18日に投開票された横浜市長選で、前市長や元衆院議員などの有力候補を抑えて2位に浮上したのは、昨年の前回選にも立候補した福山敦士氏(37)だった。前回の約1・6倍となる23万票を獲得し、他陣営の関係者も驚きの声を上げた。.
23万票を獲得した福山敦士氏の躍進と周辺の反応
横浜市長選の投開票が18日に行われ、スポーツ関連会社を経営する福山敦士氏(37)が前回の約1.6倍となる23万票を獲得して2位につけたと、mainichi.jpが報じた。前市長や元衆院議員といった有力候補が並ぶ中での次点浮上に、他陣営の関係者からは「ここまで票が伸びるとは思わなかった」と驚きの声が漏れた。福山氏は横浜市青葉区の出身で、前回の市長選では3位で落選していた。
前回選からの変化について、福山氏は主要スタッフが3人だった体制から一転し、参政党と政治団体「再生の道」の推薦を受けて選挙戦に臨んだとmainichi.jpは伝えている。17日夜のJR桜木町駅前での街頭演説には、参政党の神谷宗幣代表も応援に駆けつけ、「今すごく知名度が上がっている。支持が増えている」と訴えた。会場には数百人の支援者が集まり、拍手が送られた。
参政党の戦略とSNS支持層の動向
参政党が横浜市長選に深く関わった背景には、来春に控える統一地方選を見据えた狙いがあったとmainichi.jpは指摘している。神谷宗幣代表は記者団に対し、「横浜市議選に関係していく政党として、責任を持って市長選にも関わりたい」と語っており、党の存在感を高める思惑が一致した形だ。福山氏を長年知るという男性は、元々「色」がつくのを嫌うタイプだった本人の苦渋の決断だったと証言している。
毎日新聞などが実施した投票行動調査では、参政党支持層の7割が福山氏に投票したと回答した。さらに「最も参考にした情報源」としてSNSを選んだ人のうち4割が福山氏に投票しており、全7候補の中でトップだった。SNS戦略にたけた参政党による支援が、今回の票の伸びに少なからず影響を与えたとみられている。
原澤敦美氏の圧勝と自民・公明など4党の支援
一方、タウンニュースの報道によると、前市長がパワハラ問題で辞職したことに伴う同市長選では、新人の原澤敦美氏が約55万票を獲得して初当選を果たした。立候補した7人のうち、原澤氏の得票率は約4割に達し、次点に約32万票差をつける圧勝だった。航空整備士から弁護士という異色の経歴を持つ原澤氏は、経済界有志の出馬要請を受けて立候補を決意したという。
選挙の経験がなかった原澤氏は、自民党をはじめ、公明党、日本維新の会、国民民主党といった各党の支援を受けたことが圧勝につながったとタウンニュースは伝えている。市会で自民党などの4党議員は計60人を占めており、全体の約7割に上る。各党からの要望を受けつつ合意形成を図る中で、新市長が独自の政策をどこまで打ち出せるかが今後の焦点となる。
信頼回復と厳しい財政運営に直面する新市政の課題
原澤新市長の前には、生活に直結する政策の推進だけでなく、前市長のパワハラ問題で揺れた市役所組織の立て直しという大きな課題が横たわっている。選挙戦で訴えていたように、あらゆるハラスメントを許さず、職員の声がトップに届く風通しの良い職場環境を早急に再構築することが求められているとタウンニュースは報じている。
また、市の人口が減少局面に入る中で財政は厳しさを増しており、教育や福祉などのサービスを維持しつつ歳入を確保する必要がある。成長産業の誘致や企業立地支援を進める方針を示している原澤氏が、任期中に具体的な成果をどの段階まで進められるのか、その手腕が問われることになる。