ロシア・タタルスタン共和国の工業都市ニジネカムスクで10日、ウクライナ軍による大規模な長距離ドローン攻撃があり、子ども1人を含む13人が死亡、75人が負傷した。ウクライナ軍当局はタネコ製油所を標的にしたと発表し、双方が激しい攻防を続ける中、同国によるロシア国内への過去最大級の死傷者を出す攻撃となった。
ロシアのウクライナ侵攻が4年目を迎える中、戦火はロシア国内の深部にまで及んでいる。ウクライナから約1,200キロ離れたタタルスタン共和国のニジネカムスクで発生した今回の攻撃は、死傷者数において開戦以来最多水準を記録した。現地当局の発表によると、子ども1人を含む13人が命を落とし、多数の負傷者が病院に搬送された。
ニジネカムスクの製油所とインフラへの打撃
人口約24万人のニジネカムスクは、ロシア有数の石油精製および石油化学の拠点であり、域内には複数の製油所や大規模プラントが立地している。ウクライナの軍参謀本部は、同市内にあるタネコ製油所を正確に直撃し、火災を引き起こしたと公式に確認した。タタルスタン共和国首長のルスタム・ミンニハノフ氏のプレスサービスは、工業施設と民間施設の両方が朝の時点で「大規模な」攻撃を受けたことを明らかにしている。
長距離ドローン戦術の拡大とゼレンスキー大統領の狙い
ウクライナは近年、自国開発の長距離ドローンを用いてロシア国内のエネルギー施設に対する攻撃を連日のように激化させている。これらのドローンはますます長距離を飛行するようになっており、ロシア国内の燃料不足や精製能力の低下を引き起こすとともに、市民社会にも深刻な動揺を与えている。

ウラジーミル・ゼレンスキー大統領(ウクライナ)は、完全に正当な報復を行っており、ロシアによるあらゆる攻撃には応戦すると述べた。
各地で交錯する報復と広がる被害
ニジネカムスクへの攻撃と時を同じくして、ロシアとウクライナの間では空爆や砲撃が激しく応酬されている。ロシア国防省は、一晩で450機を超えるウクライナのドローンを国内各地で迎撃したと発表した。

他方、前線に近いウクライナ東部ハリコフ州のブガイフカ村では、ロシア軍による大規模な砲撃が住宅地を直撃した。ウクライナの地域検察庁は公式声明で次のように発表している。
ハリコフ州地域検察庁の声明によると、8月10日にロシア軍がチュフイウ地区のブガイフカ村の住宅地に対して大規模な砲撃を行い、敵の攻撃の結果、複数の家屋が破壊されたという。