千葉県印西市の北総線・印西牧の原駅前にある大型商業施設「BIG HOP(ビッグホップ)」の敷地内に、データセンター(DC)2棟を併設する新たな再開発計画が急浮上した。東京新聞の報道で明らかになったもので、周辺住民の間では火災リスクや騒音への不安に加え、市の姿勢を巡る反発が広がっている。
印西牧の原駅前の商業施設でDC再開発計画が急浮上
千葉県印西市では、インターネットや人工知能(AI)などの情報処理を担うデータセンターが集中立地する中、新たな建設計画が明らかになった。9月29日に開かれた市議会全員協議会で報告されたもので、駅前の大型商業施設「BIG HOP(ビッグホップ)」の敷地内にデータセンター2棟を併設する内容となっている。施設の周辺には住宅街も立ち並んでおり、まちづくりのあり方が問われる事態となっている。東京新聞が報じた。

住民説明会で浮き彫りになった火災リスクと騒音への不安
10月10日と11日に開催された周辺住民向けの説明会では、事業者側や市から計画内容が示された。出席者からは、AIなどを支えるインフラとして肯定的な声が上がる一方で、地震発生時の重油など非常用発電機燃料による火災リスクや、住宅街に近い場所での騒音・排熱を懸念する声が上がったと東京新聞は伝える。ビッグホップはスーパーや飲食店、観覧車などを備える複合施設で、施設の老朽化や収益の伸び悩みから再開発が進められているが、計画地の半分程度は用途が未定のままである。
中立姿勢をとる藤代健吾市長への解職請求の動き
藤代健吾市長は自身のX(旧ツイッター)で、今回の計画に対して「市としては現状、中立の立場です」と述べるにとどまっている。これに対し、計画地付近に住む70代の男性は、議会報告から説明会までの動きが唐突であるとして「出来レース」ではないかと疑う声を上げていると東京新聞は報じている。隣接する千葉ニュータウン中央駅前でのデータセンター計画を巡る経緯もあり、住民側は22日に藤代市長のリコール(解職請求)を目指す準備会を設立すると発表した。

広がる住民の不信感と進む訴訟の行方
千葉ニュータウン中央駅前の計画では、藤代市長が当初は異論を唱えながら後に建設容認の姿勢へ転じた経緯がある。建設に反対する住民らは、違法性や不当性を主張して市や建築確認を行った民間企業を相手取り、千葉地裁で訴訟を起こして係争中である。住民運動に携わる服部吉宏さんは、データセンターの問題に対して主体性を発揮しない市長に市政を任せることはできないと訴えていると、東京新聞が伝えている。市の担当者は、さらなるデータセンター増設の可能性について否定せず、今後は可能な限りの情報開示と対話に努める方針を示している。