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英国、イスラエルによる閉鎖命令を受けた東エルサレム総領事館を「英国代表部」へ名称変更し運営継続へ 世界

英国、イスラエルによる閉鎖命令を受けた東エルサレム総領事館を「英国代表部」へ名称変更し運営継続へ

英国は8日、イスラエルから閉鎖を命じられた東エルサレムの総領事館について、規模を縮小して運営を継続すると発表した。名称を「英国代表部(UK Mission)」に変更し、パレスチナとの関係維持を図る。イスラエルは先月、英国による入植地製品の輸入禁止方針を受け、領事館の閉鎖を命じていた。 領事館から「英国代表部」へ名称を変更 英国政府は8日、エルサレムで運営してきた総領事館の建物について、名称を「英国代表部(UK Mission)」に変更して維持すると発表した。ロイター通信によると、英国のミリバンド外相は、イスラエルによる領事館閉鎖命令について「法的権利があるという主張を英国は受け入れない」と明言した。現地では8日、作業員らが「英国領事館」と記された看板を取り外す様子が確認されたが、建物の上には引き続き英国国旗が掲げられている。 閉鎖命令の背景にある入植地製品の規制 今回の措置は、英国政府がパレスチナ自治区ヨルダン川西岸の入植地で生産された製品の輸入を禁止する方針を打ち出したことに対する、イスラエル側の対抗措置とされる。イスラエルは先月、この方針への反発から8日までの領事館閉鎖を命じた。国連や大半の国々は国際法に基づき入植地を違法と見なしているが、イスラエルは一貫してこれに異議を唱えている。英国は先週、国家安全保障担当の最高顧問をイスラエルに派遣して協議を試みたが、イスラエル側の閉鎖姿勢は変わらなかった。 英国、イスラエルによる閉鎖命令を拒否しエルサレムの代表部を維持 東エルサレムでの外交活動は継続へ イスラエルのサール外相は声明を通じ、東エルサレムの領事館は「正式に業務を終了する」と説明した。一方で、イスラエルと英国間の合意に基づき、一部の外交官が同建物内で引き続き業務を行うことは許可されている。ミリバンド外相は、名称変更後の英国代表部について「重要なサービスを提供し、パレスチナの人々との協力を続けていく」と強調した。この施設は1839年以来、エルサレムに拠点を置いてきた歴史を持つ。 パレスチナ人との関係窓口としての役割 シェイクジャラ地区にある同施設は、エルサレム市内やヨルダン川西岸、ガザ地区のパレスチナ人との重要な関係窓口として機能してきた。主な役割はパレスチナ人向けの領事業務や対話の維持であり、地域情勢において独自の存在感を示している。なお、今回の閉鎖命令は、イスラエル政府との外交関係を担うテルアビブの英国大使館には影響しない。 写真:dメニューニュース 1839年:エルサレムでの領事館設置年 シェイクジャラ地区:領事館が所在する東エルサレム内の地区 英国代表部(UK Mission):8日付で変更された新名称

ウクライナ軍「ヴィヴァルディ作戦」で自爆ロボットの空中投下を展開、250人以上が投降したと発表 世界

ウクライナ軍「ヴィヴァルディ作戦」で自爆ロボットの空中投下を展開、250人以上が投降したと発表

ウクライナ軍はドネツク州での反攻作戦「ヴィヴァルディ作戦」において、大型ドローンで地上ロボットを敵陣後方に投下する新たな陸空融合戦術を展開した。この作戦と自爆車両の運用により、前線でロシア兵250人以上が投降したとウクライナ側が発表している。 大型ドローンによる地上ロボットの空中投下 ウクライナ軍は、ドネツク州リマン周辺で実施中のヴィヴァルディ作戦において、無人機を用いた陸空次元融合戦術を本格的に導入した。ビジネス+ITの報道によると、第3軍団の部隊は、ロケットランチャーや爆発物を搭載した小型の自爆用地上ロボットを大型の爆撃用ドローンで吊り下げ、ロシア軍の前線から10キロメートル以上奥深くまで運搬した。 このグリフィン戦術と呼ばれる手法により、地上ロボットは敵の防衛線を飛び越えて後方に直接投入された。地上に降り立ったロボットは自力で走行し、ロシア軍の指揮所や補給経路、無人機操縦部隊を奇襲攻撃している。CNNによると、このロボットはウクライナ支配地域の安全な場所から遠隔操作されており、ロシア軍が想定していなかった方向からの攻撃を可能にした。 無人兵器が担う前線のロジスティクス 地上ロボットの役割は攻撃にとどまらない。ビジネス+ITが伝える第3軍団指揮官の発表では、作戦全段階における前線での物資輸送の80%、負傷兵の救出と後送の90%を無人地上ロボットが遂行した。従来、歩兵が担っていた危険地帯での運搬や地雷原の除去作業をロボットが代替することで、兵員の損耗率抑制に寄与している。 また、ウクライナ軍は旧ソ連時代の装甲兵員輸送車に大量の爆発物を積み込み、無人の自爆車両として運用する「トロイの木馬」戦術も展開している。CNNは、これらのテクノロジー活用とドローンの存在が、ヴィヴァルディ作戦の大きな特徴であると報じた。 ウクライナが「自爆ロボット」を空中投下?リマン戦線で戦場のルールが変わる ロシア軍の防衛線後方での攻防と投降 ウクライナ軍の進軍に伴い、ロシア軍側で混乱が生じている。CNNは、一連の作戦によりロシア兵250人以上が投降したとウクライナ政府が発表したと報じた。公開された映像には、森の中で長蛇の列を作って投降するロシア兵の姿が映っている。捕虜からは、物資が底を突き、木の皮や草を食べてしのいでいたという証言も出ている。 一方で、この投降に関するウクライナ側の主張や映像の真偽について、CNNは独自に検証できていないとしている。ただし、ロシアの著名な軍事ブロガーの一部からは、ロシア軍の指揮系統の不備や物資不足を指摘し、指導部に説明を求める声が上がっているという。 領土奪還の状況と米シンクタンクの分析 ウクライナ軍は一連の作戦により、9月20日時点で計125平方キロメートルの地域を奪還したと発表している。ビジネス+ITが報じたこの数値に対し、米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」のデータは異なる側面を提示している。CNNが引用したISWの分析では、ロシア軍は9月に約175平方キロを奪取した一方、別の地域で256平方キロを失ったと計算されており、形勢が逆転しつつあることが示唆された。 写真:CNN 今後の戦況と技術活用の展望 ウクライナ軍は、地上ロボットを不可欠な兵器として定着させている。CNNの報道によれば、地上ドローンは天候に左右されにくく、軍用車両よりも発見が困難であるという利点がある。ロシア軍が各地の都市へ空からの攻撃を続ける中、ウクライナ軍は防空網へのAI搭載自動迎撃タレット配備も進めており、地上戦と防空の両面で無人兵器の活用を拡大している。今後もテクノロジーを活用した戦術が、東部戦線の帰趨にどのような影響を与えるかが焦点となる。

