仲介役のカタールは2026年10月25日、米国とイスラエルによる対イラン戦争の終結に向けた新たな合意案をイラン側に提示した。紛争が8カ月に及ぶ中、イランは案を検討しており、週末までに回答する見通しであると、交渉について説明を受けた当局者が28日に明らかにした。
カタールが提示した7日間の新たな和平案とは何か
ロイター通信の報道によると、8カ月に及ぶ紛争の終結を目指し、カタールが新たな和平案を25日に提示した。イラン側ではない交渉の背景に通じた当局者が28日に明らかにしたところでは、新合意案はイランと米国の双方の懸念に対処する7日間の工程を定めている。双方が信頼醸成に向けて毎日取るべき措置を示す内容となっており、早ければ来週初めにも工程が開始される可能性がある。複数の国がこの合意の履行を保証する役割を担う予定だ。
9月の提案との違いとアラグチ外相の動き
25日にテヘランで協議された最新の案は、9月に拒否された提案とは異なる内容であると、交渉について説明を受けた当局者は述べている。ただし、最新案の詳細は現時点では明らかにされていない。こうした中、イランのアラグチ外相は、イランの提案の履行確保に向けた協議を巡り、仲介国と引き続き緊密に連携していると表明した。アラグチ外相は、イランが提案した7日間の計画について、実施されれば1週間以内に完了する可能性もあるとの見方を示している。
世界経済に打撃を与える紛争の背景と軍事的緊張
カタールはパキスタンと共に、米国とイスラエルが2月に始めた対イラン戦争の終結に向けた仲介を主導してきた。この紛争は世界の海運と石油供給に深刻な混乱をもたらし、中東の他の地域にも波及している。交渉について説明を受けた当局者によると、25日の会合を前に、イスラエルのネタニヤフ首相がイランへの攻撃を今週再開するのではないかとの懸念が浮上していた。トランプ米大統領も23日にイランを再攻撃すると改めて威嚇するなど、軍事的な緊張状態が続いている。
攻撃再開に備えるイラン治安当局の対抗計画
米国とイスラエルによる圧力が高まる中、イランの治安当局者らはロイターに対し、両国が攻撃を再開した場合に備えた対抗措置を明らかにしている。万が一攻撃が再開された場合に備え、湾岸の海底ケーブルを攻撃するための詳細な計画をすでに策定済みだという。カタールによる仲介と米イラン間の駆け引きが続く一方で、現場ではさらなる報復やインフラ攻撃を伴うエスカレーションへの懸念が消えない状況にある。
週末の回答期限に向けた今後の交渉の行方
カタールが提示した新たな7日間の工程を盛り込んだ合意案に対し、イラン側が週末までにどのような正式回答を示すのかが現在の最大の焦点となっている。政府高官による「受け入れられない」との発言がある一方で、外相は仲介国との連携を強調しており、水面下の交渉は予断を許さない。米国とイスラエルによる再攻撃の威嚇や、イラン側の海底ケーブル攻撃計画といった軍事的緊張が背景にある中、来週初めの工程開始に向けた合意形成に至るかどうかは週末の回答にかかっている。
