距離対艦ミサイルやドローンによる攻撃能力を維持していることは、今後も世界のエネルギー価格や物流コストを不安定化させる大きな要因となる。 写真:Yahoo!ニュース 混迷する紛争の収束は見通せず イエメンでの戦闘は、米国・イスラエルとイランの対立という構図と密接に結びついており、単なる内戦の枠を超えて地域情勢を左右する事態となっている。サウジアラビアはフーシの「排除」を目指して介入を強めているが、米国は軍事顧問の派遣や諜報協力にとどめており、本格的な地上介入には慎重な姿勢を崩していない。フーシ派との衝突が激化する中で、サウジアラビアが安全保障上の脅威を抑え込みつつ、掲げた経済改革をどのように維持していくのか。その出口戦略は依然として不透明なままであり、紛争の終結に向けた具体的な道筋は見えていない。 写真:ニューズウィーク日本版
2026年10月13日
世界
ドナルド・トランプ米大統領がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と合意したディーゼル燃料の供給計画に対し、米議会で超党派の強い反発が広がっています。
2026年10月13日
世界
米連邦捜査当局は12日、ミネソタ州選出の民主党・イルハン・オマル下院議員のワシントン近郊の自宅を家宅捜索した。司法省は連邦犯罪捜査の一環と説明したが、詳細は公表していない。中間選挙を目前に控えた異例の強制捜査に対し、オマル氏や民主党指導部は「政治的脅迫」として強く反発している。 国土安全保障捜査局による家宅捜索の実施 米司法省の報道官は12日、国土安全保障捜査局(HSI)の職員らが、イルハン・オマル下院議員の住居に対して裁判所の許可を得た捜索令状を執行したと発表した。bbc.comによると、現場では当局者が箱をバンに積み込む様子が目撃されている。捜査当局は現在進行中の連邦犯罪捜査の一環であると述べるにとどまり、具体的な容疑や捜査の対象については明らかにしていない。CNN.co.jpは、今回の捜査が選挙のわずか数週間前という異例のタイミングで行われたことを報じている。 オマル議員と民主党による「政治的脅迫」との批判 オマル氏は自身のソーシャルメディアを通じ、今回の捜索を「ドナルド・トランプ大統領による政治的脅迫キャンペーンの新たなエスカレーション」だと厳しく非難した。オマル氏は「トランプ氏は10年間、根拠のないうそと中傷で私を標的にしてきた」と主張し、自身の潔白を強調している。また、下院民主党指導部も声明を発表し、中間選挙を控えたこの時期の捜査を「正当に選ばれた連邦議会議員とその家族の家への押し入り」と呼び、連邦政府の権力乱用であると批判した。 写真:Yahoo!ニュース トランプ大統領の関与否定と過去の対立 トランプ大統領は12日、記者団に対し、オマル氏への捜査について「一切関与していない」と述べ、自身の関与を否定した。一方でトランプ氏は、オマル氏を「ひどい人物」や「不平ばかり言う人」と呼び、以前から同氏の移民としての背景や政治姿勢を攻撃してきた。オマル氏はソマリア出身で、10代で米国に渡り市民権を取得した経緯を持つ。FOXニュースは、今回の捜査がオマル氏の父親が過去に提出した移民関連の書類に関連している可能性があると報じているが、当局による公式な確認はなされていない。 中間選挙直前の捜査が及ぼす政治的影響 今回の家宅捜索は、議会の勢力図が決まる中間選挙まで22日という極めて敏感な時期に行われた。司法省は通常、選挙への影響を避けるため、候補者に対する積極的な捜査を控える方針をとっている。そのため、今回の措置は民主党内から強い反発を招いている。ミネソタ州のティム・ウォルズ知事は「トランプ大統領が権力を乱用し、政敵を攻撃している」と述べ、選挙への干渉であるとの見方を示した。一方で、共和党の一部議員からは「誰も法を超越できない」として、捜査を支持する声も上がっている。 今後の捜査の焦点と不透明な事実関係 * 司法省は捜査の詳細を公表しておらず、容疑の全容は不明である。 * オマル氏側は不正行為を否定し、捜査を「完全なインチキ」と断じている。 * 共和党側の一部は以前からオマル氏の移民関連記録の精査を求めていた。 当局の捜査が今後どのような方向に向かうのか、また今回の強制捜査が中間選挙の投票行動にどのような影響を与えるのかは現時点では不透明だ。すでに一部の州では投票が始まっており、ミネソタ州でも有権者が投票を済ませている。オマル氏が捜査に関連してどのような法的対応をとるのか、また司法省がいつ捜査の詳細を公にするのかが今後の焦点となる。
2026年10月13日
世界
