ブラジル大統領選の決選投票が2025年10月25日に行われ、現職のルラ・ダシルバ大統領が得票率51.78%を獲得し、ボルソナロ前大統領の長男であるフラビオ・ボルソナロ上院議員を破って再選を果たしたと、読売新聞オンラインなどが報じた。
ブラジル大統領選で現職ルラ氏が再選
南米ブラジルで2025年10月25日に大統領選の決選投票の投開票が行われ、現職で左派の労働者党に所属するルラ・ダシルバ大統領が当選を決めたと、読売新聞オンラインやYahoo!ニュースが報じた。選管当局の集計(開票率99.95%)によると、ルラ氏の得票率は51.78%、対立候補である右派・自由党のフラビオ・ボルソナロ氏は48.22%だった。第1回投票でボルソナロ氏に次いで2位だったルラ氏が、決選投票で逆転勝利を収めた形となる。ルラ氏の通算4期目の任期は2027年1月5日から4年間となる。
選挙戦の争点とルラ氏の勝因
ルラ氏は03年に大統領に就任し、これまで計3期の政権を担ってきた経歴を持つ。今回を「最後の選挙戦」と位置づけ、自身が始めた低所得者層への条件付き現金給付制度の増額や、労働時間を短縮する憲法改正案を前倒しで可決するなどして政策実行力をアピールしたと読売新聞オンラインは伝えている。中央日報日本語版の報道によると、ルラ氏は再選に向けて5000万人に福祉手当を前倒し支給する勝負手を打っていた。
対立候補フラビオ氏の主張と外交政策の対立
敗れたフラビオ・ボルソナロ氏は、ジャイル・ボルソナロ前大統領の長男である。選挙戦では、米国のトランプ大統領が力を入れる麻薬対策への連携や、国内の犯罪組織を麻薬テロ組織に指定して取り締まりを強化することを訴えていた。さらに、22年の大統領選でルラ氏に敗れた後にクーデター未遂罪などで有罪判決を受けた父の恩赦も公約に掲げていたと、読売新聞オンラインは伝えている。MEGABRASILの報道でも、両候補の外交政策案の対立が鮮明になっていたことが指摘されている。
今後の対米関係とブラジルの選択
中南米では米国のトランプ大統領との関係を重視する右派政権の誕生が続いており、地域大国であるブラジルも親米路線へ転換するかどうかが注目されていた。ルラ氏は25日夜のサンパウロでの演説で、「ブラジルは他国の裏庭にはならない。民主主義を守るために票を投じた国民に感謝する」と述べたと読売新聞オンラインは報じている。関税政策などでトランプ氏と対立してきたルラ氏の続投により、ブラジルは今後もトランプ政権とは距離を置く見通しであるとYahoo!ニュースや読売新聞オンラインは伝えている。新興国で構成するBRICSやグローバル・サウスとの連携を強化する考えを示すルラ政権に対し、米国の圧力がさらに強まる可能性も指摘されている。
