コロラド州南西部とニューメキシコ州のフォーコナーズ地域では、記録的な豪雨による壊滅的な河川氾濫が2日目を迎え、数百人の救助活動や住民の避難が続いています。州当局は災害緊急事態を宣言し、連邦支援に向けた手続きを進めています。
2026年10月25日の時点で、サンフアン川やアニマス川などの急激な増水により、地域の生活インフラは大きな打撃を受けています。各地で道路の寸断や橋の流出が発生し、住民が孤立する事態となりました。州および地方当局は警戒を呼びかけ、復旧作業と救助活動を急ピッチで進めています。
サンフアン郡とファミントンにおける大規模救助と被害の全貌
ニューメキシコ州サンフアン郡では、河川の急激な氾濫によって住民が自宅の屋根に取り残されるなど、緊迫した状況が伝えられています。サンフアン郡消防救助局のデヴィッド・ベガ消防長は、現場での混乱や迅速な対応について「実際の救助活動の件数で言えば、おそらく200〜300件ほどの実際の救助が行われたとみられる」と述べています。
サンフアン郡の当局者であるデヴィッド・ニーリー氏によると、水深が3〜4フィートに達した家屋から人々を救出する作業が続けられました。ファミントンのスティーブ・ヘビー警察署長は、今回の災害を「世代に一度の、実態を伴う重大な事態である」と指摘し、住民に避難を呼びかけました。また、ブルームフィールドのジョン・モーラー市長は、野球場などのスポーツ施設が浸水被害を受けたことを明らかにし、全壊や深刻な被害が広がっている状況を報告しました。アステックのブレット・ライニア市長も、リバーサイドパークがアニマス川の氾濫によって閉鎖されたと述べ、1940年代やそれ以前の歴史的洪水盤を思い起こさせる水位に懸念を示しました。ニューメキシコ州側の避難所では、自宅を失ったデニス・アレクサンダー氏(41歳)がメディアの取材に対し、急激な増水によって数分のうちにすべてを失ったと語っています。
パゴサスプリングスとアーチュレタ郡を襲った河川の急流
コロラド州南西部のパゴサスプリングスを流れるサンフアン川は、10月23日早朝に15.02フィートという記録的な水位のピークを記録しました。これは前年の洪水時を大きく上回り、過去の記録に迫る規模となりました。

アーチュレタ郡のロンジノス・ゴンザレス・ジュニア郡マネージャーは、昨年の洪水被害よりも明らかに深刻であるとの見解を示し、低地や洪水多発地帯の住民約150世帯に対して戸別訪問による避難勧告が実施されたと説明しました。パゴサスプリングス町内では、パゴサ湖ズ・プロパティ・オーナーズ・アソシエーションのクラブハウスにアメリカ赤十字社が避難所を開設し、避難民の支援にあたりました。また、アーチュレタ郡のマイケル・ル・ルックス保安官事務所によると、国連救助隊やコロラド州兵がヘリコプターを出動させ、増水した道路から流されたRV車(レクリエーション車両)に取り残された2人と3匹の犬を救助する事例も発生しました。
州知事の緊急事態宣言と交通インフラへの深刻な影響
コロラド州のジャレッド・ポリス知事は、南部の複数郡にまたがる深刻な洪水被害を受けて災害緊急事態を宣言しました。この宣言により、州兵の動員や州の緊急事態運営センターを通じた救助活動の統括が可能となりました。

コロラド州交通局(CDOT)は、南部および南西部における複数の主要道路で通行止めや迂回措置を実施しています。アーチュレタ郡やサウスフォーク、シルバートン周辺などの地域では、道路の決壊や橋の流出が相次ぎました。サウスフォーク消防救助局のリンエット・ナイ・シュミット氏によれば、同町では約80から100世帯に対して避難命令が出され、サウスフォーク・リオグランデ川の沿線で警戒が続けられました。交通規制の対象となった主な区間には以下が含まれます。

- US 550(レッドマウンテンパス、シルバートン〜アウレイ間)
- US 160(パゴサスプリングス近郊およびウルフクリークパスからサウスフォーク間)
ニューメキシコ州のミシェル・ルハン・グリシャム知事も、推定2,710万ドルの損害額を見込んで連邦緊急援助を求める準備を進めています。サンフアン川の水位は低下傾向にあるものの、当局は住民に対して引き続き警戒を怠らないよう呼びかけています。