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北朝鮮製ミサイル残骸から偽造電子部品を大量発見、英国紛争兵器研究所が調査結果を公表

ウクライナで使用されている北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸から、外国製を装った偽造電子部品が大量に発見された。英国の紛争兵器研究所(CAR)の調査によると、追跡可能な部品の半数以上が偽造品またはその疑いがある。ロシア軍の兵器に比べても偽造品の比率が突出して高く、北朝鮮の調達網の実態が浮き彫りとなった。 北朝鮮製ミサイルで偽造部品が占める割合 英国の武器追跡調査機関である紛争兵器研究所(CAR)は、9月30日に最新の調査結果を公表した。2024年1月以降、ウクライナ国内で回収された北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸11発を詳細に分析した。調査対象となった数百点の電子部品のうち、メーカーへの照会などを通じて追跡できた81点について精査した結果、42点(51.9%)が「偽造品」または「偽造品の疑い」があると判定された。これらには、ミサイルの誘導や制御を担うマイクロコントローラー、電圧変換器、不揮発性メモリーなどが含まれている。同機関が同様の調査を行ったロシア製兵器では20%、イラン製兵器では16%が偽造品と確認されており、北朝鮮製における比率の高さが際立っている。 日本企業を装った偽造表示の常態化 ミサイルの残骸からは、日本メーカーの製品を模倣した部品も繰り返し確認されている。国連の対北朝鮮制裁専門家パネルの元メンバーらによる今年発表の調査では、「Rnboycan」と刻印されたコンデンサーが見つかった。名称が酷似する日本のコンデンサーメーカー、ルビコンは、これらが自社製品ではないと否定し、注意を呼びかける事態となった。他にも、日本企業の名称やロゴを表示した部品が発見されているが、メーカー側が刻印の書体や形状のわずかな違いを根拠に偽造品であると断定した事例も報告されている。こうした模倣品は、国際的な制裁を回避しつつ、ミサイル製造に必要な部品を調達しようとする北朝鮮の工作の一端を示している。 実戦投入初期の不具合と空中爆発の記録 ウクライナ検察当局の記録によれば、ロシア軍が2023年末から2024年初めにかけて発射した北朝鮮製ミサイル約50発のうち、約半数が予定された軌道を外れ、空中で爆発したと報告されている。実戦投入の初期段階において、北朝鮮製兵器の信頼性が極めて低いことが浮き彫りとなった。しかし、CARは、今回発見された偽造部品の存在だけで、これらの初期の機能不全を直接的に説明することは不可能であると慎重な姿勢を示している。偽造品がミサイルの性能にどのような影響を与えているかについて、真正品との直接的な比較評価は現時点では困難であるためだ。 「半数が空中爆発」だった北朝鮮製ミサイル、残骸から”ニセ日本製部品”発見 by榊淳司 兵器実験場と化したウクライナでの改良 信頼性の低さが指摘された一方で、戦場での運用を通じて北朝鮮製ミサイルの性能が向上している可能性が指摘されている。実戦での使用を重ねる中で、北朝鮮側がロシア軍から飛翔データや不具合に関する情報を収集し、改良を進めているとみられるためだ。 北朝鮮製ミサイルについては、追跡できた部品の51.9%が「偽造品」または「偽造品の疑い」と判定され、日本メーカーの製品をまねたとみられる部品も確認されている。また、実戦投入初期には約半数が空中で爆発したとされていたが、ウクライナでの実戦使用を重ねる中で命中精度が向上したとの分析が出ている。 粗悪な調達網に依存しつつも、実戦を通じたフィードバックによって兵器の危険性を高めているという現状がある。ウクライナ戦争という巨大な「兵器実験場」で、北朝鮮が自国製ミサイルの性能をいかに洗練させていくのか、今後の動向が注視されている。