古代エジプト・アビドスの人骨の法医学調査、召使いが生け贄として殺害された可能性を指摘 世界

古代エジプト・アビドスの人骨の法医学調査、召使いが生け贄として殺害された可能性を指摘

古代エジプト・アビドスの葬祭複合施設で発見された人骨の法医学調査により、紀元前3000年頃の召使いたちが生け贄として殺害された証拠が判明した。CNNが報じた最新の研究で、頭蓋骨に残る外傷が組織的な殺害を裏付けている。 アビドスの人骨に残る致命的な外傷 紀元前3000年頃に遡るエジプト東部のアビドスにある葬祭複合施設では、1920年代の発掘調査で多数の人骨が見つかっていた。当時の考古学者フリンダーズ・ペトリーは、墓の圧倒的な数からこれらが人身御供であると推測していたが、死因を裏付ける決定的な証拠は当時得られていなかった。しかし、米パデュー大学の博士研究員ロズリン・A・キャンベル氏らが、ケンブリッジ大学に保管されていた頭蓋骨46個を再調査した結果、新たな事実が明らかになった。現代の法医学的知見を用いた分析により、調べた頭蓋骨の39%にあたる18個に、死亡前後で生じた致命的な外傷が確認されたのである。 Did Egypt's First Kings Sacrifice Their Servants? 5,000-Year-Old Skulls Reveal the Truth 武器による殺害の痕跡 今回の研究論文の著者であるキャンベル氏は、頭蓋骨に見られる損傷の多くが「線状骨折」であると指摘した。これは平たく幅の広い武器によって引き起こされるもので、急速な意識喪失や内出血を伴い、死に至る可能性が高いという。キャンベル氏は「これらの傷痕と考古学的状況を総合すると、少なくとも一部の召使いが殺害され、支配者の墓の周囲に埋葬された可能性が非常に高い」と述べた。これまで長年にわたり唱えられてきた、王の死に際しての従者の生け贄という仮説が、法医学的な根拠によって初めて裏付けられた形となる。 従者の生け贄が持つ歴史的背景 古代文化における従者の生け贄は、死後も支配者に仕え続けるという信仰や、支配者の権力を誇示する目的で行われていたと考えられている。キャンベル氏は、従者の中には名誉のために自ら死を選んだ者もいれば、強制的に選ばれた者もいた可能性があると分析した。英マンチェスター大学のエジプト考古学者キャサリン・スリンガー氏は、今回の研究について「これまで絞殺から毒殺まで様々な説が唱えられてきたが、法医学的証拠が人身御供説を裏付けた」と評価している。 慎重さが求められる解釈 一方で、すべての埋葬が人身御供であると断定することには慎重な見方も示されている。キャンベル氏によれば、遺跡で発見された数百もの埋葬の中には、自然死した者や、痕跡が残らない方法で殺害された者が含まれている可能性も否定できない。また、英エクセター大学の法医学考古学者カール・ハリソン氏は、今回の発見を興味深いと認めつつも、「法医学は傷害のパターンを理解するのに役立つが、それが意図性という観点から何を意味するのかを評価する際には、慎重を期さなければならない」と警鐘を鳴らした。 今回の研究では、1920年代にアビドスで発掘された頭蓋骨46個が調査対象となり、そのうち39%に相当する18個に致命的な外傷が見られた。また、保存状態の良い頭蓋骨に見られる線状骨折の痕跡から、平たく幅の広い武器による殺害の可能性が示されており、この研究は5日付の学術誌「フロンティアーズ」に掲載された。…

