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クイーンズランド大学らがグレート・バリアリーフ海底に古代の陸地を発見

オーストラリアの研究チームが、グレート・バリアリーフの南部に広がる海底下で、かつて先住民族が暮らしていた古代の陸地や河川跡を詳細に捉えることに成功した。この調査成果は、Oceanographic Magazineなどの報道により明らかになったもので、クイーンズランド大学などの研究者らが主導した。…

A person snorkels in clear blue water looking at the Great Barrier Reef

オーストラリアの研究チームが、グレート・バリアリーフの南部に広がる海底下で、かつて先住民族が暮らしていた古代の陸地や河川跡を詳細に捉えることに成功した。この調査成果は、Oceanographic Magazineなどの報道により明らかになったもので、クイーンズランド大学などの研究者らが主導した。

グレート・バリアリーフ海底で古代の陸地を発見

調査は、豪州科学産業研究機構(CSIRO)の調査船「RVインベスティゲーター」に搭乗して実施された24日間の航海を通じて行われた。研究チームは、同船が備える高度なマルチビーム音響測深システムを活用し、海底やその下にある地形の複雑なマッピングを行った。その結果、水深50メートルから200メートルの海域において、かつて陸地であった頃の古代の河川や湖沼、河口、そしてビーチなどが驚くほど鮮明に描き出された。

数万年前の環境と先住民族の歴史

クイーンズランド大学のヘレン・ボストック教授(ボイジャー首席科学者)によると、約6万5000年前に先住民族がオーストラリアに到達した当時、海面は現在よりも80メートルほど低かった。グレート・バリアリーフの周辺地域は、内陸に向かって広がる巨大な海岸平原であり、周囲には森林が広がっていたという。

クイーンズランド大学らがグレート・バリアリーフ海底に古代の陸地を発見
Photo: Spatial Source

この地域は、約7000年前の最終氷期終わりに地球規模で海面が上昇したことに伴い水没し、森林や河口がサンゴ礁へと変貌を遂げた。航海に参加したダーバル族の土地・海域レンジャーであるナタリア・バッコ氏は、祖先が生活し、歩き、狩りをした海域に立ち会えたことへの感慨を語り、若い世代が自らの文化を守り続けるための強い道筋を作りたいと述べている。また、ウォッパブラ族のレンジャーであるシンタ・バーニー氏も、海の進化をマッピングし理解する過程に参加できた特別で素晴らしい経験だったと振り返っている。

堆積物コアの分析と今後の展望

海底の歴史を解き明かすため、研究チームは海底から20枚以上の堆積物コアを採取した。これらは「タイムカプセル」のような役割を果たしており、過去の気候変動や海面上昇、植生の変遷などを復元する古環境復元(パレオ・エンバイロメンタル・リコンストラクション)に活用される。堆積物に含まれる化学成分の変化や微化石、花粉などの分析は今後数ヶ月にわたって続けられ、結果の取りまとめには時間を要する見通しである。

クイーンズランド大学らがグレート・バリアリーフ海底に古代の陸地を発見
Photo: Oceanographic Magazine

さらに、今回の航海では海洋力学の調査も実施され、強力な東オーストラリア海流が海底とどのように相互作用し、水塊の移動やサンゴ礁の生態系を支える条件に影響を与えているかのデータが収集された。これらのデータは、CSIROの「eReefsモデル」によるシミュレーションに組み込まれ、過去および現在の海洋環境の把握や、将来の海洋熱波などによる生態系への影響予測に役立てられることになっている。

科学と伝統的知識の融合による保全

今回の調査研究は、科学的なアプローチだけでなく、ダーバル族やウォッパブラ族といった伝統的オーナー(先住民族)との共同作業によって進められた。彼らの持つ文化的知識やソングライン(伝承の歌の道)と最新の科学的発見を織り合わせることで、南部グレート・バリアリーフの歴史に対する理解をより深める試みとなっている。

What Scientists Keep Finding Beneath the Great Barrier Reef Has Shocked the Entire World

ボストック教授によると、得られた研究成果はグレート・バリアリーフ海洋公園局の2024年展望報告書で指摘された重要な知識の空白を埋めるものであり、「Reef 2050計画」にも貢献する。研究チームは今後、得られた知見を伝統的オーナーや海洋公園の管理者らと共有し、同地域の豊かな自然価値および文化的価値の保護に役立てていく方針である。

執筆者について: nipponese

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