日本語版
最新ニュース
世界

務安チェジュ航空機事故の調査委、右エンジン電力装置停止は鳥類衝突の可能性との見方

2024年12月に韓国南西部の務安国際空港で発生したタイ・バンコク発チェジュ航空機の炎上事故をめぐり、航空鉄道事故調査委員会は事故当時の右エンジン電力装置停止について、操縦士の操作ではなく鳥類の衝突が原因だった可能性があるとの新たな見方を示したと、chosunonline.comが20日報じた。乗客乗員181人のうち179人が死亡した惨事の核心原因を巡り、調査の方向性が大きく転換している。 務安チェジュ航空惨事の調査委が示した新たな見方 韓国南西部の務安国際空港で2024年12月に起きたチェジュ航空機の炎上事故では、機体に電力を供給する装置である右エンジン電力装置(IDG)が停止したことが、機内の電力供給を正常に行えなくさせた主な事故原因とされてきた。chosunonline.comの取材によると、事故当時の調査委はこれまで、左エンジンと右IDGを操縦士がいずれも停止させた可能性を示してきたという。 しかし今年に入り、調査委の調査チームが大幅に入れ替わったことで、右IDGの停止理由に対する解釈が覆りつつある。調査チームは「操縦士がこれを切った痕跡は見つからず、そうする時間もなかった」として、バードストライク後にエンジンから切り離された可能性があるとの見方を強めている。 ボーイングのマニュアルと右IDG停止を巡る検証 ボーイングのマニュアルでは、IDGが停止するケースは潤滑油温度が上昇した場合と、操縦士が手動で切った場合の二つに限定されている。昨年の調査段階では、調査委が「事故当時、IDGの潤滑油温度は高くなかった」と明らかにしていたため、右IDGも操縦士が直接切ったものと広く受け止められていた経緯がある。 これに対し、今年の調査チームはバードストライク後の右エンジンに注目している。内部が揺れた可能性を示す振動値が、左側の3.44に対して最大値の5を記録していたことが判明し、鳥の衝突が機械的な切り離しを誘発したという仮説の裏付けとなっている。ただし、IDGがバードストライクで停止したという事例は、世界の航空事故調査でこれまで一度も立証されていない。 務安空港のローカライザーと国土交通部の書類送検 事故を拡大させたインフラ側の問題についても、調査は大きく進んでいる。調査委は、務安空港のローカライザー(着陸誘導システムの方位角装置)とコンクリート盛り土が事故を拡大させる決定的な役割を果たし、違法に造られたという点に異論がないほど調査を進めたとされる。 こうした状況を受け、今年8月には韓国警察も動きを見せた。国土交通部が「ローカライザーは規定に合うよう設置された」として出した報道資料を虚偽文書とみなし、関係する国土交通部職員7人を書類送検している。空港設備の違法性と安全管理の不備が、司法判断の場でも厳しく問われている。 事実調査報告書の公表に向けた今後のスケジュール 航空鉄道事故調査委員会は今後のスケジュールとして、早ければ今月末にも確定した事実を盛り込んだ事実調査報告書の作成を終える方針を固めている。その後、年末には事故調査報告書の草案を公表する計画を立てており、最終的な報告書は来年6月ごろに提出される予定となっている。世界で前例のないバードストライクによるIDG停止の検証結果が、最終報告書にどのように盛り込まれるのか注目が集まる。

務安チェジュ航空機事故の調査委、右エンジン電力装置停止は鳥類衝突の可能性との見方

2024年12月に韓国南西部の務安国際空港で発生したタイ・バンコク発チェジュ航空機の炎上事故をめぐり、航空鉄道事故調査委員会は事故当時の右エンジン電力装置停止について、操縦士の操作ではなく鳥類の衝突が原因だった可能性があるとの新たな見方を示したと、chosunonline.comが20日報じた。乗客乗員181人のうち179人が死亡した惨事の核心原因を巡り、調査の方向性が大きく転換している。

務安チェジュ航空惨事の調査委が示した新たな見方

韓国南西部の務安国際空港で2024年12月に起きたチェジュ航空機の炎上事故では、機体に電力を供給する装置である右エンジン電力装置(IDG)が停止したことが、機内の電力供給を正常に行えなくさせた主な事故原因とされてきた。chosunonline.comの取材によると、事故当時の調査委はこれまで、左エンジンと右IDGを操縦士がいずれも停止させた可能性を示してきたという。

しかし今年に入り、調査委の調査チームが大幅に入れ替わったことで、右IDGの停止理由に対する解釈が覆りつつある。調査チームは「操縦士がこれを切った痕跡は見つからず、そうする時間もなかった」として、バードストライク後にエンジンから切り離された可能性があるとの見方を強めている。

ボーイングのマニュアルと右IDG停止を巡る検証

ボーイングのマニュアルでは、IDGが停止するケースは潤滑油温度が上昇した場合と、操縦士が手動で切った場合の二つに限定されている。昨年の調査段階では、調査委が「事故当時、IDGの潤滑油温度は高くなかった」と明らかにしていたため、右IDGも操縦士が直接切ったものと広く受け止められていた経緯がある。

これに対し、今年の調査チームはバードストライク後の右エンジンに注目している。内部が揺れた可能性を示す振動値が、左側の3.44に対して最大値の5を記録していたことが判明し、鳥の衝突が機械的な切り離しを誘発したという仮説の裏付けとなっている。ただし、IDGがバードストライクで停止したという事例は、世界の航空事故調査でこれまで一度も立証されていない。

務安空港のローカライザーと国土交通部の書類送検

事故を拡大させたインフラ側の問題についても、調査は大きく進んでいる。調査委は、務安空港のローカライザー(着陸誘導システムの方位角装置)とコンクリート盛り土が事故を拡大させる決定的な役割を果たし、違法に造られたという点に異論がないほど調査を進めたとされる。

こうした状況を受け、今年8月には韓国警察も動きを見せた。国土交通部が「ローカライザーは規定に合うよう設置された」として出した報道資料を虚偽文書とみなし、関係する国土交通部職員7人を書類送検している。空港設備の違法性と安全管理の不備が、司法判断の場でも厳しく問われている。

事実調査報告書の公表に向けた今後のスケジュール

航空鉄道事故調査委員会は今後のスケジュールとして、早ければ今月末にも確定した事実を盛り込んだ事実調査報告書の作成を終える方針を固めている。その後、年末には事故調査報告書の草案を公表する計画を立てており、最終的な報告書は来年6月ごろに提出される予定となっている。世界で前例のないバードストライクによるIDG停止の検証結果が、最終報告書にどのように盛り込まれるのか注目が集まる。

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。