元リアリティ番組スターでロサンゼルス市長選に敗れたスペンサー・プラット氏は、ドナルド・トランプ大統領と面会し、映画・テレビ業界の復活に向けた25%の連邦税控除について協議した。この動きは、業界の衰退と雇用流出に対する懸念を背景に、トランプ氏の支持者らによる働きかけの一環として浮上している。
トランプ大統領との会談と「ハリウッド救済」への意欲
スペンサー・プラット氏は、自身のInstagramを通じ、カリフォルニア州ランチョ・パロス・ヴェルデスにあるトランプ・ナショナル・ゴルフクラブでドナルド・トランプ大統領と面会したことを明らかにした。プラット氏は、会談の主な議題が「ハリウッドを復活させるための25%の連邦映画税控除」の策定であったと報告している。 Deadline および Us Weekly によると、プラット氏はトランプ氏のこの問題に対する姿勢を強く称賛しており、同大統領がカリフォルニア州のエンターテインメント産業を軽視していないと強調した。

「ハリウッドを復活させるための25%の連邦映画税控除について大統領と協力している。私はハリウッドを救うことに尽力しており、この問題に対する大統領の並外れた寛大さと注力に深く感謝している。彼はエンターテインメント産業の活性化に非常に情熱を注いでおり、もはやカナダやイギリス、あるいはブダペストに我々の利益を奪わせることはない」 スペンサー・プラット、リアリティ番組出演者
この面会は、プラット氏が7月にホワイトハウスのオーバルオフィスでトランプ氏と面会したことに続くものだ。ホワイトハウス当局者は、今回のLAでの会談が短時間の滞在中に複数行われた公務の一つであったことを認めている。MS NOW によれば、プラット氏は市長選での敗北後も、地域社会のために活動を続ける姿勢を示している。
業界が直面する雇用危機と税制優遇策の背景
プラット氏が提唱する税控除は、パンデミック、ストライキ、制作コストの高騰、そして「ピークTV」時代の終焉により打撃を受けたハリウッドの現状を打開するための手段として位置づけられている。Deadline は、過去の制作現場の縮小により、ロサンゼルス地域で4万人以上の業界雇用が失われ、多くの関連ベンダーが撤退を余儀なくされている現状を指摘した。

この税控除案はプラット氏個人の発案ではなく、以前から業界関係者や労働組合の間で議論されてきたものだ。俳優のジョン・ヴォイト氏らは2025年5月に、トランプ氏に対して映画制作の国内回帰を求める書簡を提出している。一方で、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事陣営は、この提案が以前から議論されていたものであることを示唆し、プラット氏の投稿に対して ギャビン・ニューサムが昨年提案したアイデアのことか?スペンサー、頑張れ! とコメントしている。
ロサンゼルス市長選後の政治的立ち位置
プラット氏は今年初め、ロサンゼルス市長選に出馬し、共和党登録者として注目を集めた。TheWrap の集計によると、市長選では現職のカレン・バス氏が34%、ニティア・ラマン氏が29%、プラット氏が25.5%の得票率を記録した。プラット氏は決選投票には進めなかったものの、政治経験のない候補者としては異例の支持を得た。

プラット氏の政治活動をめぐっては、トランプ氏が選挙戦中に彼を支持する姿勢を示したほか、落選後も 彼は抗議すべきだ。私の強い意見では、あれは不正選挙だった と述べ、敗北を認めない発言を繰り返している。Us Weekly が報じたところによれば、プラット氏は市長選の結果を受けてロサンゼルスを離れると示唆していたが、現在も市内に留まっている模様だ。
今後のプラット氏の役割については不透明なままだ。彼が正式なロビイストとして活動するのか、あるいはジョン・ヴォイト氏のような「特別大使」としてトランプ政権と連携していくのかについては、ホワイトハウス側からの公式な発表はなされていない。業界関係者は、連邦レベルでの税制優遇が、海外流出が続く映画制作の国内引き戻しにどの程度寄与するのかを注視している。