10月上旬、福井県警を訪れていた男性の元に「警視庁捜査二課」を名乗る男から詐欺の電話がかかりました。男性は警察署内にいた利点を活かし、本物の警察官と連携して対応。問い詰められた偽の警察官は、最終的に電話を切りました。Yahoo!ニュースなどが報じています。
警察署内で受けた「警視庁」からの不審な入電
10月上旬、仕事で福井県警を訪れていた男性の携帯電話に、警視庁捜査二課を名乗る男から連絡が入りました。男は「福岡県警から捜査依頼を受けた」と告げ、男性に接触を図りました。しかし、男性はこれが典型的な「ニセ警察官詐欺」であると即座に見抜きました。男性が電話を受けた場所は、まさにその時仕事で訪れていた福井県警の庁舎内でした。男性はすぐさまその場にいた本物の警察官に相談し、だまされたふりをして通話を継続する連携プレーを選択しました。
「20日間の勾留」を盾に揺さぶる偽の警察官
電話を続けていた男は、男性に対し「このまま何もせず放置して捜査が進むと、最悪の場合、逮捕・起訴されてもおかしくない」と不安を煽るような言葉を並べました。さらに、電話は「福岡県警捜査二課のヨコタ」と名乗る別の人物へと引き継がれました。この人物は「今回、20日間勾留をさせていただいて、取り調べを受けていただく」と述べ、男性に福岡県警へ出頭するよう強く促しました。男性が「それは逮捕ではなく任意ですか」と問い返すと、男は「強制力はない」と回答するなど、論理の矛盾が露呈し始めました。

本物の警察官による追及で露見した嘘
会話の終盤、男性は福井県警の本物の警察官に電話を代わりました。本物の警察官が「どこの警察署の人か」と問い詰めると、男は「福岡県警の捜査二課のヨコタ・ケンスケ」と名乗りました。これに対し、福井県警の警察官は「そんな人(ヨコタ)は福岡県警にはいない」と即座に指摘しました。男は「福岡県警の方に電話して確認してください」と食い下がりましたが、本物の警察官から「なんで俺が電話しないといけないの」と強く言い返されると、問いに答えることなく電話を切りました。
「090」から始まる番号への警戒
今回の詐欺未遂事件で使用された電話番号は、「090」から始まるごく一般的な携帯電話の番号でした。警察組織が捜査の過程で、個人の携帯電話番号から直接連絡してくることは通常考えにくいケースです。FNNプライムオンラインの報道によると、今回のケースのように、警察官を名乗る人物から犯罪の嫌疑をかけられるような電話があった場合、警察は「すぐに電話を切ること」を強く推奨しています。
警察への即時相談の重要性
今回の事案では、男性がたまたま警察署を訪れていたという特殊な状況が功を奏しましたが、通常は被害に遭うリスクが非常に高い手口です。不審な電話を受けた場合は、その場で回答せず、すぐに電話を切断した上で、最寄りの警察署や警察相談専用電話へ連絡することが重要です。警察庁などは、身に覚えのない捜査依頼や勾留の話が出た時点で、個人情報を教えたり指示に従ったりすることのないよう、広く注意を呼びかけています。