CNN.co.jp 世界

トランプ前米大統領が安価な海外製スーツを着用し、米国第一主義との矛盾に疑問の声

ドナルド・トランプ前米大統領がネブラスカ州の選挙集会で着用していたスーツのタグが露出し、そのブランドが「ジョス・A・バンク」であることが判明した。高級スーツを好むことで知られる同氏が、比較的安価な既製品を着用していた事実に、SNSを中心に驚きの声が広がっている。 遊説先で露呈したスーツのブランド 10月5日にネブラスカ州グランドアイランドで開催された選挙集会で, ドナルド・トランプ氏は紺色のスーツを着用して演説を行った。その際、ジャケットの内側を広げた瞬間に縫い付けられていたタグが目撃され、紳士服ブランド「ジョス・A・バンク(Jos. A. Bank)」の製品であることが明らかになった。Yahoo!ニュースやハフポストなどによると、このブランドは1905年にメリーランド州で設立された老舗だが、価格帯は149.99ドルから700ドル程度と幅広く、トランプ氏がかつて愛用していた高級ブランドとは一線を画すものである。 高級イタリアブランドからの転換 トランプ氏は長年、イタリアの高級ブランド「ブリオーニ(Brioni)」のスーツを愛用してきたことで知られている。ブリオーニのスーツは一着5500ドルから1万6000ドルを超えることも珍しくない。2000年代にリアリティ番組『アプレンティス』の司会を務めていた際、同ブランドから衣装提供を受けていた経緯があり、その後も自身のステータスを象徴する装いとして高級品を好んできた。そのため、今回の中低価格帯ブランドの着用に対し、SNS上では「景気後退の兆候ではないか」といった臆測まで飛び交う事態となった。 写真:dメニューニュース 米国第一主義と製造国の矛盾 「ジョス・A・バンク」のスーツが海外で製造されているという点も、論争を呼ぶ要因となっている。トランプ氏は大統領就任時より「米国第一主義」を掲げ、国内製造業の復興を政策の柱としてきた。しかし、同ブランドの製品は中国やバングラデシュで製造されているものが多く、今回の件について専門家や広報関係者から疑問の声が上がった。 紳士服専門のライター、デレク・ガイ氏はXに「ジョス・エー・バンクのスーツは通常、中国やバングラデシュのような国で製造されている」とし、「なぜトランプ氏が米国製のスーツではなく安価な輸入品を選んだのか気になる」と投稿した。 Trump’s Suit Tag Reveals an Awkward Twist Behind His America…

英首相、次期戦闘機「GCAP」へのドイツ参加に前向きな姿勢を表明 世界

英首相、次期戦闘機「GCAP」へのドイツ参加に前向きな姿勢を表明

英国のアンディ・バーナム首相は10月8日、ベルリンでドイツのフリードリヒ・メルツ首相と会談し、日英伊が共同開発する次期戦闘機計画「GCAP」へのドイツ参加に前向きな姿勢を表明した。ロイター通信やBBC Newsが報じた。フランスとの共同開発が停滞するドイツを計画に引き入れる狙いだが、正式な参加決定には日本とイタリアの同意が不可欠となる。 バーナム英首相がドイツのGCAP参加へ意欲 英国のアンディ・バーナム首相は10月8日、ドイツのベルリンでフリードリヒ・メルツ首相と会談した。ロイター通信によると、バーナム首相は会談後の共同記者会見で、ドイツが次期戦闘機開発計画「GCAP」へ参加することに対し、英国として前向きな姿勢であることを直接伝えたと説明した。英国政府は今後、日本およびイタリアと協力し、ドイツの参加に向けた取り組みを本格的に進める方針を示している。BBC Newsも、英国政府がドイツ側の参画を視野に調整を行う意向であることを伝えた。ただし、現時点でドイツの正式な参加が決定した事実はなく、メルツ首相がこの提案に対してどのような反応を示したのか、その具体的な回答は明らかになっていない。 フランスとの共同開発が行き詰まるドイツの現状 ドイツはこれまで、フランスやスペインと「将来戦闘航空システム(FCAS)」の開発を進めてきた。しかし、中核となる有人戦闘機の開発をめぐり、仏ダッソー・アビエーションと独側のエアバスの間で主導権争いや作業分担をめぐる対立が表面化している。無人機や情報ネットワークといった周辺分野での協力体制は維持されているものの、有人戦闘機開発の先行きは不透明な状況だ。こうした経緯から、ドイツは新たな協力先を模索しており、英独間ではすでにGCAPに関する初期協議が実施されている。ドイツ政府内部では、スウェーデンやスペインとの協力案も検討の対象となっていると報じられている。 英アンディ・バーナム首相、GCAPへのドイツ参加に前向きな姿勢を示す 日本・イタリアとの調整が今後の焦点 GCAPは、日本のF2戦闘機の後継機として、日英伊3か国が2035年の配備開始を目標に掲げる共同開発計画である。三菱重工業やBAEシステムズ、レオナルドといった各国の主要企業が参画している。英国政府は6月の議会答弁において、新たな参加国を受け入れる場合には日本、イタリアとの共同決定が必須であると明言している。ドイツの参加が実現すれば、開発費の分担拡大や技術協力の深化が期待できる一方、機体の性能要求や参画企業の役割調整など、新たな課題も発生する。関係国の追加が開発スケジュールの遅延を招く可能性も指摘されており、日本にとっては2035年の配備目標を維持できるかどうかが重要な焦点となる。 日英伊3か国が共同開発する次期戦闘機(GCAP)には、日本の三菱重工業、英国のBAEシステムズ、イタリアのレオナルドなどが参加している。 2035年の配備目標に向けた今後の見通し ドイツの参加検討は、GCAPの枠組みを拡大させる可能性がある一方、既存の3か国による合意形成をより複雑にする側面も孕んでいる。英国政府は今後、日本とイタリアの同意を取り付けながら、ドイツ側の意向を慎重に見極める構えだ。日本側にとっては、開発の遅延リスクを回避しつつ、防衛産業の技術協力やコスト分担のメリットを最大化できるかどうかが判断の分かれ目となる。2035年の配備開始という厳格な期限を見据え、各国間での調整が今後どのように進展するかが注目される。

ロシア軍がウクライナのクラマトルスクで路線バスを攻撃し少なくとも30人が死亡 世界

ロシア軍がウクライナのクラマトルスクで路線バスを攻撃し少なくとも30人が死亡

2026年10月8日、ウクライナ東部クラマトルスクでロシア軍の誘導爆弾が路線バスを直撃し、少なくとも30人が死亡、18人が負傷しました。この攻撃は、前日の北部プリルキでの住宅街攻撃に続くもので、ウクライナ当局はロシアが意図的に民間人を標的にしていると強く非難しています。…

