10月16日に始まった参院予算委員会で、高市早苗首相は辞任した簗和生・前農相の任命責任を厳しく追及され、低姿勢での答弁に終始した。国会審議への影響を抑えるため、丁寧な説明で早期の事態沈静化を図る構えだ。
高市首相が参院予算委で農相交代を陳謝
高市首相は16日の参院予算委員会の基本的質疑の冒頭で、簗和生・前農林水産大臣の辞任について国会運営に迷惑をかけたとして陳謝した。読売新聞の報道によると、自民党の鶴保庸介氏からも国会運営への影響をただされ、首相は「改めておわびを申し上げる」と応じた。その上で、就任した武部新農相とともに政策遂行の立て直しを急ぐ方針を示した。一方、女性自身の報道では、初入閣から27日での辞任劇となった簗氏をめぐり、当初は首相が続投を容認していた経緯や、地元の挨拶での不適切発言、資金管理に関する疑惑などが報じられており、国会での追及が続いている。
立憲・辻元氏の追及に首相が見せた答弁
立憲民主党の辻元清美氏からは、農相の辞任劇について「これで幕引きできる問題ではない」と厳しく迫られた。首相は、簗氏が十分に納得してもらえる説明責任を果たせていないとの指摘を受け止め、一議員として引き続き説明責任を果たしてもらうことに期待を示したと、ライブドアニュースなどが伝えている。また、簗氏が地元自治体の道路予算を「カットした」と発言したことについて、首相は信頼を失わせる発言だったとの認識を表明。「予算の配分に政治的な支持や不支持を持ち込まないことは当然で、改めて政府内に徹底する」と訴えた。
危機管理能力やG7欠席理由への釈明
首相自身の対応に質問が及ぶと、強い口調で反論する場面もあった。辻元氏から「危機管理能力がなかったのではないか」と畳みかけられ、首相は「危機管理能力がなかったと思われたら、とても残念だ。24時間、常に公用スマホをそばにおいて最大音量にして夜も横になっている」と主張したと、読売新聞が報じている。さらに、今月2日にオンラインで開かれた先進7か国首脳会議を欠席した理由について、開催時間が直前まで分からず、回線接続や設定のために業者を呼ばなければならなかったため間に合わなかったと釈明した。
関文部科学相の政治資金パーティー問題も追及
この日の参院予算委員会では、簗前農相だけでなく関文部科学大臣も追及の対象となった。関氏が2020年と2024年に、衆院の内規に違反して政治資金パーティーを衆院議員会館で開催していたことが判明したためである。関氏は委員会で「猛省し、十分注意する」と述べ、陳謝に追い込まれた。閣僚の相次ぐ問題発覚により、政府・与党に対する野党側の追及は厳しさを増しており、国会審議全体への影響が懸念されている。
高市首相の言葉遣いを巡る議論と今後の日程
一連の騒動をめぐっては、国会論戦だけでなく外部からも厳しい目が向けられている。女性自身の報道によると、フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏は情報番組『ゴゴスマ』で、簗氏の予算カット発言を「ダサい」と批判した高市首相の言葉遣いについて、「言葉をカジュアル化して親近感を促すのは大概にしてもらいたい」と苦言を呈した。こうした世論の波紋が広がる中、高市首相は19日の参院予算委員会で農相交代問題の幕引きを図り、20日からの消費税減税・支援金法案への審議に注力したい意向であると各紙は伝えている。
