11月の米中間選挙まで3週間と迫る中、上下両院の多数派維持が危ぶまれる共和党は、激戦州での劣勢とトランプ米大統領の不人気を背景に、伝統的地盤への資源投入や支援対象の絞り込みを急ぐ事態に直面している。
逆風強まるトランプ氏の遊説
主要候補の応援を増やすよう求めてきたこれまでの姿勢から一転し、党内ではトランプ大統領の遊説がマイナスに働いているのではないかとの懸念が強まっている。
再選を目指す共和党下院議員の1人は大統領の支持率に触れ、「トランプ氏が党全体の足を引っ張っている」と漏らした。イラン戦争や生活費の上昇に対する有権者の強い怒りが背景にあり、盤石とみられていた上院の過半数さえ失う重大な危機に直面している。

スーパーPACによる異例の資金再配分
共和党は資金面で圧倒的な優位に立っているものの、情勢悪化に伴って資金配分の見直しを迫られている。
上院選を支援する最大のスーパーPACは、ノースカロライナ州での広告出稿の予約を取りやめ、1932年以来民主党が勝っていないカンザス州に少なくとも1000万ドルを投入した。さらに、現職議員が劣勢にあるサウスカロライナ州に500万ドルを投じたほか、テキサス州でケン・パクストン氏を支援するために1億ドル以上を費やしている。
下院選での支援対象の絞り込みと評価の変更
下院選での資金配分を指揮する共和党幹部らは、見込みが薄れつつある候補への投資を大幅に削減し、勝てると判断した選挙戦への支援を強化する方針を進めている。
こうした動きは、党が直面する困難を認めるものであると同時に、民主党の議席拡大を全体として抑えようとする試みだ。選挙分析サイト「クック・ポリティカル・リポート」は9日、アイオワ、ペンシルベニア、ワシントンの各州にある5議席を含む18選挙区について、民主党優勢へと評価を変更した。
ホワイトハウスの認識と最終盤への期待
ホワイトハウス内部では下院の過半数維持が難しく、上院の過半数を失う恐れが高まっていることが冷静に認識されている。それでも、トランプ氏の顧問らは、広告の増加や支持層の注目によって選挙戦最終盤には差が縮まると予測している。
共和党候補が望みをつなぐ最善の方法について、顧問らは自分たちが議会で再び務めるべき理由を自身で訴え、当選後に有権者の不満を和らげるための具体的な取り組みを示すことだと助言している。