ウクライナ軍は2026年10月8日から11日にかけて、ロシアのIT大手ヤンデックスのデータセンター3か所を相次いでドローン攻撃しました。ロシア側が先にウクライナのインフラを攻撃したことへの報復措置とみられ、ロシア国内のデジタルサービスに広範な混乱が生じています。 4日間で3拠点が攻撃を受ける事態に ウクライナの新興防衛企業ファイアポイント社は2026年10月11日、ロシア西部ウラジーミル州にあるヤンデックスのデータセンターを攻撃したと発表しました。乗りものニュースによると、ウクライナ軍はこれに先立ち、10月8日にリャザン州サーソヴォ、9日にカルーガ州の施設を標的としています。ロシア国内に5か所あるヤンデックスの主要データセンターのうち、3か所がわずか4日間で被弾・炎上する異常事態となりました。 報復としてのデジタルインフラ攻撃 ファイアポイント社は一連の攻撃について、ウクライナ国内のデータセンターに対するロシア側の攻撃への報復であると説明しています。Yahoo!ニュースによると、ロシア国防省は2026年9月27日、ウクライナのデータセンターを破壊したと誇示し、テレグラム上で「デジタルデトックス」や「強制シャットダウン」といった文言を投稿していました。ウクライナ側は、ロシアが先に仕掛けたサイバー領域での攻撃手法をそのまま突き返した格好です。 AI開発基盤への深刻な打撃 攻撃を受けた施設には、ロシアの技術開発の要となる設備も含まれていました。GIGAZINEによると、サーソヴォのデータセンターにはAI開発用スパコン「チェルヴォネンキス」と「リャプノフ」が設置されており、被害が懸念されています。また、BigGo ファイナンスは、ウラジーミル州の施設にはロシアで最も強力とされるスパコン「ガルーシキン」が設置されていたと報じました。先端半導体の輸入制限が続くロシアにとって、これらの計算資源の損壊は容易に代替できない損失となる可能性があります。 制裁が復旧を困難にする懸念 物理的な破壊に加え、ロシアは復旧に向けた別の壁にも直面しています。アメリカのシンクタンクである戦争研究所は2026年10月9日、西側諸国による対露制裁が、ヤンデックスのデータセンター復旧を大きく妨げる可能性を指摘しました。設備や部材の調達が制限されている現状では、大規模なインフラの修復には不透明感が漂います。ヤンデックス側も、サーソヴォの施設については修復の可否すら不明であるとの見解を示しています。 写真:dメニューニュース 情報工作の基盤としての役割 今回の攻撃は、物理的なインフラ破壊以上の意味を持つとみられています。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2026年10月12日、自身の公式Xで、データセンターの破壊後にソーシャルメディア上で憎悪や分断を煽る投稿が減少したと発信しました。これはヤンデックスのインフラが、ロシアによる情報工作やボット活動の基盤として利用されていたことを示唆しています。 ハイブリッド戦の新たな局面 ロシアは伝統的な軍事力とサイバー攻撃や偽情報を組み合わせた「ハイブリッド戦」を推進してきました。今回の攻撃は、その中枢であるデータセンターが物理的に破壊されることで、ロシアの非軍事的な情報戦能力に直接的な打撃を与えたことを意味します。この連鎖的なインフラ攻撃は、今後ロシアの戦争努力を支える物流や企業通信、そして国家的な情報発信能力にどのような影響を及ぼしていくのでしょうか。 写真:Yahoo!ニュース
2026年10月13日
世界
中国政府は「屈辱の世紀」に流出したとされる推定1000万点の美術品回収を国家戦略として加速させている。習近平政権下で「博物館大国」を目指す中、欧米のオークション市場を監視し、企業や富豪を動員して組織的な買い戻しを進める中国の背景と、その実態を解説する。 世界で急増する博物館と「来歴調査」の課題 今日、博物館や美術館は単なる「美の殿堂」から、大衆が娯楽を享受する「公共施設」へとその役割を大きく変えた。ユネスコの2021年統計によれば、世界中の博物館数は約10万4000館に達し、1975年の約2万2000館から半世紀で4倍以上に膨れ上がっている。このうち約3分の2が西ヨーロッパと北米に集中しており、特にアメリカは経済力を背景に約3万3000館を擁する。美術館のキュレーターには、収集や展示だけでなく、所蔵品の「来歴調査」という避けては通れない課題が突きつけられている。かつて1918年にボストンの美術史家ベンジャミン・ギルマンは、美術品には「説明不要」な美しさがあると説いたが、現代の美術館はより複雑な社会的責任を負う場所となった。 「屈辱の世紀」と1000万点の流出 中国政府は、1850年前後から1950年ごろまでの約100年間を「屈辱、恥の世紀」と位置づけている。この期間、欧米の帝国主義的な介入により、推定で1000万点もの中国美術品が略奪され、国外へ流出した。PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)の報道によれば、当時の中国は軍事力で欧米に抗うことができず、文化財の流出を止める術がなかった。現在、中国は軍事および経済的な国力を背景に、これらの美術品を「中国へ回帰」させる運動を組織的に展開している。この動きは、単なる収集活動を超え、国家の威信をかけた文化政策の側面が強い。 中国保利集団による組織的な美術品回収 中国の美術品回収において、中核的な役割を担っていると推測されるのが「中国保利集団公司(中国ポリーグループ)」である。Yahoo!ニュースによると、同グループは不動産や貿易、文化事業を多角的に展開する巨大企業であり、その前身は人民解放軍所属の武器商社であった。