フラミンゴ連れ去りと裁判所での評決
ネバダ州の法廷で下された評決により、カナダ・オンタリオ州出身のミッチェル・フェアバーン被告(34)の刑事責任が認定されました。事件が起きたのは2026年3月3日の早朝です。同被告は、ラスベガスのストリップ地区にある老舗ホテル「フラミンゴ・ラスベガス・ホテル&カジノ」の野生動物生息地から、27歳のチリフラミンゴ「ピーチー」を連れ去りました。
裁判では、約5時間に及ぶ陪審の審議の末、重罪および軽罪の動物虐待の罪で有罪が確定しました。事件発覚後、同被告はアメリカ出国ができず、ラスベガス市内で自宅軟禁下に置られています。
裁判所での審理では、事件当夜の防犯カメラ映像などが証拠として提出されました。エレベーター内やホテルの廊下を、同被告が鳥の首を掴んで運ぶ様子が記録されていました。クラーク郡地方裁判所のジャクリーン・ブルース地区判事は、判決言い渡しを行う量刑審訊の期日を12月1日に指定しました。有罪となった重罪については最長4年の禁錮刑、軽罪については最長6か月の禁錮刑が科される可能性があります。
大量の飲酒と法廷での証言
弁護側は、酔いに任せた軽率な行動であり、動物に危害を加える意図は一切なかったと主張しました。被告の弁護人を務めるジョシュ・トムシェック氏は、法廷で次のように述べています。
「あんなことをすべきではなかったし、生息地に入るべきではなかった。鳥に触るべきではなかったし、ピーチーを屋内に連れ込むべきでもなかった。実のところ、ミッチは酔っていた。ミッチは愚かだった。彼は間違った判断を下したのだ」
被告本人は証言の中で、羽が不揃いに見える鳥を助けようとしたと説明し、写真を撮影するための「おふざけの冗談」のつもりだったと語りました。しかし、検察側は、鳥の足を持って引っ張るなどして意図的に苦痛を与え、現場やホテルの床には抜け落ちた羽が残されていたと指摘しました。
ピーチーの健康状態と保護活動家の反応
事件に巻き込まれたフラミンゴのピーチーは、27歳という高齢の個体です。事件後、ローン・マウンテン動物病院の医療ディレクターを務める獣医師ティファニー・ムーア氏によると、身体的な回復は見せているものの、人間による診察を受ける際には以前よりも強い不安や緊張を示すようになっています。

同病院の獣医師は、被告が鳥の首を掴んだ行為について「不適切であり、致命的になり得た」と証言しました。また、警察がピーチーを発見した際、鳥は7枚から8枚の羽を失っており、羽には血が付着し、翼に負傷が確認されていました。

この判決に対し、ネバダ州の動物権利擁護活動家であり、同州の動物虐待防止法の強化に携わったジョン・ウォードビー氏は、裁判所の外で記者団に対し次のように評価しています。
「これが、私たちの動物たちに手を出そうとする他の誰かに向けて、ネバダ州ではそんなことはさせないというメッセージになることを願っている」
クラーク郡検察官のヘイリー・ウィルミング氏によれば、フェアバーン被告は事件後に殺害予告などを受けており、裁判を待つ間に父親ががんで亡くなった際もアメリカを離れることができませんでした。しかし検察側は、それらの不幸な出来事は被告自身が引き起こした選択の結果であると強調しています。