飯田ピアノは2026年10月19日、使わなくなったAndroidスマートフォンを音楽再生専用デバイスとして再活用する無料アプリ「reTONE」の開発を発表した。専門的な改造を不要とし、古い端末を軽量なオーディオプレイヤーとして蘇らせる試みとなる。
Android端末を音楽プレーヤーにする「reTONE」の開発背景
飯田ピアノが開発をアナウンスした無料アプリ「reTONE」は、スペックが最新機種に敵わなくとも個性豊かな魅力を秘めた古いスマートフォンを、音楽再生特化端末として蘇らせることをコンセプトとしている。対応端末はAndroid 4.0以降を搭載するスマートフォンやタブレットで、動作確認済みの端末は公式サイトに順次掲載される予定である。アプリの提供開始日は未定だが、同社公式サイトにてインストール用のAPKファイルが配布される見込みだ。
専門知識不要で導入できる軽量設計とホームアプリ機能
導入にあたっては、Androidシステムの管理者権限を取得する「root化」や、OS自体を入れ替えるカスタムROMの導入といった専門的な知識や手順は一切不要となっている。古い端末でも安定して動作するよう軽量さにこだわっており、一般的な音楽再生アプリとしての動作に加え、「ホームアプリ」に設定することも可能だ。ホームアプリに設定すれば、ホーム画面からロック画面、再生画面に至るまで一貫した音楽再生機になると説明している。また、広告表示や個人情報の収集も行わない方針を示している。
独自オーディオエンジンによる高音質再生と外部DAC接続への対応
音楽再生の中核を担うオーディオエンジンを独自に搭載しており、WAV、FLAC、AIFF、ALAC、DSDなどの高サンプリングレートおよびビットレート音源に対応する。同社の検証では、2012年発売の2コアCPUを搭載した端末でもPCM 192kHz/24bitやDSD64の音源再生を確認したという。出力においては、外付けUSB-DACの接続時にAndroidの信号経路をバイパスして直接DACにオーディオ信号を出力できるほか、サンプルレート変換が避けられない場合でもアプリ独自の処理で音質への悪影響を最小限に抑制する。
通知音を消すサイレントDAPモードと充実したリモコン・ネットワーク機能
再生画面では、ジャケットを左右にスワイプして前後の楽曲へ移動し、上方向へのスワイプで再生待ちの楽曲一覧を表示することが可能である。また、通知音や着信音、アラームなどを消音する「サイレントDAPモード」を備えており、機能をオフにすると変更前の音量設定へ戻る設計を採用している。さらに、reTONEを導入した別の端末からBluetooth経由で遠隔操作できるリモコン機能や、NASや別の導入端末に保存された楽曲を再生するネットワーク再生機能も搭載されている。
秋のヘッドフォン祭 2026での実機展示と今後のスケジュール
同社は今後も正式公開に向けたアプリ開発を継続する方針を示しており、2026年11月7日に開催されるイベント「秋のヘッドフォン祭 2026」において、reTONEを導入した端末の展示を予定している。なお、古い端末はセキュリティアップデートが終了していたりバッテリーが劣化している場合があるため、導入する端末ではネットワーク接続を控えることや、異常な発熱や膨らみがないか確認するよう注意が促されている。