中国外務省は16日、王毅外相がイスラエルのイサク・ヘルツォグ大統領と会談し、イスラエルに対しパレスチナ・ヨルダン川西岸地区における入植地の強制的な建設の中止と行動の撤回を求めたと発表し、王氏はパレスチナ問題を今世紀最大の歴史的不正義と批判した。.
王毅外相がイスラエル大統領に西岸地区の入植地建設中止を要求
中国外務省の発表によると、王毅外相は15日にアゼルバイジャンで開催された会議の傍らで、イスラエルのイサク・ヘルツォグ大統領と会談を行った。王氏はイスラエルに対し、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区における入植地の強制的な建設を直ちに中止し、その行動を撤回するよう求めた。その上で、パレスチナ問題は今世紀最大の歴史的不正義であると強調した。中国は長年にわたりパレスチナの主張を支持し、イスラエルとパレスチナ国家が共存する2国家解決こそが正しい方向性だとの立場を崩していない。
イスラエル大統領がXで会談を報告しイランの脅威を強調
イスラエルのヘルツォグ大統領は自身のXへの投稿で、王氏と会えたことをうれしく思うと述べ、会談では両国間の関係と中東情勢に焦点を当てたとした。その一方で、この地域における平和へのイスラエルの願望と、イランとそのテロ組織をはじめとする安全保障に対する戦略的な脅威を強く主張したと書き込んでいる。中国はイランと緊密な関係を維持しており、イラン産原油の最大の買い手でもある。イラン産原油はかつて、イランの核開発計画を理由にアメリカの制裁対象となっていた経緯がある。
ガザの人道危機打開と暫定政府樹立への模索
王外相は今回の会談で、現在の最優先事項はガザへのアクセスを完全に開放し、人道的大惨事の拡大を食い止めることだと述べている。中国は中東における紛争の仲介者としての役割を担おうとしており、ガザでの紛争においてはパレスチナの団結に焦点を当ててきた。2024年には対立するパレスチナの各派閥に、イスラエルとの戦争後に占領下のヨルダン川西岸地区とガザ地区に暫定的な国民和解政府を樹立することで合意させたが、その実現には至っていない。さらに王氏は、関係当事者が対話に戻って紛争の政治的解決を模索するよう、国際社会と協力していく用意があるとも表明した。
停戦から1年が経過したガザ地区の現状と死者数
イスラエルとガザの武装組織ハマスが停戦に合意してから1年が経過したものの、ガザの人々は依然としてイスラエル軍の攻撃、避難、食料安全保障に関して常に脅威にさらされながら生活している。大規模な爆撃は停止したものの、イスラエルはガザ地区への攻撃をほぼ毎日続けている。ハマスが運営するガザの保健省によると、2025年10月に停戦が始まってからの1年間で、イスラエルの攻撃により1400人以上のパレスチナ人が殺された。この数字は国連が信頼できるとみなしているものである。
停戦合意の停滞と2023年からの経緯
米国が仲介した停戦は、2023年10月7日にハマスが主導した集団がイスラエル南部を急襲し、報復としてイスラエルがガザ地区で開始した戦争を終結させる合意の第1段階だった。ハマスによるイスラエル襲撃では約1200人が殺害され、251人が人質に取られた。しかし、合意の次の段階への進展は停滞しており、イスラエルとハマスが互いに合意条件に違反していると非難し合っている状態が続いている。