11月3日の米中間選挙を前に、共和党の牙城であるテキサス州の連邦上院議員選で、民主党のジェイムズ・タラリコ候補と共和党のケン・パクストン候補が互角の戦いを繰り広げていると報じられており、共和党の政治家一族であるブッシュ家から民主党候補への支持や献金が相次ぐ一方、AIを用いたフェイク動画などを用いた選挙戦も展開されている。.
ブッシュ家のメンバーが民主党のタラリコ候補を支援
テキサス州を地盤とする共和党の名門政治家一族であるブッシュ家の関係者から、民主党のジェイムズ・タラリコ候補を支持する動きが出ているとbbc.comが伝えている。ジョージ・W・ブッシュ元大統領の娘であるバーバラ・ブッシュ氏は、タラリコ氏の選挙運動を支える政治活動委員会に2500ドルを寄付した。また、元大統領の弟であるニール・ブッシュ氏も、フェイスブックへの投稿でタラリコ氏に投票したと表明している。
ニール・ブッシュ氏がパクストン候補を支持しない理由
ニール・ブッシュ氏は、共和党のケン・パクストン候補を支持しない理由について、パクストン氏がドナルド・トランプ大統領の2020年大統領選に関する主張を手伝ったことに対する深い懸念を挙げたとbbc.comは報じている。パクストン氏は同党の予備選でニール氏に勝って候補となった経緯があり、一連の支持表明は政治的な負け惜しみと批判される可能性もあるものの、共和党に不満を持つ一部の有権者に影響を与える可能性がある。
テキサス州の上院選で繰り広げられる異例の激戦
30年間にわたり共和党が勝ち続けてきたテキサス州において、民主党の37歳のタラリコ候補が旋風を巻き起こしているとYahoo!ニュースなどが報じている。神学校出身の元中学教師であるタラリコ氏は、キリスト教の奉仕の精神を掲げ、保守派とも共通点を見出す姿勢を示している。世論調査によると、汚職疑惑やスキャンダルを乗り越えてきたパクストン氏とタラリコ氏は互角の戦いを続けており、トランプ大統領がテキサス州に入ってテコ入れを図る事態となっている。
AIフェイク動画やデマの拡散による激しい情報戦
パクストン陣営は、タラリコ候補がキリスト教嫌いなどと語るAI生成のフェイク動画を用いてネガティブキャンペーンを展開していると、dメニューニュースが伝えている。さらに、タラリコ候補が選挙活動を休んだ際には、メンタルを病んで療養しているというデマが支持者を中心に拡散された。タラリコ候補はのちにインフルエンザだったと説明し、インターネット上の収益システムがデマの拡散に拍車をかけていると批判している。

共和党候補の間に広がるトランプ大統領との距離感
テキサス州のような地盤でも共和党が苦戦するなど、国民の不満が高まる中で、共和党候補の間では大統領と距離を置く動きも見られるとdメニューニュースは指摘している。トランプ大統領と会ったことがないとするCMを流したり、ツーショット写真をホームページから削除したりする「トランプ隠し」が広がっており、地域ごとの選挙戦略には違いが生じている。
11月3日の投票日に向けた今後の行方
テキサス州で1988年以降、民主党候補が上院議員の議席を獲得したことはないとbbc.comは伝えている。連邦議会の多数派を左右する11月3日の中間選挙の投票日に向け、伝統的な保守の牙城で歴史的な変化が起きるかどうかが注目されている。