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カナダ・アルバータ州住民投票、約75%がカナダ残留を選択しカーニー首相は歓迎

カナダ西部アルバータ州で19日に実施された同州の分離独立を問う住民投票は、開票の結果、約75%の反対票によりカナダ残留が決定した。マーク・カーニー首相はこの結果を「素晴らしい結果」と歓迎し、連邦の結束を強調したと、bbc.comが報じた。 アルバータ州住民投票で残留支持が多数を占めた背景 カナダ西部アルバータ州で19日、カナダからの分離独立へ向けた法的手続きを開始するかどうかを問う住民投票が行われた。アルバータ州の選挙管理委員会によると、20日夜時点の開票結果では、投票した約75%の人がアルバータ州はカナダにとどまるべきだと選んだ。住民には、アルバータ州が引き続きカナダの州であるべきか、分離するべきかについて、法的拘束力のある州民投票を実施するための法的手続きを開始すべきかが問われていた。 今回の住民投票には法的拘束力はなかったものの、分離独立を求めるグループが数カ月前から要求していた。石油資源が豊富な同州の経済成長が中央政府の環境政策によって阻害されていると、分離主義者の多くは主張していた。これに対し、マーク・カーニー首相をはじめとする分離反対派は、米国との貿易戦争など国外からの圧力に直面する現状では、カナダは一致団結した姿勢を示すべきだと訴えていた。 マーク・カーニー首相とダニエル・スミス州首相の反応 マーク・カーニー首相は20日、閣議へ向かう際に記者団に対し、アルバータ州民が統一を選んだのは素晴らしいことだと述べたと、bbc.comが伝えた。カーニー氏は、住民投票の結果について「この国を一緒に築いていくことを選んだ」と評価した。さらに、同日朝にダニエル・スミス州首相と電話で会談し、移民問題やその他の共通の優先事項について、協調的連邦主義の精神に基づいて前進していくことで一致した。 ダニエル・スミス州首相自身は分離独立運動に反対していたものの、住民投票を求める意思は否定できないとしていた。スミス氏は結果について、「アルバータ州民は、統一されたカナダの中で、より強いアルバータ州を求めて投票した」と歓迎の意を表した。両氏はこれまでも、太平洋岸への石油パイプライン建設の推進など、多くの共通目標に取り組んできた経緯がある。 写真:JBpress 分離派の今後の動向と指導者らの受け止め方 エドモントンで開かれた分離派の開票速報パーティーでは19日夜、カナダの放送局CBCなどが分離否決の速報を伝えると陽気な空気が一変し、参加者は家路についた。しかし、分離運動を率いる弁護士のジェフリー・ラス氏は、運動は止まることなく前進し続けると約束した。ラス氏はBBCワールドサービスの番組に出演し、今回の投票は運動にとって貴重な教訓を与えた第一歩であると主張した。 中西部サスカチュワン州のスコット・モー州首相は、アルバータ州民が統一を選んだことはうれしいとしながらも、中央政府によるカナダ西部の扱いを改善するためにはまだやるべきことがあると述べた。また、アルバータ州選出の国会議員で最大野党の保守党を率いるピエール・ポワリエーヴル党首は、食料や住宅の手頃な価格、安全な街路などの具体的な成果に焦点を当てるべきだと語った。 米国との対立関係とミドルパワーとしてのカナダ 英エコノミスト誌の報道を伝えるJBpressによると、マーク・カーニー首相の就任以来、カナダとドナルド・トランプ米大統領率いる米国との間では緊張関係が続いており、トランプ氏は関税引き上げなどの措置をとってきた。こうした中でカーニー氏は、中堅国であるミドルパワーが威嚇的な大国に立ち向かう方法を示す存在として注目を集めている。同氏はスイスのダボス会議などで、覇権国が支援を打ち切る事態においてミドルパワーが協調して打撃を和らげる重要性を説いてきた。 アルバータ州の分離独立をめぐる議論においても、米国との貿易摩擦が背景の一つとして存在していた。カナダ国内には、経済成長の制約に対する不満から分離を求める声があった一方で、国外からの圧力に対抗するためには国家の統一が不可欠であるという認識が広く共有された形となった。住民投票では独立の是非のほか、合法移民の公共サービス利用条件厳格化などの質問も含まれており、過半数がそれを支持した。 主権をめぐる議論と今後の展望 今回の住民投票を経ても、アルバータ州の主権をめぐる議論はまだ終わっていない。分離運動の指導者たちは、自分たちに共感する指導者を擁立する方針を示しており、スミス州首相の交代を目指す考えを明らかにしている。ケベック州で過去に行われた住民投票の歴史と同様に、今回の投票が今後の政治的影響力にどう作用するのかが注目されている。

