トランプ米大統領が11日にエネルギー停戦を宣言してからわずか4日後の15日、ウクライナ軍の攻撃によりロシアのモスクワ南東に位置するリャザン地域の製油施設が炎上した。.
ウクライナ軍がモスクワ近郊のリャザン製油施設を攻撃
ロイター通信やフィナンシャルタイムズの報道として、Yahoo!ニュースが伝えたところによると、ウクライナ軍は15日にロシアのリャザン地域にある主要製油施設を攻撃した。この施設はロシア国営石油会社ロスネフチが所有し、ロシア全体の原油精製能力の約5%を担う重要拠点である。ロシア側は、ドローン69機とフラミンゴ巡航ミサイル4発による攻撃を受けたと主張している。現地では攻撃後に火災の発生が確認され、プーチン大統領は特段の重大な被害はなかったとの立場を示している。
南部の飛行場攻撃とロシア軍機への打撃
製油施設への攻撃と並行して、ウクライナ軍はロシア南部ボロネジ地域の飛行場も標的にしたと発表した。ネプチューン巡航ミサイルを使用したこの攻撃により、ロシア軍のSu-34戦闘機4機を撃墜し、2機を損傷させたとウクライナ側は主張している。ロシア側もウクライナ中部のインフラや物流施設に対して大規模なドローン攻撃を継続し、死傷者が発生するなど、双方による重要インフラの破壊工作が激しさを増している。
エネルギー停戦の崩壊とトランプ政権への不満
トランプ大統領が11日にロシアとウクライナの間で互いのエネルギー施設を攻撃しない合意が成立したと発表したものの、わずか4日後にこの合意は瓦解した。ゼレンスキー大統領は事前に協議されたものではないとし、ロシア側が発電所への空爆をやめない以上、攻撃制限を維持する考えはないとフィナンシャルタイムズのインタビューで明かしている。ロシア大統領府は、ウクライナによるエネルギー施設の攻撃は米国の和平努力に逆行すると強く批判した。
激化する都市への空襲と市民の被害状況
Forbes JAPANの報道によると、戦争が1694日目を迎えた10月11日から14日にかけて、ロシア軍はキーウやハルキウなど主要都市へのミサイルおよびドローン攻撃を急増させた。キーウでは熱電併給発電所3カ所がすべて攻撃を受け、少なくとも60万人が停電に見舞われたほか、集合住宅への直撃弾などで民間人の死傷者が相次いでいる。ハルキウやその郊外のピソチンでも住宅や食料品店付近にミサイルが着弾し、多くの市民が命を落とした。
米国の情報提供停止をめぐる対立と今後の焦点
ゼレンスキー大統領は、ロシアによる12日と13日の弾道ミサイル攻撃に関してパートナー諸国からの警報を受け取っていなかったと述べている。米CBSニュースの取材に対し、米当局は気象条件を理由に挙げたが、ウクライナ側はその説明に異を唱えている。さらに、米国の早期警戒情報の提供停止や軍用衛星通信システム「スターシールド」へのアクセス制限が加わり、両国関係は冷え込んでいる。ウォールストリートジャーナルは、こうした措置がロシアとの交渉を受け入れるようウクライナに圧力をかける意図があるのではないかと懸念している。外交的な仲介が模索されるなかで、米国とウクライナの間で深まる対立が今後の戦局にどのような影響をもたらすのか。