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トランプ政権の不法移民摘発で建設現場の人手不足が深刻化、中間選挙へ逆風

米中間選挙を前に、トランプ政権が掲げる不法移民の強制送還などの強硬な移民政策が、人手不足を深刻化させている。建設業界などでは労働者が突如姿を消し、共和党の地盤である南部テキサス州でもトランプ大統領の支持率が急落するなど、看板政策が与党への逆風を招いていると、yomiuri.co.jpが報じた。. テキサス州ハーリンゲンの建設現場で起きた異変 メキシコとの国境を流れるリオグランデ川にほど近い米テキサス州ハーリンゲンは、人口約7万人の街であり、住民の約8割をヒスパニック系が占める。この街の住宅建設現場で昨年夏頃から異変が起きている。建設会社を営むロニー・カバゾスさんによると、これまでに10人以上の作業員が何も告げずに現場を去った。移民・関税執行局(ICE)に拘束された者もいれば、拘束を恐れて身を隠した者もいるとみられている。長年勤務した熟練工のマエストロも見当たらなくなった。 過酷な労働と不法移民の労働力依存 米国では、滞在資格を持たない不法移民が約1500万人と推計されている。就労できないことを知りながら雇用すれば高額の罰金が科される場合があるが、建設や農業などの現場では、過酷な重労働が敬遠されて人手が足りず、不法移民の労働力に依存してきたのが実情だ。トランプ政権は、その不法移民らを対象に史上最大の強制送還を掲げ、ICEの予算や人員を増やし、かつてない強硬姿勢で摘発を進めてきた。カバゾスさんは「募集しても人が集まらない。10~15人いた現場に今は3~4人しかいない」と語る。 広がる工事の遅れと自社を守る対策 人員不足により、住宅建設の工期は数か月遅れている。資材が2か月放置された現場もあった。父がメキシコ出身の移民2世であるカバゾスさんは、移民が米国人の仕事を奪ったとするトランプ大統領の主張を一蹴する。昨秋には1万6000ドル(約250万円)の費用をかけて建設現場を囲うフェンスを設置した。ICEが踏み込めないようにしながら建設を進める構えだ。1年ほど前から同地の建設現場で働いているというヒスパニック系作業員の男性(60)は、「以前は数百人の作業員を見かけたが、今は数人しか見ることはない。みんなICEを怖がっている」と証言した。 急落するヒスパニック層のトランプ氏支持率 周辺4郡は、2024年大統領選でいずれもトランプ氏が勝利した地域だが、労働力の不足は社会の機能不全をもたらしかねない状況にある。ピュー・リサーチ・センターによると、大統領選でトランプ氏に投票し、その後も支持しているヒスパニックの割合は下降線をたどり、57%に落ち込んでいる。地元建設業協会は、作業員確保に向けた法整備を連邦議会に要望している。トランプ氏の看板政策が、皮肉にも前回選で支持を広げたヒスパニックの反発を招いている形だ。 11月3日投開票の中間選挙に向けた行方 トランプ政権への評価が下される11月3日投開票の中間選挙が迫る中、自賛してきた政策そのものが国民生活に影を落としている。強硬な移民摘発による深刻な人手不足は、共和党への逆風を一段と強める要因となっており、全米の動向とともに今後の選挙結果が注目されている。

トランプ政権の不法移民摘発で建設現場の人手不足が深刻化、中間選挙へ逆風

米中間選挙を前に、トランプ政権が掲げる不法移民の強制送還などの強硬な移民政策が、人手不足を深刻化させている。建設業界などでは労働者が突如姿を消し、共和党の地盤である南部テキサス州でもトランプ大統領の支持率が急落するなど、看板政策が与党への逆風を招いていると、yomiuri.co.jpが報じた。.

テキサス州ハーリンゲンの建設現場で起きた異変

メキシコとの国境を流れるリオグランデ川にほど近い米テキサス州ハーリンゲンは、人口約7万人の街であり、住民の約8割をヒスパニック系が占める。この街の住宅建設現場で昨年夏頃から異変が起きている。建設会社を営むロニー・カバゾスさんによると、これまでに10人以上の作業員が何も告げずに現場を去った。移民・関税執行局(ICE)に拘束された者もいれば、拘束を恐れて身を隠した者もいるとみられている。長年勤務した熟練工のマエストロも見当たらなくなった。

過酷な労働と不法移民の労働力依存

米国では、滞在資格を持たない不法移民が約1500万人と推計されている。就労できないことを知りながら雇用すれば高額の罰金が科される場合があるが、建設や農業などの現場では、過酷な重労働が敬遠されて人手が足りず、不法移民の労働力に依存してきたのが実情だ。トランプ政権は、その不法移民らを対象に史上最大の強制送還を掲げ、ICEの予算や人員を増やし、かつてない強硬姿勢で摘発を進めてきた。カバゾスさんは「募集しても人が集まらない。10~15人いた現場に今は3~4人しかいない」と語る。

広がる工事の遅れと自社を守る対策

人員不足により、住宅建設の工期は数か月遅れている。資材が2か月放置された現場もあった。父がメキシコ出身の移民2世であるカバゾスさんは、移民が米国人の仕事を奪ったとするトランプ大統領の主張を一蹴する。昨秋には1万6000ドル(約250万円)の費用をかけて建設現場を囲うフェンスを設置した。ICEが踏み込めないようにしながら建設を進める構えだ。1年ほど前から同地の建設現場で働いているというヒスパニック系作業員の男性(60)は、「以前は数百人の作業員を見かけたが、今は数人しか見ることはない。みんなICEを怖がっている」と証言した。

急落するヒスパニック層のトランプ氏支持率

周辺4郡は、2024年大統領選でいずれもトランプ氏が勝利した地域だが、労働力の不足は社会の機能不全をもたらしかねない状況にある。ピュー・リサーチ・センターによると、大統領選でトランプ氏に投票し、その後も支持しているヒスパニックの割合は下降線をたどり、57%に落ち込んでいる。地元建設業協会は、作業員確保に向けた法整備を連邦議会に要望している。トランプ氏の看板政策が、皮肉にも前回選で支持を広げたヒスパニックの反発を招いている形だ。

11月3日投開票の中間選挙に向けた行方

トランプ政権への評価が下される11月3日投開票の中間選挙が迫る中、自賛してきた政策そのものが国民生活に影を落としている。強硬な移民摘発による深刻な人手不足は、共和党への逆風を一段と強める要因となっており、全米の動向とともに今後の選挙結果が注目されている。

執筆者について: nipponese

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