「半数が空中爆発」だった北朝鮮製ミサイル、残骸から”ニセ日本製部品”発見 世界

北朝鮮製ミサイル残骸から偽造電子部品を大量発見、英国紛争兵器研究所が調査結果を公表

ウクライナで使用されている北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸から、外国製を装った偽造電子部品が大量に発見された。英国の紛争兵器研究所(CAR)の調査によると、追跡可能な部品の半数以上が偽造品またはその疑いがある。ロシア軍の兵器に比べても偽造品の比率が突出して高く、北朝鮮の調達網の実態が浮き彫りとなった。 北朝鮮製ミサイルで偽造部品が占める割合 英国の武器追跡調査機関である紛争兵器研究所(CAR)は、9月30日に最新の調査結果を公表した。2024年1月以降、ウクライナ国内で回収された北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸11発を詳細に分析した。調査対象となった数百点の電子部品のうち、メーカーへの照会などを通じて追跡できた81点について精査した結果、42点(51.9%)が「偽造品」または「偽造品の疑い」があると判定された。これらには、ミサイルの誘導や制御を担うマイクロコントローラー、電圧変換器、不揮発性メモリーなどが含まれている。同機関が同様の調査を行ったロシア製兵器では20%、イラン製兵器では16%が偽造品と確認されており、北朝鮮製における比率の高さが際立っている。 日本企業を装った偽造表示の常態化 ミサイルの残骸からは、日本メーカーの製品を模倣した部品も繰り返し確認されている。国連の対北朝鮮制裁専門家パネルの元メンバーらによる今年発表の調査では、「Rnboycan」と刻印されたコンデンサーが見つかった。名称が酷似する日本のコンデンサーメーカー、ルビコンは、これらが自社製品ではないと否定し、注意を呼びかける事態となった。他にも、日本企業の名称やロゴを表示した部品が発見されているが、メーカー側が刻印の書体や形状のわずかな違いを根拠に偽造品であると断定した事例も報告されている。こうした模倣品は、国際的な制裁を回避しつつ、ミサイル製造に必要な部品を調達しようとする北朝鮮の工作の一端を示している。 実戦投入初期の不具合と空中爆発の記録 ウクライナ検察当局の記録によれば、ロシア軍が2023年末から2024年初めにかけて発射した北朝鮮製ミサイル約50発のうち、約半数が予定された軌道を外れ、空中で爆発したと報告されている。実戦投入の初期段階において、北朝鮮製兵器の信頼性が極めて低いことが浮き彫りとなった。しかし、CARは、今回発見された偽造部品の存在だけで、これらの初期の機能不全を直接的に説明することは不可能であると慎重な姿勢を示している。偽造品がミサイルの性能にどのような影響を与えているかについて、真正品との直接的な比較評価は現時点では困難であるためだ。 「半数が空中爆発」だった北朝鮮製ミサイル、残骸から”ニセ日本製部品”発見 by榊淳司 兵器実験場と化したウクライナでの改良 信頼性の低さが指摘された一方で、戦場での運用を通じて北朝鮮製ミサイルの性能が向上している可能性が指摘されている。実戦での使用を重ねる中で、北朝鮮側がロシア軍から飛翔データや不具合に関する情報を収集し、改良を進めているとみられるためだ。 北朝鮮製ミサイルについては、追跡できた部品の51.9%が「偽造品」または「偽造品の疑い」と判定され、日本メーカーの製品をまねたとみられる部品も確認されている。また、実戦投入初期には約半数が空中で爆発したとされていたが、ウクライナでの実戦使用を重ねる中で命中精度が向上したとの分析が出ている。 粗悪な調達網に依存しつつも、実戦を通じたフィードバックによって兵器の危険性を高めているという現状がある。ウクライナ戦争という巨大な「兵器実験場」で、北朝鮮が自国製ミサイルの性能をいかに洗練させていくのか、今後の動向が注視されている。

ロシア当局がWHOにペスト感染例なしと報告、イルクーツクでの研究者死亡めぐり 世界

ロシア当局がWHOにペスト感染例なしと報告、イルクーツクでの研究者死亡めぐり

ロシア当局が世界保健機関(WHO)に対し、イルクーツクのペスト対策研究所でペストの感染例は記録されていないと報告した。研究者の女性が死亡し約200人が隔離された件をめぐり、当局の異例の大規模措置と実際の病原体を巡る疑問が浮上している。 ロシア当局がWHOにペスト感染例なしと報告 ロシア当局は、イルクーツクでペストの感染例は記録されていないとWHOに伝えた。この情報は、WHOが10月6日に明らかにしたものである。ペスト対策を研究していたダリア・シピロワが肺ペストの疑いで死亡したとの報道をめぐり、事態の真相を追う動きが広がっている。生物兵器が関与したことを示す証拠はないが、ロシア当局の対応は通常のペスト調査としては異例の規模だったと専門家から指摘されている。 【原因不明の肺炎】“ペスト感染”報道も 女性死亡 当局は沈静化図る ロシア・イルクーツク州 イルクーツクの研究所での女性研究者死亡と大規模隔離 事態が国際的な注目を集めたのは10月2日だった。イルクーツクのペスト対策研究所に勤務していた女性が肺ペストの疑いで死亡し、接触した約200人が医学的な経過観察と検査の対象になっているとメディアが報じた。WHOの広報担当者が10月6日に本誌へ送ったメールによると、ロシア当局は女性の症状が当初、典型的な急性呼吸器ウイルス感染症のように見えたと説明している。 旧ソ連の生物兵器計画と専門家が指摘する不自然さ ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターの上級研究員であるアメシュ・A・アダルジャは、旧ソ連には数十年にわたる大規模な攻撃用生物兵器計画があり、ペスト対策研究所の一部もその計画に関わっていたと本誌に語っている。アダルジャは、ペストを掲げているからといってそこで扱っているのがペストだけとは限らず、様々な生物因子を扱っていると指摘した。さらに、報道されているロシア当局の対応には、通常のペスト症例への対応としては不自然に見える点がいくつかあるとの見方を示している。 「すべて普段通り」と地元住民 ペスト研究所の職員が死亡したロシア・東シベリアの町 当局は感染報告なしと発表 WHOとCDCによる情報収集と監視の現状 WHOは10月3日、公衆衛生上の緊急事態となり得る事案の報告について定めた国際保健規則に基づき、ロシア当局に情報提供を求めた。WHOは女性が発症した肺炎の原因となった病原体について追加情報を求めており、必要であればロシア当局を支援する用意がある。一方、アメリカ疾病対策センターは10月6日の声明で、肺ペストが疑われる症例が発生したとの報道を把握しており、状況を注意深く監視していると発表した。 肺ペストの感染リスクとアメリカ政府の評価 アメリカ疾病対策センターは、肺ペストが濃厚接触時の飛沫を通じて人から人へ感染する可能性があると説明している。感染者を速やかに特定して治療し、接触者の経過を観察することが重要な公衆衛生対策となる。現時点でアメリカに広範な脅威が及んでいる兆候はないが、関係省庁は対応する準備を整えており、今後も状況を注視していく方針を示している。 病原体特定とロシア当局の措置をめぐる今後の行方 ロシア当局による否定とWHOへの報告を経て、焦点はペストそのものから、女性の病気を引き起こした病原体は何だったのかという点に移っている。なぜロシア当局が大規模とみられる封じ込め措置を取ったのかについても答えが出ておらず、アメリカ政府や国際機関による今後の情報評価と追加情報の公開が待たれている。

