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世界で33億人が皆既月食「ブラッドムーン」を観測、北米では2029年に次回予定

3月3日の早朝(米国東部標準時)、地球の影が月を完全に覆う皆既月食が発生し、月が赤銅色に染まる「ブラッドムーン」が世界各地で観測されました。この天文現象は、アメリカ、アジア、オセアニアの33億人以上の人々が目撃できる規模となりました。…

graphic showing a blood moon during a total lunar eclipse in the center of a laptop screen with a pink and yellow

3月3日の早朝(米国東部標準時)、地球の影が月を完全に覆う皆既月食が発生し、月が赤銅色に染まる「ブラッドムーン」が世界各地で観測されました。この天文現象は、アメリカ、アジア、オセアニアの33億人以上の人々が目撃できる規模となりました。

「ブラッドムーン」のメカニズムと視認状況

皆既月食では、太陽、地球、月が一直線に並び、月が地球の暗い本影の中に入り込みます。このとき、月が赤く見えるのは「レイリー散乱」と呼ばれる現象によるものです。地球の大気によって波長の短い青い光は吸収・分散されますが、波長の長い赤い光は通過して月の表面に届くため、月が赤みを帯びて見えると解説されています。

今回の現象は全体で約5時間39分にわたって続き、月が地球の本影の中心を通過する「皆既」の状態は約1時間持続しました。地域別の観測状況は以下の通りです。

  • 北米: CST(中部標準時)およびPST(太平洋標準時)の地域では早朝に赤い月を観測できる好条件となりました。一方、東海岸の観測者は、月が地平線に沈む直前の午前6時から7時(EST)にかけて、わずかな時間だけ皆既状態を目撃することができました。
  • アジア・オセアニア: フィリピンのマニラや中国の海南省三亜などで観測されました。中国では、このイベントが旧正月の締めくくりとなる元宵節(Lantern Festival)と重なりました。また、インドのゴラガートなどでも撮影されました。
  • その他の地域: オーストラリアやニュージーランドでも良好な視界が得られました。

オンライン配信による世界的な共有

天候や地理的条件で直接観測できなかった人々のため、複数の団体がYouTubeなどで無料のライブストリームを提供しました。

世界で33億人が皆既月食「ブラッドムーン」を観測、北米では2029年に次回予定
Photo: Cbsnews
  • Virtual Telescope Project: 創設者のジャンルカ・マシ氏による解説とともに、米国、カナダ、オーストラリアの天体写真家チームによる映像を配信しました。
  • グリフィス天文台: ロサンゼルスから、半影段階から皆既、そして影が月を離れるまでをカバーする配信を行いました。
  • オークランド天文学会: ニュージーランド北部から、日没後の北東の地平線に昇る月の様子を配信しました。
  • Time and Date: ジャーナリストのアン・バックル氏と天体物理学者のグラハム・ジョーンズ氏による専門的な解説付きで、ロサンゼルスや西オーストラリア州からの映像を届けました。

今後の天文イベントと北米での次回予定

北米において、今回のような皆既月食を観測できる次回は2029年6月26日となる見通しです。

A multiple exposure picture of the ‘blood moon’ over Golaghat in Assam, India
Photo: Livescience

また、月食は常に日食とペアで発生する傾向があり、今回の月食の約2週間前である2月17日には、南極上空で「リング・オブ・ファイア(金環日食)」が観測されていました。日食の観測には専用の眼鏡やピンホール投影機が必要ですが、月食は肉眼で安全に観測できる現象であるとされています。

The FINALE : The Blood Moon Lunar Eclipse in Pisces
執筆者について: nipponese

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