ウィスコンシン州とミネソタ州で8月11日に予備選挙が実施される。今回の選挙は、民主党の主流派と進歩派が対立する「党内抗争」の最前線となっており、特にウィスコンシン州知事選とミネソタ州連邦上院選の行方が、11月の本選に向けた党の勢力図を占う試金石として注目を集めている。
ウィスコンシン州知事選:混沌とする予備選と共和党の介入
ウィスコンシン州の民主党予備選挙は、現職のトニー・エバーズ知事が3選不出馬を表明したことで混迷を極めている。エバーズ知事は7月18日、一度は出馬を撤回したミルウォーキー郡長のデビッド・クロウリー氏を後継として支持することを表明した。これは、同じく支持を受けていたサラ・ロドリゲス副知事が選挙資金スキャンダルにより撤退したことを受けた動きである。
「我々は勝利する。トム・ティファニーが11月に当選すれば、それはウィスコンシン州にドナルド・トランプを州知事として選ぶようなものだ」 トニー・エバーズ、ウィスコンシン州知事
ミネソタ州連邦上院選:移民対策と党内分断
クレイグ議員は、トランプ政権下での移民取り締まり強化に関連する投票行動をフラナガン氏から厳しく追及されている。フラナガン氏は、クレイグ氏が企業献金に依存していると批判し、自身が真の進歩的政策を代弁すると主張する。
「私たちが直面しているのは、民主党の党員でありながら、人々が生活を支えるために必要なことに立ちはだかる人々であり、彼らは企業の特別利益団体から資金提供を受けている。これが私たちが直面している選択肢であり、人々はそれに気づいている」 ペギー・フラナガン、ミネソタ州副知事
「私たちが構築している連合は、ドナルド・トランプを止めるために選挙に勝たなければならないと理解しているミネソタ州の人々によるものだ」 アンジー・クレイグ、連邦下院議員
全米レベルでの「進歩派対主流派」の構図
これらの州での予備選挙は、ミシガン州で進歩派のアブドゥル・エル=サイード氏がヘイリー・スティーブンス下院議員を破った結果の延長線上にある。進歩派団体「アワー・レボリューション」を率いるジョセフ・ギーヴァーギーズ氏は、全米で「振り子が右から左へ揺れている」と指摘する。

一方で、民主党の主流派は、この左傾化が11月の本選において中道層の離反を招き、議会奪還のチャンスを損なうのではないかと懸念を強めている。この対立の結果は、今後の民主党の政策的方向性のみならず、2028年の大統領選挙に向けた党の戦略を左右する重要な指標となる見込みだ。
8月11日の投開票により、各候補が掲げるメッセージが、熱狂的な支持者以外の広範な有権者にどの程度浸透しているかが明らかになる。