次期中間選挙の投票先について、登録有権者の47%が民主党候補、35%が共和党候補を支持しており、民主党のリードは今回で最大となった。物価高への不満が背景にある中、共和党の支持基盤である白人福音派のトランプ氏に対する支持低下も指摘されており、選挙戦の行方に影響を与えている。.
民主党が中間選挙で最大リードを維持
「議会選挙が今日行われるとしたらどちらの党の候補に投票するか」という質問に対し、登録有権者の47%が民主党、35%が共和党と回答した。この12ポイントの差は、今回の中間選挙戦における民主党のリードとしては最大である。調査結果の背景には、有権者の生活を直撃する物価高への強い不満がある。米国の9月の消費者物価指数(CPI)は前年比で3.7%上昇し、8月の数値から0.3ポイント拡大した。このインフレ圧力は、有権者の投票行動に直接的な影響を及ぼしている。
エネルギー価格の高騰が消費を圧迫
物価上昇の主因は、中東情勢の混迷に端を発する燃料価格の急騰である。9月の消費者物価指数において、ガソリンは前年比で34%上昇した。ディーゼル燃料などの自動車燃料に至っては61%もの大幅な伸びを記録している。物流や移動のコスト増は経済全体に波及しており、航空運賃もジェット燃料の値上げにより22%上昇した。この燃料高は、年末のホリデーシーズンの消費活動に悪影響を及ぼすとの懸念が専門家の間で高まっている。
ロシア産エネルギー関税を巡るトランプ氏の苦悩
燃料価格の上昇を抑制するため、トランプ氏は9月中旬に成立した制裁法に基づくロシア産エネルギーへの100%関税の適用を見送る大統領令に16日署名した。関税導入による国内燃料価格のさらなる高騰を避ける狙いがある。しかし、このロシアへの融和的な姿勢は与党である共和党内からも強い反発を招いた。トランプ氏は17日、「最終決定はまだ下していない」と述べるなど、党内の批判を受けて方針の修正や事態の収拾を迫られている。
揺らぐ白人福音派の支持基盤
トランプ氏の支持層において、白人福音派の離反が共和党の大きな懸念材料となっている。CNNは13日、共和党陣営内でこの層の投票意欲が低下していると報じた。白人福音派は米国の総人口の約13%を占めるに過ぎないが、投票率が高く、全投票者の2割を占めると言われる重要な層である。米公共宗教研究所によれば、近年の選挙で白人福音派の約8割がトランプ氏を支持してきた。しかし、ピュー・リサーチ・センターが13日に公表した世論調査では、トランプ氏の支持率は58%まで下落しており、昨年初めの78%から20ポイントの大幅な低下となった。
- 9月消費者物価指数(CPI):前年比3.7%上昇(8月から0.3ポイント拡大)
- ガソリン価格:前年比34%上昇
- 自動車燃料(ディーゼル等):前年比61%上昇
- 航空運賃:前年比22%上昇
- 白人福音派のトランプ氏支持率:58%(昨年初めから20ポイント下落)
共和党の勝利には投票意欲の回復が不可欠
中間選挙の帰趨は、共和党がこれまで強固な支持基盤としてきた白人福音派の動向に大きく左右される。彼らの投票意欲が低いままでは、共和党が選挙で勝利を収めることは困難との見方が強まっている。物価高による生活苦が有権者の心理に影を落とす中、トランプ氏がどのように党内の反発を抑え、離反する支持層を呼び戻すのか。現時点で共和党が失った支持を回復する具体的な方策は見えておらず、選挙に向けた不透明感は増すばかりである。