カナダ・アルバータ州住民投票、約75%がカナダ残留を選択しカーニー首相は歓迎

カナダ西部アルバータ州で19日に実施された同州の分離独立を問う住民投票は、開票の結果、約75%の反対票によりカナダ残留が決定した。マーク・カーニー首相はこの結果を「素晴らしい結果」と歓迎し、連邦の結束を強調したと、bbc.comが報じた。

アルバータ州住民投票で残留支持が多数を占めた背景

カナダ西部アルバータ州で19日、カナダからの分離独立へ向けた法的手続きを開始するかどうかを問う住民投票が行われた。アルバータ州の選挙管理委員会によると、20日夜時点の開票結果では、投票した約75%の人がアルバータ州はカナダにとどまるべきだと選んだ。住民には、アルバータ州が引き続きカナダの州であるべきか、分離するべきかについて、法的拘束力のある州民投票を実施するための法的手続きを開始すべきかが問われていた。

今回の住民投票には法的拘束力はなかったものの、分離独立を求めるグループが数カ月前から要求していた。石油資源が豊富な同州の経済成長が中央政府の環境政策によって阻害されていると、分離主義者の多くは主張していた。これに対し、マーク・カーニー首相をはじめとする分離反対派は、米国との貿易戦争など国外からの圧力に直面する現状では、カナダは一致団結した姿勢を示すべきだと訴えていた。

マーク・カーニー首相とダニエル・スミス州首相の反応

マーク・カーニー首相は20日、閣議へ向かう際に記者団に対し、アルバータ州民が統一を選んだのは素晴らしいことだと述べたと、bbc.comが伝えた。カーニー氏は、住民投票の結果について「この国を一緒に築いていくことを選んだ」と評価した。さらに、同日朝にダニエル・スミス州首相と電話で会談し、移民問題やその他の共通の優先事項について、協調的連邦主義の精神に基づいて前進していくことで一致した。

ダニエル・スミス州首相自身は分離独立運動に反対していたものの、住民投票を求める意思は否定できないとしていた。スミス氏は結果について、「アルバータ州民は、統一されたカナダの中で、より強いアルバータ州を求めて投票した」と歓迎の意を表した。両氏はこれまでも、太平洋岸への石油パイプライン建設の推進など、多くの共通目標に取り組んできた経緯がある。

カナダ・アルバータ州住民投票、約75%がカナダ残留を選択しカーニー首相は歓迎
写真:JBpress

分離派の今後の動向と指導者らの受け止め方

エドモントンで開かれた分離派の開票速報パーティーでは19日夜、カナダの放送局CBCなどが分離否決の速報を伝えると陽気な空気が一変し、参加者は家路についた。しかし、分離運動を率いる弁護士のジェフリー・ラス氏は、運動は止まることなく前進し続けると約束した。ラス氏はBBCワールドサービスの番組に出演し、今回の投票は運動にとって貴重な教訓を与えた第一歩であると主張した。

中西部サスカチュワン州のスコット・モー州首相は、アルバータ州民が統一を選んだことはうれしいとしながらも、中央政府によるカナダ西部の扱いを改善するためにはまだやるべきことがあると述べた。また、アルバータ州選出の国会議員で最大野党の保守党を率いるピエール・ポワリエーヴル党首は、食料や住宅の手頃な価格、安全な街路などの具体的な成果に焦点を当てるべきだと語った。

米国との対立関係とミドルパワーとしてのカナダ

英エコノミスト誌の報道を伝えるJBpressによると、マーク・カーニー首相の就任以来、カナダとドナルド・トランプ米大統領率いる米国との間では緊張関係が続いており、トランプ氏は関税引き上げなどの措置をとってきた。こうした中でカーニー氏は、中堅国であるミドルパワーが威嚇的な大国に立ち向かう方法を示す存在として注目を集めている。同氏はスイスのダボス会議などで、覇権国が支援を打ち切る事態においてミドルパワーが協調して打撃を和らげる重要性を説いてきた。

アルバータ州の分離独立をめぐる議論においても、米国との貿易摩擦が背景の一つとして存在していた。カナダ国内には、経済成長の制約に対する不満から分離を求める声があった一方で、国外からの圧力に対抗するためには国家の統一が不可欠であるという認識が広く共有された形となった。住民投票では独立の是非のほか、合法移民の公共サービス利用条件厳格化などの質問も含まれており、過半数がそれを支持した。

主権をめぐる議論と今後の展望

今回の住民投票を経ても、アルバータ州の主権をめぐる議論はまだ終わっていない。分離運動の指導者たちは、自分たちに共感する指導者を擁立する方針を示しており、スミス州首相の交代を目指す考えを明らかにしている。ケベック州で過去に行われた住民投票の歴史と同様に、今回の投票が今後の政治的影響力にどう作用するのかが注目されている。

執筆者について: nipponese

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