アメリカ・ペンシルベニア州に住むアマンダ・スミス氏が、何者かに個人情報を悪用されて決済サービスの口座を勝手に作成され、詐欺事件の容疑者として逮捕されていたことが分かった。.
ペンシルベニア州在住のアマンダ・スミス氏が直面する逮捕と最長6年の懲役刑
アメリカ国内で何者かに個人情報を悪用されて決済サービスのアカウントを作成された女性が、詐欺事件の容疑者として逮捕された。事件に巻き込まれたのはペンシルベニア州に住むアマンダ・スミス氏である。2026年4月、スミス氏の自宅に警察官が訪れ、コンピューターを使った詐欺に関与した疑いで逮捕状が出ていると告げた。容疑の対象となった事件は約1600km以上離れたアーカンソー州で発生しており、スミス氏はアーカンソー州を訪れた経験すらなかった。突然逮捕されたスミス氏は地元の拘置施設で3晩を過ごし、その後裁判への出廷のために夫と車でアーカンソー州へ向かった。現地では指紋採取や写真撮影を受け、帰宅するために新たに2万ドルの保釈金が設定されたと報じられている。
Facebook Marketplaceでの架空取引に悪用されたCash Appのアカウント
逮捕の原因となったのは、個人間で簡単に送金できる決済サービス「Cash App(キャッシュアップ)」であった。何者かがスミス氏の名前や生年月日、社会保障番号を使って勝手にアカウントを作成し、詐欺で得た金銭の受け取り先として利用していたという。詐欺の舞台となったのは、Facebook上で商品を売買できる「Facebook Marketplace」だった。被害者は出品者を名乗る人物から商品を購入しようとしたところ、出品者の妻が利用するCash Appのアカウントに代金を送るよう求められた。指定されたアカウントにはスミス氏の名前が登録されており、被害者は1000ドルを送金してしまった。しかし、実際には出品者のFacebookアカウントが乗っ取られており、販売されている商品も存在しなかった。Cash Appのアカウントも詐欺の直前に作成されたもので、入金された1000ドルは数時間以内に小口の金額に分割され、複数のアカウントへ送金されていたとのこと。
捜査当局が特定した矛盾点と過去に流出した個人情報の関係性
捜査当局はCash Appから取得した登録情報をもとにスミス氏を特定した。しかし、アカウントに登録されていた住所はスミス氏夫妻が住んだことのない場所であり、接続に使われた通信回線もスミス氏が契約している通信会社とは異なっていた。また、アカウント作成に使われたiPhoneのOSは2022年に公開された「iOS 16.1.1」で、スミス氏が所有するiPhone 13 miniの「iOS 26.5.2」とは異なっていた。さらに、アカウントに登録されていた電話番号が過去に流出したスミス氏の個人情報と結び付いていたことも判明しており、スミス氏は過去に同じ電話番号を使っていた可能性があると話している。詐欺に使われたCash Appのアカウントが作成される約1週間前には、同じ電話番号を使って別人名義の送金サービス「Venmo」のアカウントも開設されていたとのことである。
証拠開示の拒否と検察側が提示した司法取引の拒絶
スミス氏は身の潔白を証明するためにCash Appへアカウント情報の開示を求めた。しかし、Cash App側はスミス氏がアカウントの所有者であると証明できないことを理由に情報の提供を拒んだ。スミス氏は裁判の証拠開示手続きを通じて、ようやくアカウントの記録を入手できたと報じられている。スミス氏にはコンピューター詐欺や通信機器の不正使用、窃盗などの容疑がかけられており、有罪となった場合には最長6年の懲役刑を科される可能性がある。弁護士は事件の取り下げを求めているが、記事作成時点では刑事手続きが続いている。検察側はスミス氏に対し、1000ドルの罰金と1000ドルの被害弁償、3年間の保護観察を含む司法取引を提案した。しかし、スミス氏は無実を主張して提案を拒否している。
無実を訴えるスミス氏の今後の裁判日程と刑事手続きの行方
スミス氏は404 Mediaの取材に対し、捜査当局が自分に無実を証明するよう求めていると訴え、「私が育ってきた中で教わった司法制度はそのようなものではありませんでした」と述べている。身に覚えのない容疑で逮捕され、最長6年の懲役刑に直面している一連の刑事手続きにおいて、次の審理は2026年11月に予定されているとのことである。