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テキサス州上院選:民主党リード、イーロン・マスクら共和党へ巨額資金

米南部テキサス州で11月3日に迫る連邦上院選をめぐり、民主党のジェイムズ・タラリコ候補がわずかなリードを保つ中、共和党のケン・パクストン候補陣営に対してイーロン・マスク氏らから数億ドル規模の巨額資金が投入されていると、ロイターが21日付で報じた。 テキサス州連邦上院選で民主党が30年ぶり勝利を狙う構図 米南部テキサス州では、民主党が11月3日の中間選挙における連邦上院選で、州全体の選挙として30年余りぶりに勝利する最大のチャンスを手にしたとみられている。ロイターの報道によると、選挙戦の広告支出総額はすでに5億ドルを超えており、このまま推移すれば米上院選史上最も高額な選挙戦になる見通しである。テキサス州大学の世論調査専門家ジェームズ・ヘンソン氏によると、民主党のタラリコ氏は一貫してわずかながらリードを保っているが、その差はおおむね誤差の範囲内であり、1994年以来最も激しい接戦となっている。 ブッシュ家メンバーの民主党候補支持がもたらす波紋 こうした中、テキサス州を地盤とする共和党の名高い政治家一族であるブッシュ家から、民主党候補を支持する動きが出ているとBBC Newsが報じている。ジョージ・W・ブッシュ元大統領の娘であるバーバラ・ブッシュ氏は、タラリコ氏の選挙運動を支える政治活動委員会に2500ドルを寄付した。さらに、元大統領の弟であるニール・ブッシュ氏も、パクストン氏がドナルド・トランプ大統領の2020年大統領選を巡る主張を手伝ったことなどを理由に、フェイスブックへの投稿でタラリコ氏に投票したと表明している。パクストン候補は共和党予備選でニール氏に勝っており、保守層の一部における不満の表れとなっている。 写真:Yahoo!ニュース 共和党陣営による巨額資金投入と支持者動員の実態 民主党の優勢が伝えられる一方、共和党は巨額の資金力を背景に巻き返しを図っている。スペースXやテスラを率いる実業家イーロン・マスク氏は、共和党上院選支援組織「セネート・リーダーシップ・ファンド」に1億5800万ドルを寄付し、同額が共和党系スーパーPAC「テキサスPAC」へ移された。パクストン氏を支援する外部団体の総支出は約2億3900万ドルに達し、民主党系最大団体の5倍超に上る。ただし、世論調査では投票先未定層がほとんど残っておらず、今回の資金投入は有権者の説得ではなく、熱意の面で苦戦する共和党支持者を投票所に向かわせるための動員が主目的となっていると、テキサス大学のヘンソン氏は指摘している。 文化・価値観をめぐるネガティブ広告の応戦 共和党側は、インフレや経済問題よりも支持層を刺激するため、文化や価値観をめぐる争点に依存している。テキサスPACなどは、タラリコ氏が未成年者向けの性別適合医療やトランスジェンダーの人々を支持していると非難する広告を展開した。しかし、ポリティファクトなどの独立系ファクトチェック機関は、タラリコ氏が子どもに対する性別適合手術には反対を公言しているとして、こうした主張を誤りと判定している。一方のタラリコ陣営は草の根の資金集めで対抗し、7月から9月までに6400万ドルを集めたものの、パクストン氏側による攻撃広告や過去の職権乱用疑惑などを巡る情報戦が激化している。 写真:毎日新聞 国境付近の生活現場におけるトランプ政権政策への不満 選挙戦の背景には、生活費の高騰だけでなく、移民政策に対する有権者の複雑な思いもある。毎日新聞の現場ルポによれば、メキシコ国境に近いテキサス州サンベニートでは、2024年の大統領選でトランプ氏に投票した住民が、人権軽視と批判される不法移民の取り締まりや家族の強制送還に直面し、過去の投票行動を後悔する声が上がっている。こうした生活上の不満や経済への懸念が、保守層全体の投票意欲を鈍らせる要因として指摘されており、投票日まで2週間を切ったテキサス州の選挙戦は、記録的な資金戦と熱意の喚起を巡る最後の攻防を迎えている。

