李在明政権が推進する戦時作戦統制権の早期移管をめぐり、慎重論を唱えたゼイビア・ブランソン在韓米軍司令官の発言に対し、韓国の与党圏から批判が出ている。.
ブランソン司令官が示した慎重姿勢と新たな基準
在韓米軍のジェイビア・ブランソン司令官は14日、ワシントンのゴールド国際戦略研究所の行事で、戦時作戦統制権の移管自体には賛成の意を示した。しかし、チョソン・オム(chosunonline.com)の報道によると、「条件が変わり、われわれの計画も変わったため、満たすべき新たな基準がある」と述べ、早期移管に対して慎重な姿勢を崩さなかった。AFPBB Newsの報道では、9月の米韓首脳会談を受けた11月の米韓安保協議で大きな進展が期待されていた韓国側との温度差が浮き彫りになったと指摘されている。ブランソン司令官は13日の米戦略国際問題研究所(CSIS)での対談でも「時間も条件の一つ」と述べ、必要な能力を備えずに移管した場合のリスクを米大統領と国防長官に報告すると強調していた。

非武装地帯の管轄権をめぐる与党からの猛反発
ブランソン司令官が同日の行事で「国連軍司令部の観点から見れば、大韓民国は南側の鉄柵線から始まる」と発言したことに対し、韓国の与党から強い反発が起きている。チョソン・オムの報道によると、進歩系与党「共に民主党」所属で国会国防委員長を務める陳聲準議員は16日、フェイスブックでブランソン司令官を「大韓民国の領土主権を否定する国連軍司令官」と批判した。中央日報の報道でも、この発言が「大韓民国の領土を韓半島とその付属島嶼と規定した韓国憲法に反する」との指摘が出ており、非武装地帯(DMZ)に対する韓国の主権をどのように認識しているのか問わざるを得ないとの声が上がっている。
国連軍司令部による釈明と政府内の不満
こうした批判に対し、国連軍司令部は14日、「大韓民国の主権に疑問の余地はない」との声明を発表した。チョソン・オムの報道によれば、司令部は「軍事上・行政上の責任を説明したもので、主権問題を扱う意図はなかった」と釈明している。しかし、韓国国防部のチョン・ビンナ報道官は15日の定例会見で、移管条件が変わる可能性について「ゴールポストを動かし続けるなら、有事作戦統制権の移管は永遠にできない」との立場を示した。聯合ニュースの報道によると、政府内部では米軍事当局が移管の条件を恣意的に変更しているという強い問題意識があるという。

連合司令部体制の再検討を求める声
与党内からは、米軍指揮官の発言に対する対応だけでなく、同盟の枠組みそのものの見直しを求める意見も出ている。チョソン・オムの報道によると、共に民主党の陳聲準議員は、戦時・平時を問わず韓国軍が作戦統制権を自ら行使する方策を積極的に検討すべきだとし、「未来連合司令部の創設計画も全面的に再検討する必要がある」と述べた。同じく共に民主党の李奇櫶議員も、在韓米軍司令官は政策決定者ではないと指摘し、主権国家の安保主権を揺るがす米軍指揮官の発言を野党が盲目的に擁護していると批判した。
相次ぐ遺憾の表明と米国側への抗議
進歩系野党からも、政府の毅然とした対応を求める声が上がっている。チョソン・オムの報道によると、進歩系野党「祖国革新党」の金峻亨院内代表は「ブランソンの口を塞ぎ、韓国政府が口を開け」と述べ、発言に対する遺憾の意と警告を厳重に示すべきだと主張した。韓国国防部の姜信哲長官は前日の国会国政監査で、米国側にすでに抗議の意を伝えたことを明らかにしている。AFPBB Newsの報道では、米国が対中抑止や在韓米軍の戦略的柔軟性を強化するため、移管問題を交渉材料にしているとの分析も専門家から示されている。

今後の安保協議と残された課題
米韓両国は、2015年の安保協議で合意した条件に基づいて移管を推進してきた。連合防衛を主導するために必要な軍事的能力や、北朝鮮の脅威への包括的な対応能力などがその条件となっている。AFPBB Newsの報道によると、韓米が見解の異なる部分を調整するための安保協議は12月に延期される可能性もあるという。米国側が求める新たな基準や能力評価のやり直しをめぐり、双方がどのように意見の隔たりを解消していくのか、今後の動向が注目されている。