米通信大手AT&Tの回線を利用する一部の「iPhone 18 Pro Max」ユーザーの間で、通話や緊急通報用番号911への発信、モバイルデータ通信が利用できなくなる重大な不具合が発生している。Appleは対応として「iOS 27.0.1」のアップデートなどを配信しているが、すでに接続不能に陥った端末はソフトウェアでの復旧ができず、無償での端末交換が必要となることを明らかにした。
AT&T回線のiPhone 18 Pro Maxで発生している通信不能問題の全貌
9月下旬以降、米通信大手AT&Tの回線を利用する一部のiPhone 18 Pro Maxユーザーから、携帯電話回線に接続できず「SOSモード」表示になるなどのトラブルが相次いで報告されている。米メディアのMacRumorsが伝えたところでは、数千人の顧客がこの影響を受けていると推定されている。電話機としての最も基本的な機能である音声通話や、緊急時の911通報すら行えなくなる深刻な事態となっており、ユーザーの間で不安が広がっている。

Appleが配信するiOS 27.0.1とキャリア設定の修正プログラム
この事態を受け、Appleは10月2日に「iOS 27.0.1」のアップデートおよび、AT&T向けの新しいキャリア設定の修正プログラムを別途配信すると発表した。iPhone Maniaなどの報道によると、キャリア設定は従来の72.0.2から72.1へと更新され、今後14日間で順次自動配信されるほか、手動での確認も可能となっている。ただし、これらの措置はあくまで今後同様の問題が発生するのを防ぐためのものであり、すでに通信不能に陥ってしまった端末の状態を改善する効果はない。
すでに通信が途絶えた端末はソフトウェアでは復旧せず無償交換へ
すでに回線への接続が失われたiPhone 18 Pro Maxについて、Appleの担当者は米CNETへの説明で、ソフトウェアアップデートによるサービスの再有効化は不可能であると明言した。Reddit上のユーザー報告でも、iOS 27.0.1や次期OSのベータ版へのアップグレードを試みても問題が解消しなかったという声が上がっている。そのため、すでに障害が発生している端末については、Appleのサポート窓口やAT&Tに問い合わせの上、新しい端末への無償交換手続きを行う必要がある。
他キャリアや通常モデルのiPhone 18 Proでは報告なし
今回の通信障害は、現時点ではAT&T回線を利用するiPhone 18 Pro Maxだけに限定されている。iPhone Maniaの調査や各社の担当者への問い合わせによると、T-MobileやVerizonの回線では同様の報告は確認されていない。また、筆者がAT&T回線で検証した通常の「iPhone 18 Pro」でもこの問題は発生しておらず、Pro Max固有のトラブルであることが裏付けられている。Google Fi(T-Mobile回線)を利用する米CNETの記者の端末でも、異常は起きていない。
モデムチップのハードウェア仕様とミリ波アンテナの違い
この問題がなぜiPhone 18 Pro Maxでのみ起きているのかについては、ハードウェアの構成差に注目が集まっている。通常のiPhone 18 ProにはApple製の「C2」モデムが搭載されているのに対し、iFixitの分解調査によれば、米国向けのiPhone 18 Pro MaxにはQualcommの「Snapdragon X80」モデムが採用されている。TechInsightsの調査では、X80モデム自体は前モデルのiPhone 17 Proシリーズにも使われているものの、iPhone 18 Pro Maxには新しいミリ波アンテナが追加されていることが分かっており、この仕様の違いが今回の通信トラブルと何らかの関連があるかどうかは、現時点で明確になっていない。

日本のキャリアを利用するユーザーへの影響と今後の見通し
Appleの案内によれば、日本の携帯キャリアを利用する環境において、今回と同様の通信障害が発生しているという確認はなされていない。そのため、国内のユーザーが直ちに同様のリスクに直面することは想定しにくい状況にある。しかし、米国に滞在してAT&T回線を利用する予定がある場合などは注意が必要となる。すでに通信不能となった対象端末の保有者は、アップデートの適用ではなく速やかにAppleやAT&Tへ連絡し、端末の交換手続きを進めることが求められている。