テキサス州上院選:民主党リード、イーロン・マスクら共和党へ巨額資金

米南部テキサス州で11月3日に迫る連邦上院選をめぐり、民主党のジェイムズ・タラリコ候補がわずかなリードを保つ中、共和党のケン・パクストン候補陣営に対してイーロン・マスク氏らから数億ドル規模の巨額資金が投入されていると、ロイターが21日付で報じた。

テキサス州連邦上院選で民主党が30年ぶり勝利を狙う構図

米南部テキサス州では、民主党が11月3日の中間選挙における連邦上院選で、州全体の選挙として30年余りぶりに勝利する最大のチャンスを手にしたとみられている。ロイターの報道によると、選挙戦の広告支出総額はすでに5億ドルを超えており、このまま推移すれば米上院選史上最も高額な選挙戦になる見通しである。テキサス州大学の世論調査専門家ジェームズ・ヘンソン氏によると、民主党のタラリコ氏は一貫してわずかながらリードを保っているが、その差はおおむね誤差の範囲内であり、1994年以来最も激しい接戦となっている。

ブッシュ家メンバーの民主党候補支持がもたらす波紋

こうした中、テキサス州を地盤とする共和党の名高い政治家一族であるブッシュ家から、民主党候補を支持する動きが出ているとBBC Newsが報じている。ジョージ・W・ブッシュ元大統領の娘であるバーバラ・ブッシュ氏は、タラリコ氏の選挙運動を支える政治活動委員会に2500ドルを寄付した。さらに、元大統領の弟であるニール・ブッシュ氏も、パクストン氏がドナルド・トランプ大統領の2020年大統領選を巡る主張を手伝ったことなどを理由に、フェイスブックへの投稿でタラリコ氏に投票したと表明している。パクストン候補は共和党予備選でニール氏に勝っており、保守層の一部における不満の表れとなっている。

テキサス州上院選:民主党リード、イーロン・マスクら共和党へ巨額資金
写真:Yahoo!ニュース

共和党陣営による巨額資金投入と支持者動員の実態

民主党の優勢が伝えられる一方、共和党は巨額の資金力を背景に巻き返しを図っている。スペースXやテスラを率いる実業家イーロン・マスク氏は、共和党上院選支援組織「セネート・リーダーシップ・ファンド」に1億5800万ドルを寄付し、同額が共和党系スーパーPAC「テキサスPAC」へ移された。パクストン氏を支援する外部団体の総支出は約2億3900万ドルに達し、民主党系最大団体の5倍超に上る。ただし、世論調査では投票先未定層がほとんど残っておらず、今回の資金投入は有権者の説得ではなく、熱意の面で苦戦する共和党支持者を投票所に向かわせるための動員が主目的となっていると、テキサス大学のヘンソン氏は指摘している。

文化・価値観をめぐるネガティブ広告の応戦

共和党側は、インフレや経済問題よりも支持層を刺激するため、文化や価値観をめぐる争点に依存している。テキサスPACなどは、タラリコ氏が未成年者向けの性別適合医療やトランスジェンダーの人々を支持していると非難する広告を展開した。しかし、ポリティファクトなどの独立系ファクトチェック機関は、タラリコ氏が子どもに対する性別適合手術には反対を公言しているとして、こうした主張を誤りと判定している。一方のタラリコ陣営は草の根の資金集めで対抗し、7月から9月までに6400万ドルを集めたものの、パクストン氏側による攻撃広告や過去の職権乱用疑惑などを巡る情報戦が激化している。

テキサス州上院選:民主党リード、イーロン・マスクら共和党へ巨額資金
写真:毎日新聞

国境付近の生活現場におけるトランプ政権政策への不満

選挙戦の背景には、生活費の高騰だけでなく、移民政策に対する有権者の複雑な思いもある。毎日新聞の現場ルポによれば、メキシコ国境に近いテキサス州サンベニートでは、2024年の大統領選でトランプ氏に投票した住民が、人権軽視と批判される不法移民の取り締まりや家族の強制送還に直面し、過去の投票行動を後悔する声が上がっている。こうした生活上の不満や経済への懸念が、保守層全体の投票意欲を鈍らせる要因として指摘されており、投票日まで2週間を切ったテキサス州の選挙戦は、記録的な資金戦と熱意の喚起を巡る最後の攻防を迎えている。

執筆者について: nipponese

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