英独首脳会談 ケンジントン条約を批准し防衛協力を再確認 世界

英独首脳会談 ケンジントン条約を批准し防衛協力を再確認

ウクライナ国外での初の公式外遊としてベルリンを訪れたイギリスのアンディ・バーナム首相は、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相と会談し、防衛および安全保障に関するパートナーシップを再確認しました。両首脳は、ハイブリッド攻撃に対抗するため2025年ケンジントン条約を正式に批准し、緊密に連携していく方針で一致しました。.

ロシア軍がクラマトルスクの民間バスを攻撃し少なくとも30人が死亡、ウクライナ当局が発表 世界

ロシア軍がクラマトルスクの民間バスを攻撃し少なくとも30人が死亡、ウクライナ当局が発表

2026年10月8日、ウクライナ東部の前線都市クラマトルスクで民間バスがロシア軍の滑空爆弾による攻撃を受け、少なくとも30人が死亡、18人が負傷しました。ウクライナ当局が明らかにしました。この攻撃は、市民を標的とした近週で最も甚大な被害の一つとなっています。…

CNN.co.jp 世界

キャンベル氏らの調査でアビドスの人骨に外傷、王の死に伴う生け贄の可能性が判明

エジプト東部アビドスにある約5000年前の葬祭複合施設で発見された人骨の法医学的調査により、王の死に際して召使いが生け贄として殺害されていたことが判明した。米インディアナ州パデュー大学の博士研究員であるロズリン・A・キャンベル氏らの研究チームが、5日に学術誌フロンティアーズで発表した。 アビドスの遺跡から見つかった頭蓋骨の衝撃 紀元前3000年頃に遡るエジプト東部アビドスの葬祭複合施設から、1920年代に最初の発掘調査で人骨が見つかった。当時のイギリス人考古学者フリンダーズ・ペトリーは、墓の圧倒的な数から人身御供の可能性を指摘していたが、死因を示す決定的な証拠は長年得られなかった。キャンベル氏はケンブリッジ大学の収蔵庫で、ペトリーが記録とともに残した46個の頭蓋骨を調査した。現代の法医学的知見を適用することで、骨に残された致命的な外傷の特定に至ったと、同氏は5日に語っている。 法医学的調査が明かす殺害の手口と武器 調査対象となった46個の頭蓋骨のうち、39%にあたる18個に明らかな外傷が確認された。保存状態の良い頭蓋骨に見られる損傷は一般的に線状骨折であり、平たく幅の広い武器によって引き起こされた可能性が高い。この骨折は急速な意識喪失や内出血、そして死を直接もたらしたとキャンベル氏は説明している。これまでの古代エジプトにおける従者殺害をめぐっては、絞殺や毒殺など様々な説が唱えられてきたが、物理的な外傷の存在が法医学的に証明されたのは今回が初めてとなる。 Did Egypt's First Kings Sacrifice Their Servants? 5,000-Year-Old Skulls Reveal the Truth 歴史的背景と権力誇示の構造 多くの古代文化において、支配者の死に際した従者の埋葬は、死後も仕え続けるという信仰に基づいて行われてきた。同時に、それは支配者の強大な権力を誇示する政治的な行為でもあったとキャンベル氏は指摘する。従者の中には永遠の命や名誉を得るために自ら死を選んだ者もいれば、生け贄として選ばれ強制された者もいたとみられる。しかし、同地域で発見されたすべての埋葬が人身御供の犠牲者とは限らず、自然死や窒息死など他の死因が含まれていた可能性も否定されていない。 専門家が示す解釈への慎重な姿勢 英マンチェスター大学でエジプト考古学の講師を務めるキャサリン・スリンガー氏は、今回の研究について、長年の疑問であった従者の殺害方法が法医学的証拠によって初めて裏付けられたと評価している。一方で、英エクセター大学の法医学考古学者カール・ハリソン氏は、今回の発見を興味深いとしながらも、骨に残された傷害のパターンから古代エジプト人の意図を過度に解釈することには慎重を期すべきだと警鐘を鳴らしている。法医学は傷害の事実を示すものの、その背景にある意図の評価には専門的な慎重さが求められるという。 写真:cnn.co.jp…

