日本語版
最新ニュース
健康

世界メンタルヘルスデーに合わせサモアや英国で地域密着型の支援活動が展開

世界メンタルヘルスデーを迎え、サモアでは保健省と非営利のゴシェン・トラストが施設の外へと支援を広げている。一方、英国のイースト・ライディング・オブ・ヨークシャーでも、地域住民向けの無料サポートプログラムが展開されており、国内外でメンタルヘルスケアのあり方が見直されている。…

世界メンタルヘルスデーに合わせサモアや英国で地域密着型の支援活動が展開

世界メンタルヘルスデーを迎え、サモアでは保健省と非営利のゴシェン・トラストが施設の外へと支援を広げている。一方、英国のイースト・ライディング・オブ・ヨークシャーでも、地域住民向けの無料サポートプログラムが展開されており、国内外でメンタルヘルスケアのあり方が見直されている。

2026年10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせ、各地でメンタルヘルス支援に関する取り組みが強化されている。サモアの首都アピアでは、保健省のメンタルヘルスユニットが置かれるトゥプア・タマセセ・メアオレ病院や、バニマにあるリハビリテーション施設「ゴシェン・トラスト・メンタルヘルス・サービシズ」が啓発活動を行い、地域全体でのサポートの重要性を訴えた。

サモアにおける地域密着型のケアと家族の絆

サモアでは、緑の風船やリボン、啓発ポスターが病院や施設の壁を飾り、メンタルヘルスの意識向上を図っている。ゴシェン・トラスト・メンタルヘルス・サービシズの最高経営責任者であるアフィツ・ナオミ・エスラグヒ氏は、コミュニティの視点から多くの課題に向き合っている。同施設は、精神保健上の課題を抱える人々に対し、2009年以来リハビリテーションや社会復帰、支援サービスを提供してきた。

世界メンタルヘルスデーに合わせサモアや英国で地域密着型の支援活動が展開
写真:who.int

「サモアにはメンタルヘルスに関して多くの偏見や迷信があります。ここにやって来る頃には、すでに手遅れになっていることが多いのです」

アフィツ・ナオミ・エスラグヒ(ゴシェン・トラストCEO), 世界保健機関(WHO)の報道

「私たちは『自分たちと彼ら』という態度を取りがちです。『彼らは持っているが、自分たちは持っていない』と考えてしまうのです」

アフィツ・ナオミ・エスラグヒ(ゴシェン・トラストCEO), 世界保健機関(WHO)の報道

トゥプア・タマセセ・メアオレ病院のメンタルヘルスユニットに所属する精神科レジストラーのエパゲリア・エフ氏も、専門的な医療サービスにつながる前に伝統的な経路を頼る個人がいることを指摘している。

「メンタルヘルスは特に医療だけのものに属するわけではありません。すべての人に属し、教会に属し、コミュニティに属しています」

エパゲリア・エフ(精神科レジストラー), 世界保健機関(WHO)の報道

英国イースト・ライディングで展開される無料の支援プログラム

一方、英国ではイースト・ライディング・オブ・ヨークシャー評議会が、18歳以上の住民を対象とした「ウェルビーイング・フォー・アス」プログラムを通じて、孤立感を減らし、自信や意味のある社会的つながりを築くための支援を行っている。同プログラムは、NHSへの紹介やコミュニティ組織などの幅広いサポートへのアクセスを目的としている。

世界メンタルヘルスデーに合わせサモアや英国で地域密着型の支援活動が展開
写真:bbc.co.uk

同プログラムでは、ストレスや不安の管理、自尊心の向上といったテーマを扱う対面式のワークショップや、インフォーマルなピアサポートのソーシャルグループが提供されている。ワークショップは、ウィザーンジー、ホーンジー、ブリリントン、ビバリー、ドリフィールド、ポックリントン、グール、ヘッスルで順次開催されており、グールやレリー・フィールズ火葬場ではドロップインセッションも実施されている。

当事者の声の反映と今後の課題

2026年の世界メンタルヘルスデーの国際的なテーマである「当事者の声が聴かれること:現実の声、現実の変化」は、サモアの現場でも深く共感を呼んでいる。エスラグヒ氏は、政策や規制、法律の策定には、実際に苦難を経験し、そこから抜け出す方法を知っている当事者たちの声が不可欠であると訴えている。

サモアにおける支援としては、ゴシェン・トラストが病院退院後も家族と密に連携し、家庭への移行準備や信頼関係の再構築を支える取り組みを続けている。専門家らは、支援の遅れが回復を困難にするため、早期介入と地域社会全体でのアプローチの重要性を強調している。

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。