台湾の国家通信社によると、台風チャンピーの接近に伴い、金曜日には台湾本島全域の学校やオフィスが閉鎖されました。台湾の中央気象署(CWA)は木曜日に陸上および海上警報を発令し、同国の交通省は木曜日に主に国内線を中心に125便の運航をキャンセルしたと発表しました。さらに、台湾の交通省は金曜日についてすべての国内線262便に加え、669便の国際線もすべて欠航となったことを明らかにしました。
台湾全域の業務停止と交通機関への影響
台湾では山岳地帯などから約1,300人が避難し、内務省の発表によれば、これまでに1人が死亡、94人が負傷しています。ライ・チンテー総統は国民に対し、直ちに台風への備えを行うとともに、山間部や海岸に近づかないよう呼びかけました。沿岸の町には時速150キロを超える突風への警戒を促す携帯電話の緊急速報が届き、台北周辺を含む北部の山岳地帯では最大約1メートルの降雨が予想されました。北東部の宜蘭県では、強風と激しい雨に見舞われました。
在台米国大使館にあたる米国AIT台北事務所は、台風チャンピーの接近を理由に2026年10月23日(金)に閉館すると発表しました。また、米国の気象機関である海洋大気庁(NOAA)などの情報によると、嵐の循環は亜熱帯の海域で閉鎖された低気圧性循環を維持しながら北西へ移動しています。
CWAの予報官である劉沛騰氏は、台風が台湾に接近する過程で 停滞、ループ、または左右にふらつく 動きを見せた場合、上陸の可能性も排除できないと指摘しました。また、同氏は 台風の速度が遅くなれば、強風が台湾に影響を及ぼす時間が長くなる と懸念を伝えています。
フィリピンでの被害状況と「ロザル」としての通過
フィリピン国内においては、この台風は「ロザル」という現地名で呼ばれ、同国にとって2026年で18番目の熱帯低気圧となりました。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)の木曜日午後5時の発表によれば、暴風の勢力はスーパー台風から台風へと弱まったものの、中心付近の最大風速は時速165キロ、最大瞬間風速は時速205キロを記録しました。なお、最盛期には最大持続風速が時速215キロ、あるいはNASAのMODISプログラムによると時速296キロ(185マイル)に達していました。


フィリピンの気象当局は、バタネス州で100〜200ミリ、カガヤン州で50〜100ミリの激しいから非常に激しい雨が降ると予測し、バタネス州の北部および東部沿岸では最大12メートル、バブヤン諸島周辺では最大9メートルの高波が押し寄せるおそれがあるとして波浪警報を発令しました。また、バタネス州やバブヤン諸島、カガヤン州の本土、イサベラ州北東部、イロコス・ノルテ州、アパヤオ州などに対して風雲シグナルが発令され、沿岸海域では小船の航行禁止などの措置が取られました。
日本への接近と今後の進路
日本気象庁(JMA)は、台風30号が金曜日から土曜日にかけて沖縄県の先島諸島付近を通過し、その後九州方面へ向かうと予測しています。日本国内では、ロイター通信の報道として、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、スカイマークなどの各航空会社が日曜日までに100便以上の欠航を決定し、1万1,000人以上の旅行者の移動に影響が出ています。日本気象庁は、沖縄県において金曜日に最大時速198キロ、土曜日に時速180キロの突風が吹くおそれがあるとし、線状降水帯の形成による記録的な大雨や土砂災害への厳重な警戒を呼びかけています。予報では、台風は九州と韓国の間に位置する対馬海峡付近で勢力を弱めながら東へ進路を変えるとされています。
2026年最強の嵐としての記録
今回の台風チャンピーは、10月20日に最大持続風速が時速296キロ(185マイル)に達し、2026年で最強の熱帯低気圧として記録されました。コロラド州立大学(CSU)のサイクロンデータベースやアメリカ海洋大気庁(NOAA)などの分析によれば、チャンピーは4月に発生した台風シンラクーと並び、2026年を通じて最も強い1分間持続風速を記録した台風となっています。米国北西太平洋における今年の25番目の台風として発生した同系統の嵐は、エルニーニョ現象が強まる気候パターンの影響を受けていると指摘されています。