政府高官とのつながりも深く、1999年12月には北京に「保利芸術博物館」を開館している。同グループが運営するオークションハウスは、潤沢な資金力を武器に世界第3位の規模まで成長した。世界中に分散した中国美術品の所在を調査し、オークションを通じて買い戻すという役割を、国家的な目的のもとで果たしていると見られている。 「円明園十二生肖獣首銅像」が象徴する返還運動 「中国へ回帰すべき美術品」の筆頭として挙げられるのが、「円明園十二生肖(十二支)獣首銅像」である。この連作は、清朝の依頼を受けたイタリア人ジュゼッペ・カスティリオーネが制作したもので、かつて円明園の噴水に設置されていた水力時計の一部だった。しかし、1860年の第二次アヘン戦争の際、イギリス軍やフランス軍によって略奪され、国外へと持ち出された。こうした歴史的経緯を持つ美術品は、中国国内で国民的な関心事となっており、政府の回収政策を正当化する象徴として機能している。 欧米の美術館が抱える略奪美術品のリスク 略奪美術品の問題は、欧米の大規模美術館にとっても現在進行形の課題である。ニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)は、ジェームス・ロリマー館長やトーマス・ホヴィング館長の手腕により、戦後に世界的な規模へ拡大した。特にホヴィングは、コレクションの拡充や施設増築を主導し、2009年にニューヨーク・タイムズ紙から「戦後、最も影響力があり、革新的な美術館の職員」と評された。しかし、こうした世界的な美術館であっても、過去に取得したコレクションの中に略奪品が含まれている可能性は否定できない。 2023年2月13日:オランダ北部のプリンセスホフ陶磁器美術館が襲撃され、犯人は展示場所に関する「特別な知識」を持っていたとされる。 過去の事例:ノルウェーのKODE美術館から盗まれた中国美術品が、後に上海での展覧会で発見された際、ノルウェー政府は外交関係を考慮し追及を控えた。 今後の美術品市場への影響 今後、中国による美術品の回収は、欧米のオークション市場や博物館の運営にさらなる緊張をもたらすと予想される。中国側の「回帰」に向けた組織的な動きは、資金力だけでなく、情報の収集能力においても世界的な影響力を行使している。略奪美術品を巡る議論は、単なる歴史的正義の追求にとどまらず、現代の国際政治や外交関係と密接に結びついている。今後、各国の美術館が所蔵品の来歴をより厳格に管理する中で、中国の回収戦略がどのような形で展開されていくのか、その動向が世界の美術界から注視されている。 写真:Yahoo!ニュース 中国人は政府のことどう思ってる? #中国 #政府 #国民感情
2026年10月13日
世界
米中間選挙を前に、トランプ政権が掲げる不法移民の強制送還などの強硬な移民政策が、人手不足を深刻化させている。建設業界などでは労働者が突如姿を消し、共和党の地盤である南部テキサス州でもトランプ大統領の支持率が急落するなど、看板政策が与党への逆風を招いていると、yomiuri.co.jpが報じた。. テキサス州ハーリンゲンの建設現場で起きた異変 メキシコとの国境を流れるリオグランデ川にほど近い米テキサス州ハーリンゲンは、人口約7万人の街であり、住民の約8割をヒスパニック系が占める。この街の住宅建設現場で昨年夏頃から異変が起きている。建設会社を営むロニー・カバゾスさんによると、これまでに10人以上の作業員が何も告げずに現場を去った。移民・関税執行局(ICE)に拘束された者もいれば、拘束を恐れて身を隠した者もいるとみられている。長年勤務した熟練工のマエストロも見当たらなくなった。 過酷な労働と不法移民の労働力依存 米国では、滞在資格を持たない不法移民が約1500万人と推計されている。就労できないことを知りながら雇用すれば高額の罰金が科される場合があるが、建設や農業などの現場では、過酷な重労働が敬遠されて人手が足りず、不法移民の労働力に依存してきたのが実情だ。トランプ政権は、その不法移民らを対象に史上最大の強制送還を掲げ、ICEの予算や人員を増やし、かつてない強硬姿勢で摘発を進めてきた。カバゾスさんは「募集しても人が集まらない。10~15人いた現場に今は3~4人しかいない」と語る。 広がる工事の遅れと自社を守る対策 人員不足により、住宅建設の工期は数か月遅れている。資材が2か月放置された現場もあった。父がメキシコ出身の移民2世であるカバゾスさんは、移民が米国人の仕事を奪ったとするトランプ大統領の主張を一蹴する。昨秋には1万6000ドル(約250万円)の費用をかけて建設現場を囲うフェンスを設置した。ICEが踏み込めないようにしながら建設を進める構えだ。1年ほど前から同地の建設現場で働いているというヒスパニック系作業員の男性(60)は、「以前は数百人の作業員を見かけたが、今は数人しか見ることはない。みんなICEを怖がっている」と証言した。 急落するヒスパニック層のトランプ氏支持率 周辺4郡は、2024年大統領選でいずれもトランプ氏が勝利した地域だが、労働力の不足は社会の機能不全をもたらしかねない状況にある。ピュー・リサーチ・センターによると、大統領選でトランプ氏に投票し、その後も支持しているヒスパニックの割合は下降線をたどり、57%に落ち込んでいる。地元建設業協会は、作業員確保に向けた法整備を連邦議会に要望している。トランプ氏の看板政策が、皮肉にも前回選で支持を広げたヒスパニックの反発を招いている形だ。 11月3日投開票の中間選挙に向けた行方 トランプ政権への評価が下される11月3日投開票の中間選挙が迫る中、自賛してきた政策そのものが国民生活に影を落としている。強硬な移民摘発による深刻な人手不足は、共和党への逆風を一段と強める要因となっており、全米の動向とともに今後の選挙結果が注目されている。