韓国とウクライナが北朝鮮兵捕虜の移送公表と対露石油製品輸出疑惑を巡り外交的対立 世界

韓国とウクライナが北朝鮮兵捕虜の移送公表と対露石油製品輸出疑惑を巡り外交的対立

ウクライナのゼレンスキー大統領が国連総会で北朝鮮軍捕虜の韓国移送を公表したことを発端として、韓国とウクライナの間で外交的な対立が深まっています。さらにウクライナ側が韓国の港からロシアへの石油製品輸出疑惑を指摘したことで、両国の緊張は一段と高まっています。 北朝鮮軍捕虜の韓国移送と非公開合意をめぐる対立 ウクライナのゼレンスキー大統領は2026年9月23日の国連総会での演説で、ロシアに派兵された北朝鮮軍の捕虜2人を韓国に移送したと発言しました。中央日報の報道によると、ゼレンスキー大統領は10月4日の記者団に対する説明で「韓国が北朝鮮軍兵士を引き渡してほしいと要請した」「韓国の憲法によると彼らは韓国人でもある」と述べました。これに対し、韓国の李在明大統領は非公開の合意を破ったとして反発しました。李大統領は自身のX(旧ツイッター)で、ウクライナ側から非公開を求められて合意したにもかかわらず一方的に公表されたと非難しました。ウクライナ大統領府の側近であるドミトロ・リトビン氏は両国間に非公開の合意はなかったと否定し、論争に発展しました。Yahoo!ニュースなどの報道によれば、李大統領はウクライナが「朝鮮半島での戦争勃発を願っている」と受け取れる発言を行い、謝罪を要求する事態となりました。 韓国の港からロシアへの石油製品輸送疑惑に関する応酬 捕虜送還をめぐる対立に続き、両国間ではロシアへの石油製品輸出疑惑が浮上しました。ウクライナ大統領府のウラディスラフ・ブラシウク顧問は10月6日、韓国の港からロシアへ約17万6000トンの石油製品が輸送され、ロシアの燃料不足を緩和したと批判しました。英紙ガーディアンの報道を引用したAFPBB Newsによると、軽油を主とする17万6000トン以上の燃料が7月と8月に韓国からロシアへ輸送されたとされています。さらに、使用されたタンカー7隻のうち3隻は欧米諸国による制裁対象であったと指摘されました。これに対し、韓国大統領府は7日にウクライナ側の報道を否定し、その非難は不適切であると表明しました。韓国外務省は8日、仮に軽油が韓国から輸出されていた場合でも、米国などの対ロシア輸出規制の対象外である商業用軽油や航空燃料などの石油製品は輸出禁止措置には違反しないと強調しました。 韓国とウクライナに異例の対立…北朝鮮捕虜問題がロシアの石油問題へ🇰🇷🇺🇦 北朝鮮に対する認識の違いと直接的な軍事支援の不在 両国の外交的対立の背景には、北朝鮮に対する根本的な認識の大きな違いが存在します。韓国にとって北朝鮮は、軍事的な脅威であると同時に衝突を避けながら関係を管理しなければならない隣国であり、捕虜の受け入れは金正恩政権を刺激しかねない問題です。一方、ウクライナにとって北朝鮮は自国の兵士を殺傷するために軍隊と兵器を送り込んできた敵国であり、韓国がウクライナの求める直接的な軍事支援に応じていないことも不満の蓄積につながっています。中央日報の報道によると、ウクライナのシビハ外相は1日、今回の事態を「外交上の誤解」として早期解決を望む姿勢を示しましたが、李大統領側は事実を認めて謝罪することを拒否し続ける場合は追加措置を取ると警告しました。 日本との情報共有とジェット推進ドローンの技術移転 ゼレンスキー大統領はウクライナメディアのインタビューにおいて、拘束した北朝鮮兵捕虜からロシアに到着した最初の兵士とは異なる情報を得たと明らかにしました。兵士たちはドローンの運用や電子戦システムへの対応など、実戦知識と戦闘経験を獲得していると強調しています。中央日報によると、ゼレンスキー大統領は北朝鮮軍に関するこうした情報を日本側と共有したと述べ、「日本は優れた技術を持つ立派な国だが、現代戦を遂行した経験が不足している」と指摘しました。さらに、ロシアが北朝鮮にジェット推進ドローンの技術を移転した可能性についても、北朝鮮がミサイルでロシアを支援した見返りとしてあらゆる技術が共有されていると答えています。 写真:AFPBB News 輸出規制とタンカー航路の確認を進める韓国政府 AFPBB Newsの報道によると、韓国外務省は開戦以降、ロシアへの全輸出量が半分以下に減少していると説明しています。ガーディアンの報道で指摘されたタンカー7隻のうち3隻が欧米の制裁対象だった件については、国内法に違反していないか確認するため、これら船舶の航路について追加の確認を行っていると外務省は述べています。ウクライナ側が指摘した石油製品の供給と制裁方針の矛盾に対し、韓国政府は法的根拠を示しながら事実関係の精査を続けています。北朝鮮軍捕虜の送還に端を発した両国の不信感は、石油製品の輸出疑惑を巻き込み、複雑な様相を見せています。ロシアと北朝鮮の軍事協力が継続する中、安全保障上の脅威に直面する韓国とウクライナの間で、今後の外交関係の修復に向けた道筋は見通せない状況が続いています。 関連情報 韓国大統領府がウクライナに謝罪要求 北朝鮮兵捕虜の移送公表で両国の説明が対立

