カーソン・ベックは、アリゾナ・カージナルスの一員として臨んだカロライナ・パンサーズとのホール・オブ・フェーム・ゲーム(殿堂入り記念試合)で、その実力を存分に見せつけた。試合は最終盤にパンサーズのタッチダウンを許し、カージナルスは30対33で敗れたものの、ベック自身のパフォーマンスは圧倒的だった。
パス19本中15本成功と正確性が光ったデビュー戦
試合を通じてベックはパス19本中15本を正確に通し、獲得ヤードは188ヤードに達した。さらに第2四半期には完璧なバックショルダー・フェードパスでタッチダウンを演出し、チームにこの四半期だけで17得点をもたらした。プレシールド(非ニール)の5ドライブすべてを率いたベックは第3四半期までプレイを続け、プロ初となる短いハーフタイムも経験するなど、実戦感覚を順調に養った。
ロースターの最終枠をかけたサバイバル戦の色彩が強いプレシーズンにおいて、ベックの落ち着きと正確性はひときわ異彩を放った。控えのオフェンスラインを背負いながらもポケット内で一切動じることなく、プレッシャーをかけられても慌てることなく、複数のアームアングルから正確に標的を捉え、タイトなウィンドウへも臆することなくボールを投げ込んだ。
カーソン・ベックは、試合に出場してオフェンスの中で成功し、役割を遂行できたことは素晴らしい気分だと語った。また、当然ながら修正すべき点もあり、ビデオを確認して改善していく必要があるとし、ルーキーとしてリーグを初めて経験している身であるため、向上させるべき点は常にたくさんあると述べた。カーソン・ベック、アリゾナ・カージナルス クォーターバック(各報道の取材に対して)
マイク・ラフルーヘッドコーチが語る評価とチームへの影響
カージナルスを率いるマイク・ラフルーヘッドコーチ(First-year coach Mike LaFleur)は、新人の鮮烈なデビューに対して驚きを見せなかった。指揮官は試合後、日頃の練習で見せている姿がそのまま公式戦の舞台でも発揮されたと評価している。
マイク・ラフルーは、ベックがハドルへの出入りをスムーズに行い、物事を大きく捉えすぎず、目の前の一プレー一プレーに集中して取り組む姿は、練習の時からずっと見ている通りだと語った。また、彼のプレーぶりに誇らしく思うとともに、彼にとって良い第一歩になったと述べた。マイク・ラフルー、アリゾナ・カージナルス ヘッドコーチ
さらにラフルー監督は、試合環境そのものについても言及した。「これは本当に素晴らしい環境だった。こうした試合でプレイできる機会は二度とないかもしれない。プレシーズンゲームであり勝敗にはカウントされないが、彼が『ただの試合だ』と捉えて臨むには最高の舞台だった」と語り、カージナルスのQB(3巡目指名選手)として大学時代から大舞台を経験してきたベックのメンタリティを称賛している。
開幕に向けたQB序列と今後の展望
ジャコビー・ブリセット(Jacoby Brissett)が握る開幕戦のスターターの座に対する影響はないものの、今回の好パフォーマンスを維持すれば、ベックはガードナー・ミンスルー(Gardner Minshew)との間で控え(バックアップ)の座を争う位置へと浮上する可能性がある。さらに、もし2026年シーズンにチームが苦しいスタートを切った場合、ベックの成長軌道次第ではスターター起用への期待が高まる時期が前倒しされるかもしれない。

カージナルスは次週の木曜日の夜、敵地ラスベガスに乗り込んでベックにとって2度目となるプレシーズン戦に臨む予定となっており、再びどのような進化を見せるのかに注目が集まる。