2026年10月13日
世界
ウクライナ戦争におけるロシア軍の車両および燃料タンクの月間損失数が、2026年夏には約1万4000の水準に達していることが、ウクライナ軍参謀本部の発表を基にしたJBpressの集計で明らかになった。侵攻初期の月間1000以下から約14倍へ急増しており、前線後方の兵站網に強い圧力がかかっている。 ウクライナ戦争で急増するロシア軍の車両と燃料タンク損失 ウクライナ戦争の構図が変化を見せている。JBpressの報道によると、前線の地図とは異なる角度から戦況を示す数字として、ロシア軍の車両・燃料タンクの損失数が急増している。全面侵攻が始まった2022年から約2年間は1カ月あたりおおむね1000以下だったが、2026年夏には約1万4000の水準に達した。この数字はウクライナ側の推計であり、第三者が一つひとつ確認したものではない。しかし、同じ発表系列を継続して追うことで、ロシア軍の車両への打撃がどの時期から拡大したかという動向が浮かび上がる。 2024年から2026年夏にかけての推移と段階的な増加 JBpressの集計では、損失数は段階的に水準を上げてきた。2024年3月から12月までは月2000前後、2025年1月から2026年2月までは月4000前後へと増加した。さらに2026年春には増加が加速し、夏には月1万4000前後に達している。侵攻初期の月1000を目安とすれば、今夏の損失は約14倍の規模となる。期間ごとの平均値の比を見ると、春の増加局面は一律ではなく、段階的に数値を押し上げてきたと読む方が実態に即している。 2026年夏から秋にかけての具体的な日別増加数 ウクライナ国防省が掲載した参謀本部の推計では、「車両・燃料タンク」の累計損失は6月24日の発表で11万1257、9月24日の発表で15万2782であった。その差は4万1525であり、両発表の間の92日間では1日平均約451の損失に相当する。期間別の内訳を見ると、6月24日の発表から7月23日までの30日間で1万3530増え、7月24日から8月23日までの31日間で1万3986増えた。さらに8月24日から9月24日までの31日間でも1万4009の増加を記録し、連月にわたって高水準を維持している。 10月以降も続く高水準の損失と無人機攻撃の影響 その後もロシア側の車両損失は高い水準で推移している。ウクライナ国防省が10月11日に公表した参謀本部推計によると、累計損失は16万1503に達した。9月24日からの17日間で8721増えており、1日平均では約513に相当する。これは6月から9月までの1日平均約451を上回るペースである。この区分には補給トラックだけでなく、指揮連絡や兵員輸送に使う車両も含まれ得るとされ、すべての損失が無人機によるものとは限らない。しかし、輸送力が削がれることで、前線部隊の活動や部隊移動が大きな制約を受ける状況が生じている。 前線後方の兵站網を標的とするウクライナ軍の作戦 こうした車両の損失増大と並行して、海上輸送を担う船舶やロシア国内の大型物流倉庫への攻撃も拡大している。ウクライナ軍は、前線へ向かう車両、黒海やアゾフ海を航行する船舶、国内の物流拠点を兵站網のつながりとして捉えている。弾薬や燃料の保管場所だけでなく、仕分けし、運び、前線に届ける過程が無人機によってたたかれている。前線部隊を支える輸送や補給のネットワークに対して、ウクライナ側がどのように圧力を維持し続けるのか、今後の動向が注目される。
2026年10月13日
世界
国家のサイバー安全保障を担う韓国の政府系研究機関「国家保安技術研究所」の職員らが、2024年の勤務時間中にオンラインゲームのサーバーへ繰り返し接続していたことが分かった。chosunonline.comや中央日報日本語版の報道で明らかになったもので、一部の職員は累計接続時間が90時間を超えていた。 国家保安技術研究所の職員5人が勤務中にゲーム接続 国家の情報保護およびサイバー安保を専門とする国家保安技術研究所(国保研)で、規律の緩みを指摘される不祥事が発覚した。進歩系与党「共に民主党」所属で韓国国会科学技術情報放送通信委員会の黄靖雅議員が、韓国電子通信研究院(ETRI)付設の国保研から12日に提出を受けた資料で明らかになった。中央日報日本語版などの報道によると、問題が確認されたのは国保研のサイバー安保訓練センターに所属する職員5人である。 管理者不在の隙を突き外部回線を利用 職員らは2024年9月から12月にかけて、管理者が休暇や出張で席を外している間に、業務用パソコンなどを使ってオンラインゲーム「スタークラフト」のサーバー「Battle.net(バトルネット)」に接続していた。