ナショナル ジオグラフィック日本版 世界

米軍が軌道上の宇宙統制兵器の保有を初公表、専門家から驚きの声

米軍は2026年9月14日、敵対勢力の行動から統合部隊を防衛する軌道上宇宙統制兵器を保有していると初めて公表し、専門家から驚きの声が上がっている。 米空軍長官が航空宇宙サイバー会議で明かした軌道上の防衛兵器 2026年9月14日、米国メリーランド州で開催された「2026年航空宇宙サイバー会議」において、第27代米空軍長官のトロイ・メインク氏は、軍がどのように国土防衛を強化しているのかを語る演説の中で宇宙における人類の未来を左右し得る情報を明かした。メインク氏は「米国は統合部隊を敵対勢力の行動から防衛できる軌道上宇宙統制兵器を保有している」と述べ、地球を周回する軌道上に兵器あるいは兵器システムを配備していることを明らかにした。このような措置を講じたと米国が公に表明したのは今回が初めてである。米国の非営利団体「セキュア・ワールド財団」で宇宙安全保障安定担当チーフディレクターを務めるビクトリア・サムソン氏は、軌道上に兵器を保有していることを明言するとは全くの予想外だったと語っている。 冷戦時代の核実験から続く宇宙空間の軍事化と国際条約 人類の宇宙兵器への関心は冷戦時代の好奇心や威嚇行為にまでさかのぼり、1962年には米国が太平洋の400キロ上空で核爆弾を爆発させる「スターフィッシュ・プライム」実験を行った。この実験で地球軌道上に大量の放射線が放出され、ハワイ州でオーロラが見えたり街灯が消えたりしたほか、軌道上の衛星の少なくとも3分の1が損傷または機能を失った。こうした影響への懸念から国際的なルールが整備され、1963年の部分的核実験禁止条約や1967年の宇宙条約第4条によって大量破壊兵器の宇宙配備が禁止された。しかし、2024年初頭にはロシアが軌道上への核兵器配置を検討しているとの情報が米国政府からヨーロッパの同盟国に伝えられ、ロシアの人工衛星「コスモス2553」が技術試験を行っていると指摘された。天体物理学者のジョナサン・マクダウェル氏のデータベースによれば、現在約1万7000基の衛星が地球の周りで稼働しており、その大半はインターネットや気象監視、軍事目的に利用されている。 米軍が宇宙兵器の保有を公表|何が分かった? #Shorts 衛星を標的とする攻撃手法と今回公表された兵器の謎 主要国は軌道上の敵の資産に対する攻撃手法の実証を進めており、米国、中国、ロシア、インドはミサイルで自国の衛星を意図的に破壊したことがある。また、米国は高度な攻撃型電子戦システムも保有しており、移動式の地上局を用いて衛星に電波を照射し通信を妨害する「メドウランズ」技術の運用も新たに開始された。英キングス・カレッジ・ロンドンでロシアの防衛と安全保障を研究するロッド・ソーントン氏は、米国が宇宙兵器を配備したこと自体は驚くことではないと述べる一方で、米軍がそれを突然公表したことは誰も予想していなかったと指摘している。メインク長官は詳細をほとんど明かさなかったため、今回配備が明らかにされた兵器が具体的にどのようなものなのかについては、答えよりも多くの疑問が残されている。

クリスタ・パイク死刑囚が死刑執行後に意識回復、弁護団は証拠保全を申し立て 世界

クリスタ・パイク死刑囚が死刑執行後に意識回復、弁護団は証拠保全を申し立て

テネシー州ナッシュヴィルのリヴァーベンド最高警備刑務所で先月30日に執行された死刑が失敗し、意識不明となっていたクリスタ・パイク死刑囚が6日に意識を取り戻した。米国で致死量の薬物投与を生き延びた死刑囚は、パイク死刑囚だけとみられている。 クリスタ・パイク死刑囚が意識回復 先月30日午後8時ごろ、ナッシュヴィルのリヴァーベンド最高警備刑務所でクリスタ・パイク死刑囚の死刑執行が始まった。しかし、2度の薬物注射でも死に至らず、病院に搬送された。医療スタッフによる薬物の体内排出処置の間、死刑囚は数日間にわたり意識不明の状態が続いていた。ランディ・スパイヴィー弁護士によると、パイク死刑囚が意識を取り戻して最初に発した言葉は「ここはどこ?」、「あなたは誰?」だったという。専門家と弁護団は回復傾向について前例がない事態としており、米国で執行担当者に致死量の薬物を注射されて生き延びた死刑囚はパイク死刑囚だけとみられる。 1996年の殺人事件と裁判の経緯 パイク死刑囚は1996年、コリーン・スレマーさんを殺害した罪で死刑判決を受けた。裁判では、当時恋人だったタダリル・シップ受刑者と共に、素行に問題のある10代向けの職業訓練キャンプで知り合ったスレマーさんを殴打、拷問、殺害したと認定された。事件当時、スレマーさんは19歳、パイク死刑囚は18歳だった。一連の事件から長年の歳月を経て、今回の異例の死刑執行失敗に至っている。 弁護団による証拠保全の申し立てと法廷審理 裁判所は7日、テネシー州当局に対し、失敗に終わった死刑執行に関連するすべての証拠を保全するよう命じた。弁護団は、パイク死刑囚が病院のベッドに手足を拘束されたまま集中治療を受けていると説明した。スパイヴィー弁護士によると、弁護団はこの数日間、脳死状態にあっていつ生命維持装置が外されてもおかしくないとみていたが、6日に話ができるようになり関係者は衝撃を受けたという。弁護団は7日の緊急審理に出席し、将来的な州への提訴の基礎資料とするため、執行に関連する証拠の保全を求めた。ルーク・イーネン弁護士はマイルズ判事に対し、昨日までは意思疎通ができず現在は限定的に話せる状況であると訴えた。 【執行中止】死刑執行を生き延びた女 薬物投与後に重体…意識回復し会話も 病院での拘束状態と弁護団の要求 イーネン弁護士は、パイク死刑囚が弁護士に連絡できるよう電話の使用を認め、継続的かつ自由に面会できることを求めている。弁護団が病院での面会を試みた際に2時間以上待たされたほか、医療スタッフが手錠を外すよう求めているにもかかわらず、テネシー州の刑務所当局が病院のベッドに拘束し続けていると指摘した。さらに、現在の病院から州立病院などの政府施設へ移送する場合、48時間前までに弁護団へ通知することを求めている。パイク死刑囚の健康状態について、スパイヴィー弁護士は、両腕がひどく腫れ上がり血栓ができているほか、肺炎を患い物をのみ込めない状態であると説明した。 州当局の対応と今後の見通し テネシー州のウィル・エアーズ司法次官補は、本件における異例の手続き上の状況を指摘し、州にはすでに証拠保全の義務があるため緊急の申し立ては不要だと主張した。これに対しマイルズ判事は、点滴用の管や注射器、包装材、添付文書、ラベルなどの廃棄物を含め、執行室にあったものはすべて保全・維持されなければならないと命令した。テネシー州のビル・リー知事は、年内に予定されていた同州でのすべての死刑執行を停止するよう命じ、今回の執行で何が問題だったのか説明を求めている。同州の刑務所当局の責任者は辞任する意向を表明しており、州当局が死刑執行を改めて設定する意向があるのかどうかは、現時点ではわからないとされている。 関連情報: クリスタ・パイクが致死注射の処刑を生き延び、弁護団が州に証拠保全を要求 · クリスタ・パイク氏、死刑執行失敗で意識回復も、弁護団は重症で長期療養と主張

