日本語版
最新ニュース
科学&テクノロジー

TSMCがマスク氏のTerafab計画で協議、インテル株が下落

「ただの協議だが、何か成果が生まれるかもしれない」とイーロン・マスク氏が述べた。…

TSMCがマスク氏のTerafab計画で協議、インテル株が下落

「ただの協議だが、何か成果が生まれるかもしれない」とイーロン・マスク氏が述べた。

テスラとスペースXのCEOである同氏が推進する巨大半導体製造プロジェクト「テラファブ(Terafab)」を巡り、台湾積体電路製造(TSMC)との間で初期段階の協議が行われていることが明らかになりました。この動きにより、先に参画を表明していたインテルの株価が下落する一方、TSMCの株価は史上最高値を更新するなど、世界の半導体業界の勢力図に大きな波紋を広げています。

TSMCとマスク氏がテラファブ計画を協議

テスラとスペースXの共同プロジェクトであるテラファブは、テキサス州グライムズ郡において計画されている大規模な半導体製造拠点です。この計画について、テック系ニュースレター「Culpium」を発行するジャーナリストのティム・カルパン氏が、TSMCが新工場の運営支援や顧客向け製造パートナーとしての参画を模索していると報じました。

この報道を受け、イーロン・マスク氏は自身の公式Xアカウントにおいて、「ただの協議だが、何か成果が生まれるかもしれない」と投稿し、TSMCとの間で初期段階の話し合いが進んでいることを認めました。テスラ、スペースX、xAIの各社向けチップ供給を目的とするこのプロジェクトにおいて、TSMCが工場を所有および運営し、アンカーカスタマーとしてマスク氏の企業群を支えるシナリオが浮上しています。

インテル株の下落と市場の動揺

TSMCの参画浮上によって直接的な影響を受けたのが、すでにテラファブ計画へ参画していた米国の半導体大手インテルです。インテル株は、週初めの取引で一時約3%下落し、115.31ドルの安値を記録しました。インテルは4月にテラファブの命名パートナーとして加わり、その14Aプロセス技術をプロジェクトに提供する唯一の外部企業とされてきましたが、今回のTSMCとの協議浮上により市場では警戒感が広がっています。

TSMC Stock Record $485.80 | Musk Terafab Talks or Chip Capacity Pricing Power?

インテルはファウンドリ事業の拡大を目指しており、第2四半期における外部顧客からの売上高は2億9,300万ドルに達したものの、大半はアルテラ関連や特定顧客によるものであり、主要な外部顧客による14Aプロセスの本格採用はまだ確約されていません。テラファブという巨大プロジェクトにおけるインテルの立ち位置が揺らぐことは、同社のファウンドリ事業の復活シナリオにとって大きな試練となります。

テキサス州における巨大投資と生産の規模感

テラファブの第1段階では、初期投資として168億ドルがすでにコミットされており、プロジェクト全体の全フェーズを通じた総支出は最大1,190億ドルに達する見込みです。計画では、テスラのオプティマスロボットやサイバーキャブのほか、宇宙空間のデータセンターなどで使用されるAIチップの製造が視野に入れられています。

TSMCがマスク氏のTerafab計画で協議、インテル株が下落
写真:Business Insider

TSMCの株価上昇と今後の展望

一方、TSMCの米国上場株(TSM)は好調なエヌビディアの業績やテラファブへの参画期待を追い風に急上昇しました。月曜日の取引で、株価はイントラデイで過去最高値となる487.44ドルをつけ、約2.8%高の485.80ドルで過去最高値を更新して引けました。年初からの上昇率は60パーセントを超えており、市場全体の時価総額は史上初めて約2.5兆ドルに到達しています。

関係筋の証言やマスク氏自身の発言によれば、TSMCとテラファブ側の協議は依然として「交際段階」に等しい初期の段階にあり、正式な契約の締結には至っていません。インテルにとっての信頼性の支えであり、TSMCにとっても新たな巨大成長触媒となり得るこの交渉の行方に、国内外の投資家や業界関係者の視線が注がれています。

TSMC Discusses Potential Role in Musk’s Texas Terafab|TaiwanPlus News

イーロン・マスク氏はXへの投稿で、「ただの協議だが、何か成果が生まれるかもしれない」と述べた。

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。