chosunonline.comの報道によると、サイバー安保訓練センターは本院から離れた近隣の建物に別途置かれており、外部教育用回線を使用しているためゲームサーバーへの接続遮断が行われていなかった点を悪用したという。一部の職員は1日の接続時間が最大8時間53分に達し、別の職員も7時間21分にわたるなど、勤務時間の大部分をゲームサーバーに接続していた。 写真:dメニューニュース 内部通報で発覚した不正と職員らの釈明 職員らの行為は、同年12月にインターネット回線が遮断された後も内部ローカルネットワークを使って再び接続した痕跡が残るなど常態化していた。最終的にセンター職員が韓国電子通信研究院の内部通報窓口に通報したことで事件が明るみに出たと、chosunonline.comや中央日報日本語版は伝えている。摘発された職員らは、大きな行事やイベントが終わった後に気晴らしや息抜きをしようという意見が出たため接続したのであって、接続していた時間中ずっと実際にゲームをしていたわけではないと釈明したとされる。 国保研が下した処分と管理体制の改善策 国保研は懲戒委員会を開き、該当する職員5人全員に軽い懲戒処分である譴責(けんせき)処分を下した。中央日報日本語版によると、ゲームサーバーへの接続時間が最も長く育児休業の不正利用も発覚した職員については減給処分が必要と判断されたものの、国家科学技術研究会(NST)理事長から表彰を受けた経歴を考慮して譴責処分に軽減されたという。また、ゲームサーバーへの接続時間分は個人の年次有給休暇から差し引かれ、年休が不足する職員については給与から差し引かれた。国保研は管理不十分を認め、教育用回線をすべて中央管理方式に統合し、利用記録の監視と業務外サイトへの接続遮断を実施していると中央日報日本語版の取材に対して説明している。 議員による批判と今後の管理体制の行方 黄靖雅議員は「国家のサイバー安全保障を守るべき職員らが、管理者不在の隙を突いてゲームサーバーに繰り返し接続したことは深刻な規律の緩みだ」と強く批判した。中央日報日本語版の報道によれば、減給が必要と判断しながら過去の表彰を理由に処分を軽減したことについても「国民の感覚にそぐわない甘い処分だ」と指摘している。今後は徹底した勤務管理と厳正な責任追及に加え、内部通報者が不利益を受けないための保護体制が適切に機能するかどうかが問われることになる。
2026年10月13日
世界
オーストラリアの熱帯雨林で、あらかじめ仕掛けたバネ式の罠を使ってツムギアリを猛烈な勢いで巣へ引き上げる新種のクモが発見された。最大140Gという人間の想像を絶する加速度で獲物を一気に絡め取るこの驚異的な捕獲システムについて、Yahoo!ニュースおよびナショナルジオグラフィック日本版が報じている。 バリスタ・スパイダーの発見と驚異の罠システム 2023年、生物医学研究者でありクモの分類学者でもあるグレッグ・アンダーソン氏は、オーストラリアのヨーク岬半島の熱帯雨林でクモの調査中、巣とは別に罠のようなものを仕掛ける小さなクモに遭遇した。大きさは最大でも1円玉ほどである。このクモは巣から下の葉へ糸を伸ばし、何本もの糸をぴんと張って葉の上に円錐形の罠を作り上げていた。ナショナルジオグラフィック日本版によると、古代の兵器である弩砲になぞらえて「バリスタ・スパイダー」と呼ばれるこのクモは、Propostira属に属する新種とみられており、まだ学名はないものの、精巧なバネ式の罠を用いるこうした捕獲システムの発見は初めてとなる。 写真:ナショナルジオグラフィック日本版 ツムギアリを狙う勇敢な狩りの瞬間 攻撃的な性格で知られるツムギアリは、強力な顎での噛みつきや傷口への酸の噴射を行うため、あえて狙う捕食者はほとんどいない。しかしバリスタ・スパイダーはこのアリを標的にしており、ツムギアリが葉の上で触角を使い罠を調べてから噛みついた瞬間、罠が葉から外れる仕掛けになっている。次の瞬間、アリはカタパルトで撃ち出されたかのように一気にクモの巣へと引き上げられ、もがけばもがくほど糸が絡まって逃げられなくなる。一瞬の出来事であったため当初は全貌がつかめず、数年後にマッコーリー大学の昆虫学者であるアジェイ・ナレンドラ氏らが現地を再訪し、ハイスピードカメラによる撮影で詳細な分析が行われた。 ハイスピードカメラが捉えた並外れたスピード 研究チームがクモの巣の周囲に複数のハイスピードカメラを設置して夜間の狩りを撮影したところ、コマ送りでなければ視認できないほどの劇的な瞬間が捉えられた。「文字通り、あるコマにいたアリが、次のコマでは消えていました」とナレンドラ氏はナショナルジオグラフィック日本版の取材に対して振り返っている。あの罠の動きが並外れて速く、それまでに見たことがないものだったと語る通り、映像の分析によってその物理的な凄まじさが裏付けられた。この成果は、2026年6月22日付けで学術誌「Current Biology」に発表されている。 ジェット戦闘機を凌駕する驚異的な加速度と出力 研究チームの映像分析によれば、この罠は同じ重さの糸を使用する他のクモの網と比較して、より大きな運動エネルギーを生み出し、瞬間的な出力も上回っている。計算上、この糸の罠の重さが1キログラムだった場合、作動時に最大で約12メガワットもの出力を生み出す計算になり、これは一瞬ではあるが数千世帯に電力を供給できる量に匹敵する。さらに、何も知らずに罠にかかったツムギアリは最大で重力の約140倍という加速度で引き上げられ、これはジェット戦闘機のパイロットが受ける最も過酷なGの約15倍に相当することが明らかになっている。