マンチェスター・シティが財務規則違反の有罪評決に控訴、100件超の違反認定 世界

マンチェスター・シティが財務規則違反の有罪評決に控訴、100件超の違反認定

マンチェスター・シティがプレミアリーグの財務規則違反を巡り独立委員会から下された有罪評決に対し、クラブ側は控訴の手続きを進めている。およそ10年間に及ぶ不正操作の疑いや、迅速化された控訴審のスケジュールを巡り、イングランドサッカー界全体に大きな波紋が広がっている。…

VTuber旅野そらさんがライブ配信でレバノン・シリア取材動画への批判に回答し、考えを説明 世界

VTuber旅野そらさんがライブ配信でレバノン・シリア取材動画への批判に回答し、考えを説明

元戦場カメラマン系VTuberの旅野そらさんが10月7日、YouTubeでライブ配信を実施し、レバノン・シリア取材動画に寄せられた批判や疑問へ約1時間にわたって回答した。KAI-YOUの報道によると、安全対策や収益化、エンタメ的発信に対する自身の考えを説明したという。 レバノン到着直後に急変したイラン情勢と現地取材の背景 旅野そらさんは2024年3月から活動するVTuberである。過去に戦場カメラマンや週刊誌ライターとして活動していた経験を背景に、国際政治や戦争、宗教、地政学などを扱う配信を行っている。KAI-YOUの報道によれば、10月6日に公開された動画「【ヤバい】空港から出た瞬間戦争が始まった。爆撃音が鳴り響くシリア・レバノンに閉じ込められました」は、2026年2月末に行ったレバノン/シリア取材を約14分にまとめたVlogだ。旅野そらさんがレバノンへ到着した2024年2月28日には、米国とイスラエルによるイランへの攻撃が開始された。シリアとの国境を越えてダマスカスへ移動する様子や、街中で爆発音が響く様子などが収録されている。現地の人々が爆発音をさほど気に留めず、ラマダン明けの食事を楽しむ姿も映されている。滞在中には案内役の男性の自宅が被害を受けたほか、帰国便もキャンセルとなった。旅野そらさんは動画内で、攻撃によるものか迎撃されたミサイルの落下によるものかなど、現地でも被害の詳しい原因を把握できなかったケースがあったと説明している。 YouTube シリア渡航を決めた理由と現地の安全対策 10月7日の配信で旅野そらさんは、取材動画が配信開始時点で約10万再生を記録したと説明した。X上でも約437万インプレッションに達し、それまで自身の活動を知らなかった層にも広く届いたという。その一部からは強い批判も寄せられた。旅野そらさんはリスナーに対し批判者への反論を控えるよう呼びかけ、自身の活動についても批判されること自体は仕方がない活動と語っている。取材の背景には、2024年12月のアサド政権崩壊を受け、これまで自由に発言することが難しかった市民から新しいシリアについての考えを聞きたいという思いがあったという。加えて、旧アサド政権下で政治犯らが収容され拷問や処刑の実態が報告されてきたサイドナヤ刑務所への取材許可を得られたことから、この機会を逃したら次はないかもしれないと渡航を決めたと説明している。紛争地での取材では、原則として現地のコーディネーターを雇い、地域の状況に応じて通訳やドライバー、護衛などと協力しているという。今回のシリア渡航についても事前に許可を取った上で行いましたと述べた。旅野そらさんは、紛争地の実情を伝えるためには危険な場所へ行かなければならない場合があるとする一方、その必要性を感じない人から批判が出ることも当然だと自身の考えを語っている。 「戦争をエンタメにするのは不謹慎」という批判への回答 旅野そらさんは、VTuberとして活動する理由について、従来のジャーナリストとして海外取材を続けることの難しさを挙げている。海外取材には多額の費用が必要になる一方、国際政治や中東に関する情報は大きな数字につながりにくく、既存メディアでは発表する機会や切り口にも制約があると説明した。エンタメとして親しまれているVTuberだからこそ、国際政治や紛争に普段は関心を持たない人にも情報を届けられるとして、情報を広く届けることがやっぱりジャーナリストの存在意義と語っている。「数字目当て」「金目当て」という批判についても、数字や取材費は必要だと認めつつ、中東や紛争はそもそも継続的な再生数を得にくい題材だと説明した。さらに、「戦争をエンタメにするのは不謹慎ではないか」という問いには、「不謹慎なんだよ。そらのチャンネルは本当に不謹慎」と回答している。その上で、YouTubeは娯楽コンテンツが並ぶ場所であり、まず興味を持ってもらわなければ、その先の理解にもつながらないと説明した。また、紛争地で暮らす人々を悲劇やかわいそうな市民といった画一的なイメージだけで描くことにも疑問を呈する。戦争のさなかでも人々には日常があり、子どもは笑い、冗談やブラックジョークも交わされる。そうした現地の姿も含めて伝えたいという考えを語っている。 サイドナヤ刑務所の映像公開に向けた今後の編集作業 旅野そらさんは現在、今回のシリア取材で訪れたサイドナヤ刑務所の映像についても、どのような形で公開するか検討しながら編集を進めているという。KAI-YOUが報じたこの一連のライブ配信および動画公開を通じて、SNSやYouTube上では紛争地における取材のあり方や情報の伝え方を巡り、様々な議論や意見が交わされている。