シカゴ南東部の葬儀社「South Chicago Chapel」(東95丁目2939番地)において、州の規制に反して不適切に保管され、腐敗が進んだ57体の遺体が発見された。クック郡検視局(Cook County Medical Examiner’s Office)および警察が木曜日に発表した。
不適切な保管状況と警察の介入
警察は、同葬儀社で遺体が州法で義務付けられている40度以下で保管されていないという情報を得て、木曜日に現場へ向かった。警察の報告書によると、現場にいた葬儀社のディレクターであるクラーク・モーガン(Clark Morgan)氏に同行して建物内を巡回したところ、施設内のさまざまな場所で、冷蔵保存されておらず腐敗した状態にある57体の遺体が発見された。
警察が一度建物を出た後、再び入場を試みた際、モーガン氏は弁護士の助言に基づき、捜索令状がなければ立ち入りを認めないと拒否した。警察が営業時間中の検査に令状は不要であると伝えたが、モーガン氏はドアに南京錠をかけて立ち去ったため、警察はシカゴ消防局に協力を要請して建物への進入を試みた。シカゴ消防局は、現場を有害物質事案(hazardous material incident)として宣言した。
遺体の特定と家族への通知
クック郡検視局のスタッフは、遺体の状態の評価を行うとともに、死亡診断書などの文書を捜索して身元の特定を急いでいる。当局は、この特定作業に数日かかる可能性があるとしており、他の関係機関と連携して速やかに遺族へ通知する方針だ。

現場付近では、自身の母親の遺体が発見されたのではないかと不安がる住民や、ひどい悪臭に悩まされていた近隣住民の姿が見られた。ある住民は、冬の間から不快な臭いが漂っていたと証言している。また、2週間前に投稿されたGoogleのレビューでも、「ひどい!臭いがするし、非常に不誠実だ」という不満が書き込まれていた。
運営者の経歴と行政処分
今回の事態を受け、イリノイ州財務・専門職規制局(Illinois Department of Financial and Professional Regulation)は、登録葬儀ディレクターであるジョハンナ・モーガン(Johanna Morgan)氏の免許を停止した。また、同葬儀社の営業免許は水曜日に取り消されている。ジョハンナ氏の夫であるクラーク・モーガン氏については、2024年に葬儀ディレクターおよびエンバーマー(遺体処置師)見習いの免許が取り消されていた。

州の記録によれば、施設の所有者はクラーク・モーガン氏となっている。同氏は昨年、100体以上の遺体が敷地内のトレーラーに不適切に保管されていたとして閉鎖に追い込まれたシカゴハイツの火葬場の運営者と同名である。
遺族への影響
木曜日の午後、同施設で夫の遺体安置(ビューイング)を予定していたターシャ・ローガン(Tarshia Logan)さんは、家族で到着したものの、遺体はなく、現場には1人の人物しかいなかったとABC7に語った。ローガンさんによれば、答えを求めて問い詰めたところ、その人物は立ち去ったという。金曜日に葬儀を予定していたローガンさんは、今後どうすべきか、誰に連絡すべきか分からない状況にある。
クック郡検視局は、遺体の身元を可能な限り迅速に特定し、家族に通知するための作業を継続している。