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トランプ大統領、アラスカ州の上院選巡り司法省に訴訟指示したと認める

ドナルド・トランプ大統領は2026年10月、アラスカ州の上院議員選挙において、共和党の現職ダン・S・サリバン氏が敗北した場合に選挙結果の認定を差し止めるよう司法省に訴訟を起こさせた…

トランプ大統領、アラスカ州の上院選巡り司法省に訴訟指示したと認める

ドナルド・トランプ大統領は2026年10月、アラスカ州の上院議員選挙において、共和党の現職ダン・S・サリバン氏が敗北した場合に選挙結果の認定を差し止めるよう司法省に訴訟を起こさせたことを自ら認めた。同州の投票用紙には同姓同名の別候補者であるダニエル・J・サリバン・ジュニア氏も記載されており、投票者の混乱を招くとしてトランプ政権側は法的措置に踏み切った。

アラスカ州の上院選をめぐっては、連邦司法省が選挙管理当局を相手取り、現職のダン・S・サリバン氏が敗北し、もし同姓同名の対立候補であるダニエル・J・サリバン・ジュニア氏への投票がなければ現職が勝利していたと認められる場合には、結果の認定を行わないよう求める訴訟を連邦裁判所に提起した。

トランプ大統領が司法省への提訴指示を自ら公表

フロリダ州での選挙集会に向かう途中、記者団に対して大統領自身が指示を出したと認めた。「私が『やれ』と言ったのだ」と述べ、司法省の動きを主導したことを明らかにしている。

トランプ大統領やその側近らは、ペータースバーグ出身の教師であるダニエル・J・サリバン・ジュニア氏の存在を「詐欺(スキャム)」と呼び、現職サリバン氏の勝利を脅かすものだと主張してきた。同氏は8月に行われた全党参加型の予選で2.5%の得票率を獲得して3位となり、本選挙の投票用紙に名前が記載されることになった。当初、州選挙管理事務所は同氏の立候補が誠実なものではないとして排除する方針を示していたが、州の裁判所およびアラスカ州最高裁がこれを退け、投票用紙への記載が維持されることとなった。

司法省の訴えと専門家および選挙陣営の反応

司法省の提出した訴状では、ダニエル・J・サリバン・ジュニア氏の存在が「有権者の混乱」を引き起こし、公正な選挙の原則を損なうおそれがあると主張されている。司法省のスタンリー・ウッドワード氏は、選挙の誠実性を守るためにこの法的措置が必要であると説明している。

しかし、投票権の専門家や法学者からは、この法的根拠に対して厳しい声が上がっている。ノートルダム大学法科大学院のデレック・ミュラー教授は、司法省の主張について「これまで見た中で最悪の法律論の一つだ」と指摘し、連邦法が司法省に選挙結果の認定差し止めを認める権限は与えていないと述べている。また、選挙権改革を研究する非営利団体「選挙革新・研究センター」のデイヴィッド・ベッカー事務局長は、今回の訴訟を「連邦政府による前例のない介入」であると批判した。

民主党候補ペルトラ氏陣営と現職陣営の受け止め

今回の選挙で現職と接戦を繰り広げている民主党候補のマリー・ペルトラ氏の陣営は、今回の訴訟を強く非難している。ペルトラ氏のキャンペーン広報担当者であるハリー・チャイルド氏は、この動きを「選挙結果を覆そうとする卑劣な政治的脅し」と表現した。

トランプ大統領、アラスカ州の上院選巡り司法省に訴訟指示したと認める
写真:Yahoo

また、民主党上院選挙委員会のディヴァン・バーバー事務局長も、トランプ大統領が現職サリバン氏の敗北を予見しているため、有権者の意志を覆して選挙を盗もうとする茶番の訴訟を起こしていると非難した。一方、現職のダン・S・サリバン氏の選挙陣営は、今回の司法省の提訴について事前の関与や知識は一切なかったと表明している。

アラスカ州の選挙制度と今後の焦点

アラスカ州では6年前に導入されたランク選択投票制度(順位付投票制度)が採用されており、有権者は候補者に順位をつけて投票する仕組みとなっている。今回の訴訟では、名前が類似した候補者が複数存在することが、有権者の投票行動や順位付けに混乱をもたらし得ることが争点となっている。

トランプ大統領、アラスカ州の上院選巡り司法省に訴訟指示したと認める
写真:Newsweek

アラスカ州選出のもう一人の共和党議員であるリサ・マースコウスキー上院議員もソーシャルメディア上で司法省の提訴に言及し、同州の有権者は投票において他者からの支援を必要としておらず、州はすでに候補者を明確に区別して対応していると指摘した上で、司法省がこの訴訟を起こすべきではなかったと批判している。

司法省の副次長らは、通常の選挙事務への不当な介入を意図したものではないと説明しているものの、選挙直前の連邦政府による異例の介入がどのような司法判断を下されるのか、今後の動向が注目されている。

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