米中間選挙で共和党が大敗した場合にドナルド・トランプ大統領と米政府が開票結果に異議を唱える可能性が浮上している。法律の専門家は有効な法的手段はないと指摘するが、支持者の間に疑念が広がる恐れがある。
大統領と連邦政府による選挙介入の動きと法的限界
米中間選挙で共和党が大敗した場合、ドナルド・トランプ大統領と米政府が結果に異議を唱えて法的手段に訴える可能性が取りざたされていると、Yahoo!ニュースが報じた。すでにトランプ政権は、郵便投票を厳格化する大統領令への署名や、各州への有権者名簿の提出要求など、連邦政府を介入させる措置を講じている。アラスカ州で共和党候補が敗れた場合に選挙結果の認定阻止を求める訴訟も提起された。一部の支持者は大統領権限で非常事態を宣言し投票機を押収できると示唆するが、法律の専門家は米大統領にそのような法的権限はないと説明している。非営利・超党派の法律専門家団体キャンペーン・リーガル・センター(CLC)のジョナサン・ディアスは、介入を試みることはできるが実際にできることはほとんどないとフォーブスに語った。
世論調査の精度を巡る議論とトランプの反発
11月3日投開票の米中間選挙を前に、与党・共和党の苦戦を伝える世論調査の精度について注目が高まっていると、読売新聞が報じた。CNNは10月29日、野党・民主党が下院だけでなく上院でも過半数奪還を射程圏内に入れたと伝えた。これに対しトランプは同日、サウスカロライナ州の集会で世論調査は完全にでっち上げだと批判した。トランプ初当選の2016年大統領選で予測が外れた経緯があり、調査を行うメディアへ強く反発する支持者の動向を把握することが課題となっている。ミシガン州の集会に参加したケニー・クレベンジャーは調査に絶対に回答しないと語っており、不確定要素の多い予測が難しい選挙となっている。
選挙結果の異議申し立てがもたらす影響と見通し
トランプと司法省が選挙結果に異議を唱える訴訟を起こす可能性についても、法律の専門家らは成功の見込みは薄いとみている。連邦政府には誰が投票するかや票の集計を決定する権限はないため、勝訴することはないとディアスは予測する。ウィスコンシン大学ロースクールのダニエル・フリードマンも、過去の異議申し立ては裁判所や選挙管理体制によって退けられてきたと指摘し、今回も失敗に終わるという見方を示している。結果を変えることに失敗したとしても、トランプやその盟友らによる一連の試みが、支持者の間に開票結果への疑念を植え付ける恐れがあると専門家らは懸念している。投票日を控え、不確定要素が絡み合う選挙の行方に視線が注がれている。