2026年10月13日
世界
2026年10月13日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカ軍の早期警戒情報が伝達されなくなったとSNSで投稿し、キーウなどへの弾道ミサイル攻撃に対する迎撃や警報発令に重大な支障が出ていることを明らかにしました。 早期警戒情報の停止とミサイル防空への打撃 ゼレンスキー大統領は10月13日の投稿で、パートナー国からの弾道ミサイル早期警戒情報が伝達されなくなったと訴えました。これは米軍の赤外線熱源探知衛星からの情報が途絶えたことを意味します。短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」などは500キロメートルを5分程度で飛行するため、宇宙空間からの早期警戒情報がなければ、発射直後の警報発令もパトリオット防空システムによる迎撃も極めて困難になります。これまで秘密裏に共有されていた情報が表に出たことで、ウクライナ市民の安全確保に深刻な影響が出ています。 エネルギー停戦をめぐる主張の食い違い アメリカのトランプ大統領がエネルギー関連施設への攻撃停止を呼びかけた後も、ロシアは攻撃を続けています。ゼレンスキー大統領は、米大統領の呼びかけ以降の2日間で国内19の地域が攻撃を受けたと指摘しました。Yahoo!ニュースの報道によると、ウクライナによるロシア製油所への大規模攻撃は2025年11月初旬から本格化していましたが、今回のエネルギー停戦合意についてはそのような事実がなかったことが浮き彫りになりました。 Since last evening and up to now, the Russians have attacked Ukraine with more than a hundred…
2026年10月13日
世界
ロシア産ディーゼルのグローバル市場への供給緩和をめぐり、ドナルド・トランプ米大統領の決定が2026年10月中旬、国内外で激しい波紋を呼んでいる。
2026年10月13日
世界
ドイツ当局は、ポーランドのスターリンク地上局で9月に発生した放火事件に関与した疑いで、トルコ国籍の男女計4人を拘束しました。ポーランド当局はこれをロシアの関与による「ハイブリッド戦争」の一環であると断定し、被疑者の身柄引き渡しを求めています。…
2026年10月13日
世界
ケニア・ナイロビのレストラン「Tamu Pop and Pick」で、タクシー運転手のチャオス氏がポテトを注文した際、油切れによる調理待ちやWi-Fi利用制限など、複数の想定外の事態に見舞われたことがRocketNews24によって報じられました。 油切れで調理不可となったポテトの提供 ケニアのナイロビでタクシー運転手として働くカンバ族のチャオス氏は、ランチのために「Tamu Pop and Pick」という小規模なレストランを訪れました。店内は最大でも4人程度しか収容できない非常に小さなスペースです。スタッフから注文を求められたチャオス氏がポテトを希望したところ、すでに調理済みの冷めたポテトしかないと告げられました。温かいポテトを求めたチャオス氏に対し、スタッフは「揚げるための油が切れているため、買い出しに行ってから調理する必要がある」と説明しました。チャオス氏はこれを承諾し、ポテトが出来上がるまで店内で待つことになりました。 初めての客には明かされないWi-Fiパスワード ポテトの調理を待つ間、チャオス氏は店内のWi-Fi利用を申し出ましたが、スタッフから拒否されました。店側には「初めて来店した客にはWi-Fiのパスワードを教えない」という独自のルールが存在するためです。この方針がどのような基準で運用されているのか、あるいは何度か通えば利用が可能になるのかといった詳細は明らかにされていませんが、チャオス氏はその対応を受け入れ、料理の完成を待ちました。 トマトソースとチリソースで味付けを推奨 調理が完了し、運ばれてきたポテトについて、スタッフは食べ方のアドバイスを行いました。トマトソースとチリソースを混ぜることで、より食欲が増すという提案です。しかし、実際に口にしたチャオス氏の感想は予想とは異なるものでした。 スタッフのアドバイスに従いソースを混ぜて食べてみたものの、ポテトには大量の塩が振りかけられており、チャオス氏にとっては非常に塩辛い仕上がりとなっていました。 100ケニアシリングのランチが残した課題 今回のランチにかかった費用は100ケニアシリング(約120円)でした。調理用の油が切れているという状況や、一見客へのWi-Fi提供拒否、そして個人の好みに合わない塩加減という一連の出来事は、チャオス氏にとって思い通りにいかないランチとなりました。同氏は「こういうお店もあるのだな」と振り返りつつ、次回はもう少し塩の控えめなポテトを期待したいと述べています。今回の体験は、現地の小さな飲食店における運営実態の一端を示すものとなりました。
