海外の通販サイトでコスプレ衣装を買う前に確かめたいのは、販売者がどこの誰なのか、届くまでに何がかかるのか、そして困ったときにどこへ相談できるのか、の三点です。日本の通販サイトなら「特定商取引法に基づく表記」で販売者の情報と返品の条件を確認できます。海外から直接届く場合は、関税や消費税がかかることがあり、偽物と判断されれば税関で没収されることもあります。サイズの合わない衣装を返品するのも国内より難しくなります。順番に見ていきましょう。
まず特定商取引法に基づく表記を開きます
特定商取引法は、通信販売などのルールを定めた法律です。消費者庁の解説によると、通信販売の広告には、送料を含む価格とそれ以外に消費者が負担する金額、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、申込みの撤回や解除に関する事項、事業者の名称、住所、電話番号などを表示する必要があります。法人がインターネットで広告する場合は、代表者か通信販売業務の責任者の名前も必要です。
この表記で特に大切なのが返品の条件です。返品に関する特約を広告に表示していない場合、商品を受け取った日から数えて8日以内なら申込みの撤回や解除ができ、返品の送料は消費者の負担になります。一方で、「返品不可」などの特約が表示されていれば、その特約に従います。返品特約の内容は広告で省略できない項目とされ、インターネット通販では注文の最終確認画面にも表示することが定められています。衣装はサイズが合わないことも多いので、注文の前に返品できるかどうか、送料はどちらが負担するかを確認しておきましょう。
国内のサイトに見えても、商品が海外から直接送られてくる場合があります。表記に住所や電話番号が書かれていない、記載された住所と電話の国番号が合わない、といった点も判断の手がかりになります。
海外から届く衣装には税金と税関の確認があります
税関によると、個人輸入には法令上の定義はなく、一般的には、外国の製品を個人で使う目的で、海外の通信販売会社や小売店などから個人が直接購入することをいいます。海外の販売者との直接の取引になるため、サイズ違いや破損などのトラブルは購入者が自分で対応することになります。
税金について、税関のカスタムスアンサーでは、課税価格の合計額が1万円以下の輸入品は、関税と消費税が免除されると説明されています。ただし例外があり、革製のバッグや手袋、Tシャツやセーターなどのニット製衣類、革靴などは、1万円以下でも免税になりません。ブーツやニット素材の衣装を買うときは覚えておきたい点です。金額は郵便物なら1個ごとに数えますが、同じ送り主から同じ宛先へ同時に分けて送られた荷物は合算されます。
税金がかかる場合の支払い方は、配送の方法で変わります。国際郵便で税金の合計額が1万円以下なら、配達のときに税金と日本郵便の取扱手数料を払って受け取れます。国際宅配便では通常、業者が通関手続きを代行し、税金とは別に代行手数料がかかることがあります。配達時に思わぬ請求がないよう、注文の前に、配送方法と、税金や手数料が価格に含まれているかを確かめておきましょう。税の扱いは変わることがあるので、最新の情報は税関のページで確認してください。
もう一つ気をつけたいのが、模倣品、いわゆる偽物です。税関の案内によると、2022年10月1日から、海外の事業者から送られてくる商品が商標権や意匠権を侵害する模倣品であれば、個人で使う目的でも輸入できず、没収の対象になりました。購入代金の返金に税関は対応しないため、販売したサイトに自分で連絡する必要があります。公式のライセンス商品に見せかけた衣装や小物が極端に安い場合は注意しましょう。国民生活センターは、URLや日本語の表記に違和感がある、事業者の連絡先がない、連絡先がフリーメールだけ、支払方法が銀行振込だけ、といった点を詐欺的なサイトの特徴として挙げています。
サイズと、困ったときの相談先
衣装のサイズ表記は、国やお店によって基準が違います。S、M、Lの文字だけで選ばず、商品ページに載っている身丈、胸囲、ウエスト、袖丈などの実寸をセンチで確かめ、手持ちの服を測って比べるのが確実です。返品の送料が海外への国際送料になることもあるので、迷うときは販売者に問い合わせてから注文しましょう。
海外の事業者とのトラブルは、国民生活センター越境消費者センター(CCJ)に相談できます。CCJは国民生活センターが運営する窓口で、海外の事業者と消費者の間の取引を対象にしています。まず自分で販売者に連絡し、返事がない場合に、相談受付フォームやメールで相談する流れです。電話での相談は受け付けておらず、CCJが代わりに交渉するのではなく、解決のための助言をする仕組みです。時間がたつほど解決が難しくなるので、早めに相談しましょう。
国内の通販サイトとのトラブルは、消費者ホットライン188で近くの消費生活センターなどの窓口を案内してもらえます。消費者庁によると、相談は無料で、窓口につながった時点から通話料がかかります。衣装を扱う国内のお店はコスプレ衣装店の一覧でも探せます。実店舗で素材や縫製を確かめてから選ぶのも一つの方法です。
