アメリカ中間選挙を1週間後に控え、全米で期日前投票の勢いが加速しています。フロリダ大学の選挙ラボなどのデータによると、これまでに3000万人を超える有権者が投票を済ませ、過去のミッドターム選挙を大きく上回るペースを記録しています。
2026年11月3日の選挙日に向け、上下両院の勢力図を左右する激戦州を中心に記録的な数の有権者が投票所や郵便投票に殺到しています。政治情勢の分析によると、今回の投票率は通常の中間選挙の枠を超え、大統領選挙並みに達する可能性が指摘されています。MIT選挙データ科学ラボの創設者であるチャールズ・スチュワート教授は、期日前投票の動向について、選挙当日に投票するはずだった人々が前倒しで行動している可能性を指摘しつつも、高い投票率が見込まれる選挙であることは合理的であると述べています。.
テキサス州と主要激戦州で見せる投票急増の波
南部や中西部の主要州では、前回の中間選挙である2022年の同時期と比較して異例の伸びを示しています。テキサス州では約44%の急増を記録し、2022年の州知事選挙における全投票数の50%に相当する票が既に投じられました。特にヒダルゴ郡、キャメロン郡、エルパソ郡、ウェブ郡といったヒスパニック系住民の多い国境沿いの郡で高い参加が見られています。
また、ノースカロライナ州では前回比で40万人以上が追加で投票を行い、メイン州で36.0%、オハイオ州で35.8%、アイオワ州で32.7%、ミシガン州で15.0%の増加が見られるなど、全米規模で期日前投票の拡大が顕著です。ケンタッキー州でも10月29日から期日前投票が開始される予定であり、有権者はオンラインポータルを通じて投票場所を確認することが推奨されています。
有権者の動向と民主・共和両党の戦略的攻防
登録政党のデータが集計されている州の傾向では、民主党支持層の動きが際立っています。フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授の分析によると、期日前投票においては民主党側が共和党に対して優位に立っています。例えばノースカロライナ州では、民主党と無所属の有権者が増加の大部分を占めており、ジョージア州でも民主党が通常より高い水準で投票を行っています。

共和党側も挽回に向けた動きを強めており、全米共和党委員会(RNC)は「Swamp the Vote USA」サイトを再始動させました。これは2024年の選挙時に構築された枠組みを継承したもので、ドナルド・トランプ前大統領は「Too Big To Rig(不正ができないほどの規模にする)」というスローガンのもと、早期投票計画の重要性を支持者に訴えています。また、バラク・オバマ元大統領も民主党の投票促進活動に加わり、ミシガン州やオハイオ州、ジョージア州で応援演説を行っています。.
経済不安が背景にある有権者の意識と専門家の分析
アメリカ研究の政治学者であるマレック・ダダコフ氏は次のように述べています。「現時点では、全有権者の約半数が民主党支持者であり、共和党支持者は35%にとどまっています。共和党はテキサス州のような一部の州では追い上げを見せています。しかし、例えば伝統的に保守的なカンザス州やフロリダ州では、共和党は依然として後れを取っています。」