2026年10月13日
世界
11月の米中間選挙まで3週間と迫る中、上下両院の多数派維持が危ぶまれる共和党は、激戦州での劣勢とトランプ米大統領の不人気を背景に、伝統的地盤への資源投入や支援対象の絞り込みを急ぐ事態に直面している。 逆風強まるトランプ氏の遊説 主要候補の応援を増やすよう求めてきたこれまでの姿勢から一転し、党内ではトランプ大統領の遊説がマイナスに働いているのではないかとの懸念が強まっている。 再選を目指す共和党下院議員の1人は大統領の支持率に触れ、「トランプ氏が党全体の足を引っ張っている」と漏らした。イラン戦争や生活費の上昇に対する有権者の強い怒りが背景にあり、盤石とみられていた上院の過半数さえ失う重大な危機に直面している。 写真:CNN.co.jp スーパーPACによる異例の資金再配分 共和党は資金面で圧倒的な優位に立っているものの、情勢悪化に伴って資金配分の見直しを迫られている。 上院選を支援する最大のスーパーPACは、ノースカロライナ州での広告出稿の予約を取りやめ、1932年以来民主党が勝っていないカンザス州に少なくとも1000万ドルを投入した。さらに、現職議員が劣勢にあるサウスカロライナ州に500万ドルを投じたほか、テキサス州でケン・パクストン氏を支援するために1億ドル以上を費やしている。 下院選での支援対象の絞り込みと評価の変更 下院選での資金配分を指揮する共和党幹部らは、見込みが薄れつつある候補への投資を大幅に削減し、勝てると判断した選挙戦への支援を強化する方針を進めている。 こうした動きは、党が直面する困難を認めるものであると同時に、民主党の議席拡大を全体として抑えようとする試みだ。選挙分析サイト「クック・ポリティカル・リポート」は9日、アイオワ、ペンシルベニア、ワシントンの各州にある5議席を含む18選挙区について、民主党優勢へと評価を変更した。 ホワイトハウスの認識と最終盤への期待 ホワイトハウス内部では下院の過半数維持が難しく、上院の過半数を失う恐れが高まっていることが冷静に認識されている。それでも、トランプ氏の顧問らは、広告の増加や支持層の注目によって選挙戦最終盤には差が縮まると予測している。 共和党候補が望みをつなぐ最善の方法について、顧問らは自分たちが議会で再び務めるべき理由を自身で訴え、当選後に有権者の不満を和らげるための具体的な取り組みを示すことだと助言している。 関連情報: 米中間選挙で共和党に危機感 トランプ氏の不人気が逆風、上下両院で過半数割れの懸念も · トランプ米大統領、中間選挙に向け政府資金による給付や広告を強化し共和党支持を促す
2026年10月13日
世界
NATOの最高軍事司令官が「勝利の理論」と呼ばれる防衛戦略について述べ、同盟国の領土を攻撃する部隊やそれを支援するあらゆるものを壊滅させると警告した。アレクサス・グリンクウィッチ大将がワルシャワで計画の詳細を述べ、ロシアによる大規模な攻撃のリスクは比較的低いと評価しつつも、警戒態勢の重要性を強調した。.
2026年10月13日
世界
米ペンシルベニア州フィラデルフィアの住宅で、FBIと地元警察が床や壁を解体する大規模な捜索を行っており、家から押収された100万点を超えるデータの中から複数の行方不明女性が確認されたことを受け、捜査当局が昨年死亡した男が大量殺人犯だった可能性を指摘していると報じられている。. 100万点のデータと行方不明の女性たち 事件の発端となったのは、フィラデルフィア州にある古びた赤茶色のレンガ造りの3階建て住宅だ。10月に入り、FBIとフィラデルフィア警察が周辺道路を封鎖し、家を解体しながら床や壁、排水施設などを徹底的に捜索している。大手紙国際部記者が伝えたところによると、この家から押収された膨大なデータは100万点を超える量にのぼる。多数の女性の写真や映像が含まれており、捜査当局はこれまでに映像に登場する50人以上を特定した。その中には行方不明となっていた7人の女性が含まれ、このうち5人はすでに死亡している可能性があるという。 「アーティスト」を名乗った男の正体 写真や映像の持ち主は、昨年82歳で死亡したレイモンド・ホーシュ氏である。ホーシュ氏は性的な女性の写真や映像を撮影する「アーティスト」と名乗り、長年ポルノ作品を制作していた。ホームページを運営して有料会員に作品を公開しており、その内容は拘束、暴力、死、薬物などをテーマにした性的なものだった。複数の米メディアによると、2018年に行方不明になっていた27歳の女性も作品に出演していた。その作品で女性は薬物を使用された後、カネを渡されて手錠でベッドに拘束され、首に結束バンドを巻かれて次第に意識を失っていく様子が記録されていた。演技なのか殺人なのか、100万点のデータには実際にホーシュ氏が殺人をしている可能性が高いものも含まれていたという。 息子の逮捕と「地下室の秘密」 事件が明るみに出たきっかけは、ホーシュ氏の息子であるユージーン・ホーシュ容疑者(44)の逮捕だった。今年6月、フィラデルフィア中心部で国立公園のレンジャーが不審なBMWを発見した。