米ホワイトハウスのケイティ・ザカリア大統領報道官が就任からわずか5日後の16日に解任されたと報じられた。.
トランプ大統領が就任わずか5日でザカリア報道官を解任
トランプ米大統領は16日、ホワイトハウス報道官を務めていたケイティ・ザカリア氏を解任した。就任は今月12日であり、在任期間はわずか5日という短期間で幕を閉じた。これはトランプ政権の側近として最短記録を更新し、1期目のアンソニー・スカラムッチ広報部長が持っていた記録の半分に縮まる形となった。顧問らがCNNに語ったところによると、トランプ氏はザカリア氏が「プライムタイムに出る準備ができていなかった」と結論づけたという。読売新聞の報道によると、トランプ氏は16日に取材に対し、ザカリア氏に「あなたは幸せになった方がいい。この仕事は決して楽ではない。正直、もし私があなただったら考え直す」と伝え、退任を促したことを明らかにしている。
司法試験の合格をめぐる経歴に浮上した疑義と曖昧な釈明
ザカリア氏はホワイトハウス報道官としての職位を守るため、複数のメディア出演を重ねていた。その中でFOXニュースの番組司会者から、弁護士だと再三主張していたにもかかわらず司法試験に合格していないことを公表しておけばよかったと思うかと問われた際、「そうした質問はされなかった」と答えていた。読売新聞によると、ザカリア氏は記者団から「どの州で司法試験に合格したか」と問われても「中国に移住したとき」などと曖昧な返答に終始した。さらに15日の米FOXの番組では、司法試験に不合格だったことを一転して認め、「法科大学院で法学博士号を取得し、実務経験があった」などと釈明に追われた。
中国での勤務経験とトイレに関する発言に対する各国の反応
経歴の検証過程では、ビジネス向けSNS「リンクトイン」のプロフィルに記載されていた中国での勤務経験も注目された。CNN.co.jpの報道によると、ザカリア氏は極右のポッドキャスト配信者ジャック・ポソビエック氏との15日の対談で、中国での勤務に関して「中国から帰国したばかりの頃、こう思ったのをはっきり覚えている。どうして中国が次に台頭する国になるのか。まともなトイレさえないのに」と述べていた。これを受け、中国外務省の毛寧報道官は16日の定例会見で、皮肉を交えながらザカリア氏に対してもっと頻繁に中国を訪れるよう招待の意向を示している。なお、中国司法省によれば、同国で弁護士資格を取得できるのは中国国民に限られるため、どのような資格で実務にあたっていたのか不透明な部分が残されている。
初会見での緊張と保守系メディアでの追及が決定打に
ザカリア氏の混乱は13日の初会見から表面化していた。およそ14分間の会見の大半を緊張しながら原稿の読み上げに費やし、何度も言葉に詰まった末に質問を受け付けたのは保守系メディアの記者3人のみだった。その後、ホワイトハウスは支持を集めるために友好的なメディアへ次々と出演させたが、結果は逆効果となった。支持層である保守派のトランプ氏支持者らからも厳しい質問や経歴の誇張に対する批判が浴びせられ、ホワイトハウスの広報戦略は大きな痛手を負った。スティーブン・チャン広報部長は当初、ザカリア氏が会見場を「掌握した」とSNSで称賛していたものの、結果として政権の致命的なミスを露呈する形となった。

連邦政府運営のイメージ悪化と今後の政権運営への影響
今回の解任劇は、トランプ氏の指導スタイルや連邦政府を効果的に運営する能力の欠如という既存のイメージをさらに強固にするものとなった。トランプ政権ではこれまでにもCDCの所長やIRSの長官といった上院承認済みの高官が短期間で更迭される事例が相次いでいる。7月に実施されたCNNの世論調査では、連邦政府の運営に対する不支持が65%に達しており、無党派層や共和党支持層の一部からも懸念の声が上がっていた。有権者が政権の動向に厳しい視線を向ける中、中間選挙を数週間後に控えた時期での今回の不手際は、政権にとってさらなる逆風となりそうだ。