「半数が空中爆発」だった北朝鮮製ミサイル、残骸から”ニセ日本製部品”発見

ウクライナで使用されている北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸から、外国製を装った偽造電子部品が大量に発見された。英国の紛争兵器研究所(CAR)の調査によると、追跡可能な部品の半数以上が偽造品またはその疑いがある。ロシア軍の兵器に比べても偽造品の比率が突出して高く、北朝鮮の調達網の実態が浮き彫りとなった。

北朝鮮製ミサイルで偽造部品が占める割合

英国の武器追跡調査機関である紛争兵器研究所(CAR)は、9月30日に最新の調査結果を公表した。2024年1月以降、ウクライナ国内で回収された北朝鮮製弾道ミサイル「火星11」系列の残骸11発を詳細に分析した。調査対象となった数百点の電子部品のうち、メーカーへの照会などを通じて追跡できた81点について精査した結果、42点(51.9%)が「偽造品」または「偽造品の疑い」があると判定された。これらには、ミサイルの誘導や制御を担うマイクロコントローラー、電圧変換器、不揮発性メモリーなどが含まれている。同機関が同様の調査を行ったロシア製兵器では20%、イラン製兵器では16%が偽造品と確認されており、北朝鮮製における比率の高さが際立っている。

北朝鮮製ミサイル残骸から偽造電子部品を大量発見、英国紛争兵器研究所が調査結果を公表

日本企業を装った偽造表示の常態化

ミサイルの残骸からは、日本メーカーの製品を模倣した部品も繰り返し確認されている。国連の対北朝鮮制裁専門家パネルの元メンバーらによる今年発表の調査では、「Rnboycan」と刻印されたコンデンサーが見つかった。名称が酷似する日本のコンデンサーメーカー、ルビコンは、これらが自社製品ではないと否定し、注意を呼びかける事態となった。他にも、日本企業の名称やロゴを表示した部品が発見されているが、メーカー側が刻印の書体や形状のわずかな違いを根拠に偽造品であると断定した事例も報告されている。こうした模倣品は、国際的な制裁を回避しつつ、ミサイル製造に必要な部品を調達しようとする北朝鮮の工作の一端を示している。

実戦投入初期の不具合と空中爆発の記録

ウクライナ検察当局の記録によれば、ロシア軍が2023年末から2024年初めにかけて発射した北朝鮮製ミサイル約50発のうち、約半数が予定された軌道を外れ、空中で爆発したと報告されている。実戦投入の初期段階において、北朝鮮製兵器の信頼性が極めて低いことが浮き彫りとなった。しかし、CARは、今回発見された偽造部品の存在だけで、これらの初期の機能不全を直接的に説明することは不可能であると慎重な姿勢を示している。偽造品がミサイルの性能にどのような影響を与えているかについて、真正品との直接的な比較評価は現時点では困難であるためだ。

「半数が空中爆発」だった北朝鮮製ミサイル、残骸から”ニセ日本製部品”発見 by榊淳司

兵器実験場と化したウクライナでの改良

信頼性の低さが指摘された一方で、戦場での運用を通じて北朝鮮製ミサイルの性能が向上している可能性が指摘されている。実戦での使用を重ねる中で、北朝鮮側がロシア軍から飛翔データや不具合に関する情報を収集し、改良を進めているとみられるためだ。

北朝鮮製ミサイルについては、追跡できた部品の51.9%が「偽造品」または「偽造品の疑い」と判定され、日本メーカーの製品をまねたとみられる部品も確認されている。また、実戦投入初期には約半数が空中で爆発したとされていたが、ウクライナでの実戦使用を重ねる中で命中精度が向上したとの分析が出ている。

粗悪な調達網に依存しつつも、実戦を通じたフィードバックによって兵器の危険性を高めているという現状がある。ウクライナ戦争という巨大な「兵器実験場」で、北朝鮮が自国製ミサイルの性能をいかに洗練させていくのか、今後の動向が注視されている。

執筆者について: nipponese

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