イギリス・イングランド東部の裁判所で16日、亡くなった女性の自宅で遺体に性的行為をした罪に問われたスティーヴン・セラーズ被告に対し、禁錮1年4カ月の有罪判決が言い渡された。bbc.comが報じた。
ヒバルドストウの住宅で起きた死体損壊事件の概要
スティーヴン・セラーズ被告(62)は、イングランド東部ノース・リンカンシャーのヒバルドストウで暮らしていた。被告はがんと診断されてから8週間後に死去した女性の自宅に入り込み、遺体に対して性行為に及んだとされる。家に戻った女性の息子とおいが現場を発見して止めに入った。家の中で遺体といる状態だったのは被告だけで、その時間は約15分間だったとbbc.comは伝えている。レイチェル・スコット検事によると、被告は犯行後に服を着て建物から走り去ったという。
検察が指摘した悪質な計画性と信頼の悪用
スコット検事は、この事件には悪質な要素が複数存在すると主張した。女性の自宅というプライベートな空間で、家族の目の前で犯行が行われた点や、信頼がひどく悪用された点を挙げている。さらに、被告が犯行時に門をボルトで締め、ドアに鍵をかけ、カーテンを閉めていたことから、一定の計画性があったと認定された。被告は警察の事情聴取に対して罪状を否認していたが、その後の審理では死体に自分の性器を挿入した罪を認めていた。
弁護側が求めた社会内刑と遺族の受けた深い衝撃
裁判でベン・ドネル弁護士は、被告が1988年以降は犯罪歴がなく、性犯罪も一度も犯したことがないと訴えた。かつてはトラック運転手として働き、優秀な従業員だったとも主張し、刑の執行を猶予して地域社会で更生を目指す社会内刑を求めた。一方、女性の息子は裁判で大きな衝撃を受けたと説明し、犯行は想像を絶するもので正当化できる理由などまったくないと語った。女性は非常に誇り高い人物であり、病気の間は家族で尊厳を守ろうと努めていたという。
ハル刑事法院の下した量刑判断と法改正の背景
ジョン・サッカリー判事は量刑の言い渡しにあたり、もし犯行の時期が1カ月足らず後であったなら、法改正によって被告には最大7年の禁錮刑が言い渡されていたはずだと述べた。現行法では判事として最大2年の刑しか科せないと説明し、被告が早期に有罪を認めたことを考慮して16カ月に短縮したとした。判事は、これが明らかに計画された暴行であり、女性の息子がショックでぼうぜんとし裏切られたと感じていると指摘している。
被告に言い渡された5年間の性的危害防止命令
ハル刑事法院での公判を通じて、裁判所は禁錮刑の言い渡しに加えて被告に対する強い制限措置を講じた。サッカリー判事は被告に対し、5年間の性的危害防止命令と、女性の息子およびおいへの接近を禁じる命令を下した。性的危害防止命令を受けた者は、さまざまな行動制限の対象となる。被告は判決の言い渡しでは感情を表に出さなかったと、bbc.comは報じている。