運転していたユージーン容疑者は同乗していた39歳の女性と揉めており、車内からはコカインなどの薬物や拳銃、偽造身分証などが発見された。決め手となったのは同乗女性の証言である。女性は2023年から行方不明となっていたブレア・トンゼリという別人の身分証を所持しており、ホーシュ氏のホームページにブレアさんの写真が掲載されていたことが判明した。さらに女性が「地下室が怖い」と話し、ユージーン容疑者がブレアさんについて「二度と姿を見せることはない」と語ったことから、今回の家宅捜索へと発展した。 解体される「恐怖の館」と証拠品の数々 米CBSによると、女性が恐れていた地下室はいくつもの小部屋に区切られており、捜査当局が「実験室」と表現する部屋が存在した。家からは100万点の画像や映像データのほか、撮影に使われたとみられる結束バンド、5つの骨壷、ドラム缶、腐食性のある化学物質などが発見されている。骨壷の持ち主は現時点で判明していないが、捜査当局が行方不明で死亡しているとみられる5人の女性と関係している可能性がある。10月5日以降、捜査当局は排水溝なども含めて行方不明者の痕跡を追っており、床を剥がし壁を取り除くなど家屋そのものの解体を続けている。ホーシュ氏が女性を殺害した後に遺体を溶かして証拠を隠滅していた疑いが持たれており、捜査当局は全容解明に向けた裏付けを急いでいる。
2026年10月13日
世界
2026年10月、ウクライナ軍の無人航空機による相次ぐ攻撃により、「ロシアのグーグル」と呼ばれるIT大手ヤンデックスの主要データセンターが破壊され、ロシア国内のデジタルインフラに甚大な障害が発生した。Yahoo!ニュースや毎日新聞、GIGAZINEなどが報じた。 モスクワ近郊で相次いだデータセンターへのドローン攻撃 ロシア国内では2026年10月上旬、ウクライナ軍の無人航空機によるデータセンターを狙った攻撃が相次いだ。タス通信の報道として毎日新聞が伝えたところによると、攻撃は10月8日にリャザン州、9日にカルーガ州、11日にウラジーミル州の施設で発生し、いずれもモスクワ近郊に位置している。GIGAZINEによると、最初に対象となったリャザン州サソヴォの施設では大規模な火災が発生し、全面的な稼働停止に追い込まれた。この施設は工作機械メーカーの工場敷地内にあり、数万台のサーバーが設置されていたという。 ヤンデックスの各種サービス停止と市民生活への影響 データセンターの機能停止に伴い、ロシア国内や中央アジア諸国で利用されているヤンデックスのサービスに大規模な障害が生じた。毎日新聞によると、タクシー配車、フードデリバリー、決済、メール、地図などの機能が大幅に低下し、12日時点でも多くの苦情が寄せられている。GIGAZINEの報道では、クラウドサービスの「Yandex Cloud」や、不動産情報サイト、電子書籍サービス、ロシア鉄道のウェブサイト、サッカークラブのサイトなどに影響が波及した。モスクワ州のバス運行会社ではオンライン乗車券の販売ができなくなるなど、市民生活や経済活動に混乱が広がっている。 AI開発用スーパーコンピューターへの深刻な被害 攻撃を受けたサソヴォのデータセンターには、ヤンデックスがAI開発に使用してきたスーパーコンピューター「チェルヴォネンキス」と「リャプノフ」の2基が設置されていたとGIGAZINEが報じている。チェルヴォネンキスは2021年のスーパーコンピューター性能ランキングで世界19位に入った実績があり、大規模言語モデル「YandexGPT」などの学習に利用されてきた。ロシアは先端半導体の輸入制限に直面しているため、仮にこれらの設備が破損していた場合、同等の計算設備を容易に再調達することは困難とみられている。ヤンデックスの株価は10月8日の取引で一時3.4%下落した。 ウクライナ軍によるデジタルインフラ狙いの背景 ウクライナ軍がロシアのITインフラを標的とする背景には、複数の狙いがあると専門家は指摘している。Yahoo!ニュースで配信された佐々木正明氏の解説によると、露軍が先月にウ国内のデータセンターを破壊したことへの報復という意味合いがある。また、大規模データセンターは防御が手薄であり、ネット社会の混乱を長引かせることでロシア経済に損失を与え、プーチン政権への批判を高める狙いも指摘されている。さらに、ロシア国内では欧州地域にあるデータセンターを東方のシベリア奥地へ分散移動させる「セットバック」論も浮上している。 写真:GIGAZINE 完全復旧の見通し立たず続くデジタルインフラ戦争 ヤンデックスの広報担当者はタス通信に対し、ユーザーが最もよく利用するサービスの復旧を優先的に進めていると述べる一方で、機器の復旧に要する期間の予測は困難だと説明している。完全復旧には数か月かかると予測される中、残りの施設が再び攻撃されるリスクも残されている。現代のドローン戦争において防御が手薄なITインフラが標的とされる現実が浮き彫りになり、ネット社会の麻痺を防ぐための抜本的な防御策が問われている。 関連情報: Yandexデータセンターへのウクライナ軍ドローン攻撃でロシア国内に大規模障害が発生 写真:毎日新聞
2026年10月13日