2026年8月、マサチューセッツ州プリマス高等裁判所で行われたリンディ・クランシーの殺人裁判で、最初の精神科医であるジェニファー・タフツ医師が証言台に立ち、弁護人との間で激しい応酬が繰り広げられました。弁護側は医療システムの対応を追及し、検察側は被告の精神状態や投薬量をめぐる論点を否定しました。
リンディ・クランシーの精神科医、ジェニファー・タフツ医師の証言
レディングトン弁護士は、タフツ医師が25分間のビデオ通話による診察を主に行っていた点や、限られた時間での対話療法、観察記録のためのコンピュータ化されたフォーム、そして患者が副作用や症状を訴えた際に推奨された一連の医薬品について焦点を当てました。弁護側は、こうした治療が一般的な米国のメンタルヘルスケアの標準的な実践ではなく、悪化する患者に対する不十分かつ無関心な対応であったとを描き出そうとしました。
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ケヴィン・レディングトン弁護士、AP通信の報道より
これに対し、タフツ医師は患者に対して希望や治療プログラムの存在を伝え、選択肢があることを知らせたと述べました。また、ビデオ通話での診療について、見落としている問題があるとは当時の時点で感じられなかったと説明しています。
激化した反対尋問とカル記帳をめぐる対立
ジェニファー・タフツ医師は、記載内容がどうであれ、自分は意図していたことを分かっているとCBSニュースの報道より述べました。
カルテの記載内容と医師の意図をめぐり、尋問はさらに紛糾しました。レディングトン弁護士がカルテに記載された文言を問いただすと、医師は自身の意図が誤解されていると反論しました。
ジェニファー・タフツ医師は、患者に圧迫話法は見られなかったとCBSニュースの報道より証言しました。
検察側のジェニファー・スプレイグ検察官は、再尋問の中でタフツ医師が事件前日の2023年1月23日に行った診察について質問しました。その時点で患者の精神状態を理由に入院を推奨したかという問いに対し、タフツ医師は、自殺念慮や他害念慮を完全に否定しており、精神病や躁病の兆候も見られなかったため、入院を要する差し迫った危険は認められなかったと証言しました。
弁護側の主張と検察側の反論
クランシー側は、5歳のコラ、3歳のドーソン、生後8ヶ月のカランの殺害について無罪を主張しています。弁護団は、被告が双極性障害や産後精神病の重度な影響下にあったとし、幻聴によって子どもたちや自身の命を奪うよう命じられていると信じ込んでいたと説明しています。また、複数の外来診療プロバイダーを頼り、処方された薬を試し、危機ホットラインに電話をかけ、救急外来を受診するなど、助けを求めるためにあらゆる努力を尽くしたと訴えています。

一方で検察側は、元労働・分娩看護師であった被告が計画的に夫を家から遠ざけ、エクササイズバンドを使用して子どもたちを絞殺した意図的な殺人犯であると主張しています。スプレイグ検察官は、陪審員団に対し、この裁判を女性のメンタルヘルスや医療システムに関する公開討論の場としないよう求めています。
また、弁護側がアミトリプチリンの処方量が引き上げられたことが引き金になったと主張した点に対し、検察側は処方瓶の残薬数を証拠として示し、指示通りの服用であれば過剰投与には当たらないという見解を示しました。裁判では、南ショア健康機構の精神科看護師プラクティショナーであるジュリー・ポールなど、他の医療関係者による証言も続いています。