XboxのCEOであるアーシャ・シャルマ氏は、2026年10月に開かれたマイクロソフトのタウンホールミーティングで、Xboxは売却しないと明言しました。また、同ブランドが激動の時期を経て大規模な再編と業績悪化に直面する中、生き残るためには永続的な新しい知的財産(IP)を構築しなければならないと強調しました。
Asha Sharma氏がXbox売却の憶測を否定、ビジネス再構築の動向
この発言は、2026年の夏にかけて実施された人員削減やスタジオの分離・閉鎖に続くものである。IGN Southeast Asiaの報道によると、Sharma氏は以前のXboxのサブスクリプション手法が財政面を「フリーフォール(急降下)」状態に追い込んだと総括した。Times of Indiaの伝えるところでは、ユーザーエンゲージメント時間、アクティブプレイヤー数、トップライン収益がいずれも下降傾向にあったが、現在はプレイ時間が安定し、ファーストパーティの出版実績が過去の低水準から2〜3倍に向上しているという。
マイクロソフトのサトヤ・ナデラCEOは、Xboxが莫大な利益を生み出すわけではないものの、ブランドのファンコミュニティがビジネス側のAzureにとっての有利な取引につながってきたと過去に語っている。一方で、2023年のFTC対マイクロソフトの裁判で明らかにされた通り、マイクロソフトは2030年までに1億人のサブスクライバー獲得を期待していたものの、現在の約3000万人にとどまる状況からその達成は非常に厳しいとみられている。
過去の遺産への依存脱却と新規IP創出の重要性
Windows Centralなどの報道が伝えるように、Sharma氏は10月6日に開催された社内タウンホールにおいて、既存の有力フランチャイズへの投資を続ける一方で、過去の栄光だけに頼る姿勢に警鐘を鳴らした。

Sharma氏はYahooによると、「最も強力なフランチャイズをバックアップしていきます。素晴らしいゲームが、世界中で愛される10億ドル規模の偉大なフランチャイズに成長してほしいのです。また、永続的な新しいIPの創出を続けていきたいとも考えています。過去を復活させることだけに頼っていては、私たちは生き残れません。新しい層のオーディエンスに届くような新しいIPを生み出すため、新たな方法と勇気を見出さなければなりません」と述べた。
Battle.netの強化とPC市場での新しい展開
PC市場において、Xboxはこれまで単一のアプリに依存したアプローチをとっていたが、今後はBattle.netへの投資を拡大する方針を示した。ShaneTheGamerの報道によると、Sharma氏は10月6日の社内タウンホールで、Battle.netのプレイヤー維持率がSteamの水準にほぼ匹敵すると指摘した。

Overclocking.comが伝える計画によれば、ファーストパーティおよび厳選されたサードパーティタイトルを中心としたキュレーション型の展開を行う。ShaneTheGamerによると、『ウィッチャー3』がBattle.net初のサードパーティ製タイトルとしてXbox Play Anywhereプログラムに対応したように、クロスプラットフォームでの利便性を高める施策も進められている。Sharma氏は、異なるオーディエンスに届く限り他のPCアプリへの投資を続ける方針を示しており、PCメーカーとの提携を通じたオファーなども進められている。一方でSharma氏は、開発者にとってXboxと協業することが「非常に困難である」という課題についても言及し、認定プロセスのボトルネック解消やツール改善に取り組む姿勢を示している。
次世代機Project Helixとハードウェア戦略の展望
コンソール分野においては、次世代プラットフォームとしてコードネーム「Project Helix」と呼ばれる第10世代のハードウェアファミリーが準備されている。GamingBibleなどの報道によると、Sharma氏はタウンホールの中で、単一のデバイスに限定せず、家庭用コンソールから外出先でのプレイに対応する端末まで含む幅広い「デバイスのファミリー」として展開する構想を明らかにした。

据置型としての優れたコンソール性能を最優先しつつ、外出先でのプレイにも対応するハードウェアについては、自社製造の領域とパートナー企業との協業を組み合わせる方針をとる。TechPowerUpによると、詳細については今後の開発状況に応じて発表される。さらに、現行世代のハードウェア機能の優先、Xbox Cloud Gamingのアップグレード、そしてディスクからデジタルへの移行プログラムの拡大などを通じて、ファン層を支えていく方針が強調されている。