アメリカのMarkwayne Mullin国土安全保障省(DHS)長官が、不法移民への恩赦に反対する姿勢を改めて表明したものの、保守派から反発を受けている。Mullin長官はSNS上の投稿で、「不法外国人に恩赦は絶対にない」とし、「我々は法の国家である」と述べた。
移民改革への言及を巡る矛盾
今回の反発は、Mullin長官がオクラホマシティで開催された全米知事協会夏季会合で行った演説の内容が、その後のSNSでの強硬なメッセージと矛盾していると批判されたことで起きた。演説の中でMullin長官は、米国には移民改革が必要であると主張し、法的地位を求める移民とそうでない移民を区別した上で、労働力不足に対処するために一部の就労ビザプログラムを変更することを求めた。また、1959年以来、政治的な理由で実際の移民改革が行われていないと指摘した。
この発言に対し、保守派の論評家Robby Starbuck氏は「完全な裏切り」であると批判した。また、別の論評家であるBovino氏は、Mullin長官が「移民改革」を主張していることは過去に見られた筋書きと同じであるとし、同長官がインタビューでひどい回答をした結果、大量送還が進んでいないのだと主張した。
右派からの不満と省の対応
また、元大統領顧問のSteve Bannon氏は、トランプ大統領の強力な反移民アジェンダを遂行するにはMullin長官は不適切であるとし、「大量送還に集中すべき時に、恩赦の支持者が就任している」と批判した。Bannon氏は、後任として元国家情報長官代行のBill Pulte氏を推薦している。

一方、国土安全保障省の広報担当者は、Mullin長官はトランプ大統領のビジョンを意図通りに実行しており、批判的な人々は右派内部の不和を煽ろうとしているだけだと反論した。また、同担当者は、政府の取り締まりにより300万人以上の人々が出国し、そのうち約220万人が自主的に出国したと述べた。さらに、7月12日時点でDHSが98万5,000人以上の不法移民を送還し、100万人以上を逮捕したとして、米史上最も安全な国境を実現したと主張している。