10月16日の参議院予算委員会で、立憲民主党の辻元清美議員は、高市早苗総理大臣が10月2日のG7首脳オンライン会議を欠席した理由を激しく追及した。高市総理は外務省の判断や機材手配の都合を理由に挙げたが、Yahoo!ニュースなどの報道で、安倍政権以降に欠席した総理は一人もいないことが判明している。
G7オンライン会議の欠席理由と機材準備を巡る応酬
10月16日の参議院予算委員会において、立憲民主党の辻元清美議員は、今月2日の夜に行われた先進7カ国(G7首脳オンライン会議)にアメリカのトランプ大統領やイタリアのメローニ首相らが参加していたことを確認し、「なぜこのオンライン会議、欠席したんですか」と高市早苗総理大臣にただした。これに対し高市総理は、外務省の判断や代理出席の容認を挙げ、産経ニュースの報道では「開催直前に時間が確定したため、事務的な準備が整わなかった」と説明している。
高市総理は、オンライン会合にはかなり大きなディスプレイを使用するため事業者に頼る必要があり、「回線の接続設定のために業者を呼ばなければならず、間に合わないということもありました」と釈明した。事業者が間に合わないという理由が飛び出したことで、委員会室はざわついた。dメニューニュースの報道によると、当日の夜は公邸で所信表明演説を書いていたことも明らかにされている。
外務省の判断と代理出席の妥当性を巡る議論
高市総理は、今回のG7首脳オンライン会議の議題が米国と欧州間のディーゼル価格への対応であったため、「外務省の判断もあり、代理出席も認められていた」と説明した。外務省側も、会議が3分程度の話であったため、シェルパと呼ばれる補佐役の遠藤和也外務審議官の出席で十分であったと事務方の判断を強調した。
しかし、辻元議員は「トランプ大統領とかメローニさんとか、みんな出てるんですよ。日程調整してるんですよ。危機管理なってないと思う」と強く批判した。外務省の担当者がオンライン設備の整備を認めつつも、必要な機材の設置や回線接続などの準備作業は政府職員及びサービス業者が行っていると答弁したことで、委員会室は再びざわついた。

茂木敏充外務大臣の答弁を制止した緊迫の場面
質疑の最中、高市総理に代わって答弁しようと挙手した茂木敏充外務大臣に対し、辻元議員が「ちょっと待って。茂木さんいいから。ちょっともういい。もういいって! もう」と気迫で制止する一幕があった。その後、委員長に指名された茂木外務大臣は事務方の判断の妥当性を改めて説明したが、委員会全体の緊張感は解けなかった。
辻元議員は、会議直前の午後6時半から7時45分まで、高市総理が公邸で麻生太郎副総裁ら自民党役員と会食していた事実を指摘した。高市総理は自民党役員との夕食を事実と認めつつも、「会議の出欠とは関係ない」と影響を否定したが、安倍政権以降にG7オンライン首脳会議を欠席した総理は一人もいないことが外務省の答弁で明らかになった。

「世界の隅っこ」に追いやられる日本外交への懸念
辻元議員は、「業者が来ないと国際会議もできない国なんですか?」とあきれ顔を見せ、「『世界の真ん中で咲き誇る日本外交』とか言っているけれども、私が心配しているのは、総理自らの判断で『世界の隅っこ』に追いやられるんじゃないかって心配してるんですよ」と厳しく批判した。これに対し高市総理は、「日本にとっても、アジアにとっても重要な議題、特にアジアの代表というぐらいの気概で臨んでおります。必ず本人が出席すべきとされている会議には必ず出席をしております」と反論している。
今回の予算委員会での論戦は、緊急時の国家指導者の臨機応変な対応力や、内閣の危機管理体制および外交姿勢に対する野党側の厳しい視点を浮き彫りにした。今後、突発的な国際会議への出席判断や環境整備のあり方について、国会内外で議論が続けられる見通しである。