プロ野球の新人選手選択会議が二十二日午後四時五十分から東京都内で行われる。二十一日午後七時時点で一位指名を事前に公表した球団はなく、十三年ぶりとなる「公表ゼロ」の異例の状況で運命のドラフト会議を迎えることになった。
超高校級の二刀流として注目を集める菰田陽生の評価
山梨学院高の菰田陽生は、今春の選抜大会で本塁打を放つなど圧倒的な実績を残してきた。身長一メートル九五、体重一メートル二キロという恵まれた体格から一五〇キロ超の速球を投げ込み、打っては高校通算三十本塁打以上を誇る超高校級の素材である。同じ高校生の有力候補であった横浜高の織田翔希が十五日に米大リーグ挑戦を表明したことにより、菰田に対する各球団の注目度は一層高まった。世代を代表する大型選手として、一位指名での競合は必至と見られている。
東都大学リーグを沸かせた青学大の投打の主軸
大学日本代表のエースとして活躍した青学大の鈴木泰成は、しなやかなフォームから一五〇キロ超の直球を投げ込む本格派右腕である。また、主幹捕手としてチームを牽引してきた主将の渡部海は、一年から正捕手を務めて東都大学リーグ六連覇などに貢献してきた。勝負強い打撃も高く評価されており、バッテリー揃って上位指名候補として名前が挙がっている。大学球界を代表する実力者たちが、プロの舞台でどのような評価を受けるのか関心が高まっている。
即戦力候補の投手陣と相次ぐ上位候補の動向
今年は投手に上位候補が多く揃っており、直前まで各球団の戦略的な駆け引きが続いている。今秋の東都大学リーグで二十二年ぶりにノーヒットノーランを達成した亜大の川尻啓人は評価が急上昇しており、富士大の角田楓斗と近大の宮原廉の両右腕も直球に威力がある即戦力候補として名前が挙がる。一方で、左腕の関大・米沢友翔らの完成度も高いが、慶大の渡辺和大が十九日の試合で左肩の不調を訴えて緊急降板したアクシデントが指名順位にどう影響するか懸念されている。
セ・リーグの指名打者制導入で高まる強打の野手評価
来季からセ・リーグでも指名打者制が採用されるため、強打の野手に対する需要と注目度が一層高まっている。明大の榊原七斗は強肩強打の外野手として一位候補に挙げられており、大商大の春山陽登は関西六大学リーグの通算本塁打記録を三十四年ぶりに塗り替えた右の強打者である。高校生でも、最速一五六キロを誇る富山・高岡第一高の前田侑大や、夏の甲子園にチームを十三年ぶりに導いた大分商高の平田玲翔ら有望株が控えており、野手陣の選択も各球団の大きな焦点となっている。
直前まで続く水面下の駆け引きと今後の見通し
事前の公表球団がゼロとなったことで、各球団の本当の狙いは二十二日午後の会議本番まで分からない緊迫した状況が続いている。高校生から大学生まで投打にわたって有力選手が揃う中、各球団がどのような戦略で交渉権を引き当てるのか。午後四時五十分の会議開始とともに、日本の将来を背負う新たなプロ野球選手たちの進路が次々と決まっていく。