北海道開発局札幌開発建設部は2026年10月8日、札幌市中心部を南北に貫く国道5号「創成川通」の都心アクセス道路整備事業に伴い、新たな交通規制の実施見通しを発表した。地下トンネル築造に向けた準備工事が本格化しており、周辺の橋や歩道橋の撤去が進められている。
札幌駅周辺の交通量を支える国道5号の現状
創成川通は、国道5号のうち札幌駅の東側を南北に結ぶ主要なルートである。北端部では札樽道の札幌北ICに接続し、近隣には札幌丘珠空港もある。札幌駅は北海道新幹線の延伸計画の終着点にも位置づけられており、付近の交通量は今後さらに増加する見通しだとtrafficnews.jpが報じている。
しかし、この区間は創成川を挟んで上下線が分離され、多くの橋が架かる構造となっている。信号の多さも相まって、日中でも速度低下や断続的な渋滞が発生しているのが実情だ。こうした課題を解消するため、全長4.8kmに及ぶ「都心アクセス道路」の整備計画が進められている。
地下バイパス構築に向けた準備工事の全貌
計画されている都心アクセス道路は、札幌駅南側の創成トンネルを北へ延長し、札幌北ICまで直結する自動車専用バイパスを地下空間に構築する事業である。札幌駅付近にランプが設置されるほか、北23条から北37条の間では河川を暗渠化する計画となっている。そのまま北上すれば石狩市内で国道337号の道央圏連絡道路に接続し、石狩湾新港へ直結することから、物流面でも極めて重要な役割を担う見込みだ。
地下トンネルの築造にあたり、札幌開発建設部は迂回路の整備や構造物の撤去作業を進めている。2026年9月からは、国道5号と市道北9条線の交差点で東西方向の行き来が終日通行止めとなった。これは創成川の一部を埋め立てて迂回路を造るための措置であり、規制は11月まで続く予定となっている。
相次ぐ構造物の撤去と夜間通行止めのスケジュール
工事の進展に伴い、周辺の横断歩道橋や橋の撤去も始まっている。10月19日の夜からは「ホテル エミオン札幌」のそばに架かる北8条横断歩道橋の撤去作業がスタートした。翌20日からは、札幌駅の北側で市道北7条線と交差する北7条橋の撤去工事も開始され、市道では約2カ月にわたって東西方向が終日通行止めとなる。
さらに、北8条横断歩道橋の上部撤去に伴い、11月には国道5号の本線でも夜間通行止めが実施される。対象となるのは北9条交差点から北8条交差点までの区間で、11月2日の21時から翌朝6時には北向き車線が、翌11月3日の同じ時間帯には南向き車線が通行止めとなる。札幌開発建設部は、ドライバーに対して市道などへの迂回を呼びかけている。
仮設導水管の施工から川の迂回路完成までの道筋
構造物の撤去が完了した後に本格化するのが迂回路の工事である。現在、川の下に仮設の導水管を施工しており、今後は水そちら側へ流したうえで、川そのものを工事の迂回路として活用する計画となっている。現在の道路の地下にトンネルを構築するための一連の川の迂回路工事は、11月上旬頃から始まり、2027年7月頃に完了する見込みだ。
なお、北8条横断歩道橋については周辺部の工事進捗にあわせて、将来的に地上部へ横断歩道が設置される予定である。工事期間中は北5条から北10条間の国道5号本線で終日車線規制が継続されるため、現地の交通状況には注意が必要となる。